■ 瑞穂陸上競技場へ名古屋市にある瑞穂公園陸上競技場は1941年開設された日本陸上競技連盟第1種公認スタジアムで、1994年の2ndステージから、名古屋グランパスエイトのホームスタジアムとなった。
スタジアムへのアクセス方法は、市営地下鉄の桜通線の瑞穂運動場西駅から徒歩で10分。あるいは、市営地下鉄の名城線の新瑞橋駅から徒歩で10分。あるいは、市営地下鉄の名城線瑞穂運動場東駅から徒歩で5分のいずれかであり、JRの名古屋駅からおおよそ30分程度の距離にある。
毎年3月に行われる名古屋国際女子マラソン大会の発着点であり、今シーズンは開幕戦(vs 京都)と女子マラソンの日程が重なって、グランパスは開幕戦を準ホームの豊田スタジアムで試合を開催した。
#1 Road to 瑞穂競技場①
#2 Road to 瑞穂競技場②
#3 Road to 瑞穂競技場③
■ 雨の中でも・・・この日はあいにく全国的に雨模様の天気で、名古屋地区も、早朝から雨が降り続いていた。それでも、現在2位と好調の名古屋グランパスの戦いぶりを見ようと、熱心なサポーターが開門時間の5時以前から集まって、スタジアム周辺を埋め尽くしていた。
Jリーグでは、雨(or 雪)の日にスタジアムに足を運んだサポーターを讃えて、雨(or 雪)の日限定で様々なサービスを行っている。これもイレブンミリオン達成のためのアイディアである。
ちなみに、2006年シーズンのデータでは、Jリーグ(J1・J2計)618試合中、69試合が雨または雪の中だったそうで、これは約11%にあたる。思ったより低いのは、雨の試合は苦労が多く、特別、印象に残るからだろうか・・・。
#4 瑞穂競技場周辺①
#5 瑞穂競技場周辺②
#6 瑞穂競技場周辺③
#7 瑞穂競技場周辺④
#8 瑞穂競技場周辺⑤
#9 瑞穂競技場周辺⑥
■ 前半戦は残り2試合2位の名古屋は前節のFC東京戦を1対0で勝利し、連敗を3でストップさせたばかり。6連勝中のころに比べると、調子は下降気味だが、前半は残り2試合で、上位に踏みとどまるためにも勝ちたい試合である。
システムは<4-4-2>。GK楢崎。DF竹内・吉田・増川・阿部。MF吉村・中村直・マギヌン・小川。FWヨンセンと杉本。DFバヤリッツァが累積警告のため出場停止。怪我のFW玉田はベンチスタートとなった。
一方の神戸は、第3節の怪我で戦列を離れていたFWレアンドロがようやく復帰。<4-4-2>で、GK榎本。DF石櫃・柳川・小林・内山。MF金何一・松岡・鈴木規・栗原。FW大久保とレアンドロ。MFボッティが出場停止で、MF古賀はベンチスタート。
#10 エキスポビジョン(松下製)
#11 赤鯱屋
#12 キックオフまであと30分(ドキドキ!!!)
