■ クラブ史上初となる決勝進出コンサドーレ札幌はルヴァン杯で初の決勝進出を果たしたがPK戦の末に川崎Fに敗れて惜しくも準優勝に終わった。数的優位の中、DF福森晃のFKが決まって3対2と逆転に成功したが逃げ切ることは出来ず。PK戦も「決めたら優勝」というところまで行ったがDF石川直が失敗。あと一歩のところで初タイトルを逃したので悔しい準優勝になったが「ルヴァン杯の準優勝」というのはクラブにとっては大きな前進と言える。
30節を終えた時点で16位の湘南との差は「12」。湘南に並ばれる可能性はあるが直接対決が残っている名古屋と鳥栖が共に4連勝することはあり得ず。名古屋か鳥栖のどちらかを順位で上回るのは確定したので札幌の「J1残留」が決まった。これで3年連続のJ1残留となるが「J1に昇格しても1年で降格する。」というケースが続いた札幌にとって「3年連続のJ1残留」というのは快挙と言える。すっかりJ1に定着した。
「初タイトル」と「ACLの出場権獲得」の2つが2020年の大きな目標になるがJ1でも屈指の若手軍団なのでノビシロは大きい。25歳以下の選手がこれほどたくさん主力を担っているチームはJ1ではあまり多くない。昨オフはMF三好とFW都倉が抜けてしまったがFW鈴木武蔵やMFアンデルソン・ロペスやMFルーカス・フェルナンデスやMF岩崎などを獲得。MF岩崎は今一つだったが他の3人は素晴らしい活躍を見せた。
■ フリーになる来夏の加入を目指す。「J1残留」が確定して来シーズンに向けて本格的に補強の話が出てくる時期に突入したがFWジェイとMFアンデルソン・ロペスの残留は確実視されており、期限付き移籍のMFルーカス・フェルナンデスの完全移籍での獲得に向けた交渉も順調に進んでいると報じられている。もともと欧州志向が強くて、タイの国民も彼が欧州でプレーすることを大いに期待しているだろうMFチャナティップの動向が今オフの注目点になる。
2018年のJ1でベストイレブンに輝いたMFチャナティップの後釜をそろそろ見つけないといけない状況になっているが11月5日(火)に元・スペイン代表のMFダビド・シルバの獲得に乗り出していることが明らかになった。バレンシアやマンチェスターCなどで中心として活躍してきたMFダビド・シルバは33才。世界的なスター選手になるが「神戸なども興味を示しているが札幌が最も熱心に動いている。」と報じられている。
夏にマンチェスターCとの契約が切れるので札幌が獲得できた場合は「来夏の加入」になるがMFイニエスタやFWフェルナンド・トーレスやFWダビド・ビジャに続いてまたしてもスペイン代表の中心として長きに渡って活躍したスーパースターのJリーグ進出の話が出て来た。1986年1月8日生まれなので来夏に札幌に加入した場合は34才になっている。年齢的な不安はあるが北海道は大いに盛り上がるだろう。
■ 今年の札幌の総年俸は4.88億円もちろん、現時点でどこまで信憑性のある話なのか?は分からない。サッカー関係の移籍話はとにかくガセネタが多い。ただ、最近のFWポドルスキやMFイニエスタやFWフェルナンド・トーレスのJリーグ進出についても最初に報道されたときは信憑性がなかったが少しずつ話が前に進んで実際に神戸や鳥栖に加入することになった。「全くのガセネタ」、「全く信憑性がない。」と一蹴するのは難しくなっている。
今シーズンの札幌の全選手の推定の総年俸は4.88億円になる。(※ エル・ゴラッソの選手名鑑より。)これはJ1の18クラブの中では15番目になる。2018年はJ1で4位と好成績を残したチームであることを考えると「総年俸はかなり少ない。」と言えるがMFダビド・シルバの今の年俸は12億円ほどと言われている。単純に計算しても今年の札幌の総年俸の約2.5倍の年俸をMFダビド・シルバは1人で得ていることになる。
12億円というのはJリーグの常勝軍団である鹿島の今年の総年俸とほぼ同じである。鹿島の総年俸は11.97億円になる。12.21億円でJ1で4番目の名古屋よりは少し下になるが、11.63億円でJ1で6番目のC大阪よりは少し上になる。シンプルに12億円を加えて札幌の総年俸が16.88億円になった場合はJリーグでは神戸の47.36億円に次いで2番目の総年俸になる。J1で2位となる鳥栖の15.76億円を上回ることになる。
■ リスクは高いが・・・。「親会社からのバックアップ」は望めない札幌にとってリスクの高い投資になるのは間違いないがホームスタジアムの収容人数は神戸や鳥栖と比較するとかなり上になる。神戸のノエビアスタジアムは28,569人、鳥栖の駅前不動産スタジアムは24,130人であるのに対して札幌ドームは38,415人になる。スタジアムの席数的にあまり余裕がなかった神戸や鳥栖と比べると動員力的なノビシロは大きいと言える。
今シーズンの札幌のホーム戦の平均観客動員数は18,191人になる。緩衝地帯があるのでMAXでも札幌ドームは38,415人は入らないと思うが「ほぼMAXの半分」である。厚別公園競技場での3試合を除いた場合でも20,477人なのでまだまだ余裕はある。3万人を超えたのは浦和戦と神戸戦の2試合のみ。2万人を超えたのも鹿島戦と清水戦の2試合のみということを考えると「空席が目立つ試合」はまだまだたくさんある。
北海道に限った話ではないと思うが「世界的なスター選手がいるのであれば試合を観に行きたい。」という人は多い。ここ2年ほどの神戸の観客動員数がホーム戦はもちろん、アウェイ戦でも激増していることを考えると「ミーハーファン」を取り込もうとするのは正しい選択である。さすがにMFイニエスタほどのフィーバーにはならないと思うがMFダビド・シルバであればある程度以上の動員効果が期待できる。
年俸と年齢はどちらも高いので「大きなリスクの伴う投資」であることは間違いないが、今、このタイミングでMFダビド・シルバの獲得に乗り出すというのはいい選択に思える。「ハイリスクではあるがハイリターンな補強」と言えるだろう。技術が高くてアイディアも豊富なので「観ていて面白い。」というMFダビド・シルバのプレースタイルもプラスの要素に挙げられる。ミシャ式のサッカーにも合った選手と言える。
→ 2019/09/27 【移籍市場】 2019年-2020年オフの補強ポイントについて考える。 (コンサドーレ札幌編)
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