■ 大台突破前節終了時点で2位のFC東京と3位の名古屋グランパスの対戦。好調同士の対戦ということもあって、観衆は30825人と大台を突破。ホームのFC東京は、大分と大宮に勝利して2連勝中。一方の名古屋は、東京V、川崎F、G大阪に敗れて3連敗中と失速気味である。
FC東京は<4-4-2>。GK塩田。DF徳永・佐原・藤山・長友。MF今野・栗澤・金沢・羽生。FWカポレ・赤嶺。MF石川、FW近藤、FW平山、MF大竹がベンチに控える。
アウェーの名古屋も<4-4-2>。GK楢崎。DFバヤリッツァ・増川・吉田・阿部。MF吉村・中村・マギヌン・小川。FWヨンセンと杉本。右サイドバックにはDF竹内ではなくDFバヤリッツァを起用し、CBには191cmのDF増川を起用。FW玉田は怪我のため欠場し、FW杉本がスタメン出場。
■ 杉本の決勝ゴール前半の名古屋の出来は文句のつけようがなかった。3連敗中ということもあって、いつも以上に選手たちがハードにプレーしており、前線から激しいプレッシャーをかけて、FC東京を圧倒した。
すると、前半17分にMF小川のパスからダイアゴナルに走り込んだFW杉本がスピードを生かして相手DFのマークを振り切り、右足でうまく合わせて先制する。その後も名古屋は両サイドを生かした幅の広い攻撃でFC東京を押し込んだ。
後半の始めから、FC東京はMF羽生に代えてMF大竹を投入。すると、MF大竹のキープからようやく厚みのある攻撃が出来るようになる。前半に飛ばしすぎたのか、名古屋も次第にミスが多くなってきて、FC東京が主導権を握る。後半37分には、途中出場のFW近藤のパスからFWカポレが抜け出してPKを獲得。絶好のチャンスだったが、FW近藤のキックはクロスバーを叩いて同点ならず。
FC東京は、ラストシーンでもFW近藤が決定的なシュートを放つが、GK楢崎のスーパーサーブの前にゴールを奪えず、そのまま0対1で終了。名古屋は連敗を3でストップさせた。
■ 長友に対する警戒①好調同士の対戦ということもあって終了のホイッスルが鳴るまで緊迫した好ゲームとなったが、名古屋が勝利した。
FC東京の要注意人物である左サイドバックのDF長友に対して、体格で優るDFバヤリッツァを対面に回し、さらには2トップの一角であるFW杉本を右ウイングに近い位置に置く、実質、1トップのような布陣に変更。徹底的にDF長友をつぶしにかかった。
FW杉本は精力的に動いて、しっかりとDF面でも貢献した。FW玉田は怪我で欠場であったが、おそらく、FW玉田だったならばこの試合のFW杉本のような献身的なディフェンスは期待できなかっただろう。まさしく怪我の功名であったかもしれない。
■ 長友に対する警戒②結局、前半途中にDF長友がFW杉本との接触プレーで右ひじを痛めた影響もあって、DF長友は本来のプレーが出来ず、攻撃的な仕事はできなかった。FC東京としては、攻撃の幅を持たせる存在であるDF長友が封じられたことで、いつものようなアグレッシブな攻撃ができなかった。
名古屋は、試合終盤にFW杉本に代えてDF米山を投入し、DF米山をDFラインの前に配置してスペースを消す役目を与え、さらにはその後には、MFマギヌンに代えてDF竹内を起用し、完全に5バックに移行した。
DF長友に対する入念な対策といい、試合終盤の見事な選手起用といい、名古屋のストイコビッチ監督は、非常に理にかなった作戦を立てて、しっかりとした采配を行ってくる。新米の監督とは思えない。
■ 試合をコントロールした中村直志名古屋の選手の中では、MF中村直志のプレーが非常によかった。MF吉村とともにセカンドボールをことごとく拾って、二次攻撃につなげ、チャンスと見るや前線まで駆け上がってチャンスに絡んだ。
もともとテクニックのある攻撃型の選手だが、見事なまでにハードワークもできるセントラル・ミッドフィールダーに変貌を遂げた。このポジションに慣れてきたこともあって、開幕当初よりもずっとスムーズにチームに貢献できるようになった。
■ 名古屋の強み名古屋の強みは、自分たちのサッカーを高い確率で実践できることにある。
FC東京も城福監督を迎えて、昨シーズンと比べると見違えるようなコレクティブなサッカーができるようになったが、その頻度は名古屋ほど高くない。3連敗を喫したとはいえ、しっかりと立ち返る場所があるので、大崩れする可能性は他のどのチームよりも低い。
名古屋には、FWヨンセン、MF小川、DF阿部、GK楢崎といった代えの利かない選手も多いため、怪我は心配だが、最終順位はともかく、失速する可能性は低いだろう。
■ FC東京の課題FC東京は後半にMF大竹を投入し、さらにFW近藤、MF石川と攻撃的な選手を次々と投入して攻勢に出たが、PK失敗もあって追いつくことはできなかった。
課題として見えたのは、DF長友を封じられた時に攻撃のオプションが限られてしまうことと、フィニッシュの部分ではFWカポレ頼みの傾向が強いことである。そのFWカポレもスペースがない時は、なかなか威力を発揮しない。この試合のように、相手にひかれたときにどう崩していくのか、チームが次のステップに進むためには、早急に解決しなければならない。
■ 大竹に失望FC東京の18歳のMF大竹は後半から出場し、高いキープ力を駆使し試合のリズムをチェンジさせることに成功した。FW近藤、MF石川、FW平山といった選手を差し置いて、スーパーサブの一番手で起用されていることを考えても、城福監督からの高い信頼感がうかがえる。
ただ、後半43分のゴール前のFKをMF石川に譲ったシーンはいただけない。あの位置は左足で狙うには絶好の位置であったし、キック精度を考えると、MF大竹の方が、FW近藤やMF石川といった選手よりも、はるかに上である。当然、MF大竹が蹴るべきFKであった。
仮に、MF大竹が外したとしても、みんな納得できただろう。このチームにおいて、それだけの実績を残してきている。
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>>> NagoyaNoidさん
どうもコメントありがとうございます。「裏をかいた」ともいえますが、あの場面はやっぱり大竹に蹴ってもらいたかった・・・。
>>> joeさん
どうもコメントありがとうございます。
>>> poさん
あの位置なら自分で蹴るべきですね。みんなが期待している選手だからこそ・・・。まあ18歳なので、先輩に譲ってしまうものかもしれませんが・・・。
>>> それ以外の方
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何という…
見事に釣られとるwww
>適当なタイトルつけてんじゃねーぞ
なんだか,スポーツ報○の記事を読んだときのような気分だ。
テレビで観てましたが、あのFKは大竹が石川を追い払ってでも蹴るべきでしたね。
自分がこの試合を決めてやる!という気持ちを持ってほしいです。
>適当なタイトルつけてんじゃねーぞ。
なぜしっかり働いた大竹に失望したんだろ、って
興味湧くし面白いタイトルだと思いますけども。
私も最後のFKは大竹が蹴ると思ってました。
ってことは、名古屋の裏をかいたことにもなる。
まぁ、結果で判断されますからね。
seo野郎が、適当なタイトルつけてんじゃねーぞ。
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