#13 きれいなピッチ
■ スコアレスドロー試合は立ち上がりから、アウェーの神戸が見事なプレッシングをかけて、名古屋に対して優位に立つ。司令塔のMFボッティ不在ながら、代役のMF松岡が存在感を示し、DF北本とDF河本の主力2人が欠けたDFラインも、FWヨンセンの高さに負けることはなかった。
名古屋はFW杉本のスピード溢れる裏への飛び出しが効果的で、爆発的なスピードで3度ほどチャンスを作ったが、それ以外の選手はなかなか思うようなプレーができず、苦しんだ。前半は神戸が試合を支配したが、GK楢崎の好セーブもあって、0対0で折り返した。
後半に入ると、徐々に神戸の足が止まり始めて、名古屋が中盤でアドバンテージをつかむ。前半は試合から消えていたMFマギヌンやFWヨンセンもゴール前に絡むようになって惜しいチャンスも作るが、結局、最後までゴールを奪うことはできずに、両チームともノーゴール。スコアレスドローに終わった。
#14 グランパスイレブン①
#15 グランパスイレブン②
■ 待望のレアンドロの復帰神戸はようやくFWレアンドロが復帰。いきなりスタメンで登場し、無難なスタートを切った。武器である「スピードに乗ったドリブルからシュート」というシーンは無かったが、彼が前線にいるだけで相手にはプレッシャーになって警戒せざる得ないので、周りの選手にも好影響を与える。
守備力や運動量、キープ力といった部分では代役を務めたMF馬場も悪くなかったが、馬場は本来は中盤の選手であり、ストライカーとしての能力では大きく見劣りする。やはり、大久保とレアンドロの2トップがベストであり、破壊力は増大する。
また、FWレアンドロ欠場時に、チームはなかなか勝利することができずに苦しんだが、ポジティブに考えると、MF馬場を起用し続けたことで、MF馬場に使える目処が立ったことは後々を考えると大きい。
■ ボッティ不在も・・・ピッチコンディションが悪かったこともあって、両チームとも難しい試合になったが、ともに組織的で機能美を体現するチーム同士であって、なかなか見ごたえのある試合となった。
神戸はアウェーということもあって、最後は引き分け狙いの意図も見えたが、立ち上がりの30分あたりまでは、名古屋を圧倒した。両サイドバックはやや引き気味だったが、中盤の選手がいい形でボールを保持したと見るや、一気にサイドを駆け上がって数的優位の状況を作るプレーはダイナミックで、名古屋のお株を奪うサイド攻撃を見せた。
MFボッティ不在ということで攻撃に変化をつけられる選手がおらず、ゴールに結びつけることはできなかったが、MFボッティ不在の状況でも上位の名古屋と互角の戦いができたことは、今後に向けて弾みがつく。
#16 ヨンセンと杉本
#17 マギヌンと中村
#18 試合終了
■ 印象的なMF吉村圭司①対する名古屋はホームでスコアレスドローということで不本意な結果になってしまったが、それでも「ピクシーサッカー」の片鱗は見ることができた。
印象的なのは、ダブルボランチのMF中村直とMF吉村のプレーであり、神戸のプレッシャーがやや薄まった時間帯ではこの2人がボールを受けてサイドへ散らす作業を、まさしく精密機械のように繰り返した。この試合は、普段よりも、うまくボールが回るシーンは少なかったが、それでも、「右から左」、「左から右」への丹念でかつ大きな展開を行った。
MF中村直は日本代表にも召集されている選手であり、もともと技術のある選手なので驚きは少なかったが、相棒のMF吉村はどちらかというとバランサータイプの選手であり、展開力に定評のある選手ではないが、この試合を見て、彼に対するイメージは一新された。
■ 印象的なMF吉村圭司②2人のプレーをみて思い出されるのは、やはりMFデュリックスとMF浅野のコンビ。ヴェンゲル監督の下、Jリーグ史上、コレクティブなサッカーを見せた、あの頃のサッカーが記憶によみがえる。
フランス代表クラスのボランチだったMFデュリックスと日本代表経験のあるMF浅野のダブルボランチと、MF吉村とMF中村直のコンビを比較するのはまだ早いが、ピクシーがやりたいことは、やはりあの頃のサッカーと同じようなものなのかかと、ノスタルジーを感じさせる。
もちろん、MF吉村については、ロングボールがあと一歩、味方に届かないシーンや途中でカットされるシーンが多く、技術的に及ばない部分もあるのは事実である。ただ、MF山口慶ではなく、MF吉村がレギュラーで起用される理由はよくわかる。
#19 玉田圭司のイラスト
#20 ノーゴールに終わったヨンセン
#21 五輪代表の吉田麻也
■ スタミナ面での不安名古屋で不安な点を挙げると、このサッカーをシーズンを通して続けるとなると、相当にダブルボランチに負担がかかりそうだということである。体力的な問題もあるだろうが、それ以上に、試合中に常にアンテナを張り巡らせて考え続ける必要があるので、頭脳的なスタミナが通常よりも早く、切れてしまいそうな感じを受ける。
この試合も、試合終盤には考えられないようなイージーなミスが多くなったが、明らかに技術的・体力的なミスではなく、集中力が欠けたことによって発生したミスだった。
#22 雨中の観戦でした・・・。
- 関連記事
-