■ J1の第24節J1の第24節。8勝10敗4分けで勝ち点「28」。11位の清水エスパルスはホームのIAIスタジアム日本平でコンサドーレ札幌と対戦した。清水は中断明けは3連勝と好スタートを切ったがその後は4試合勝ちなし。残留争いから抜け出しかけたが抜け出すことはできなかった。対する札幌は9勝5敗8分けで勝ち点「35」。6位とACLの出場権争いに絡んでいる。3位のFC東京との差は「5」。射程圏内に捉えている。
ホームの清水は「4-2-2-2」。GK六反。DF飯田貴、ファン・ソッコ、フレイレ、松原后。MF白崎、河井、金子翔、石毛。FWドウグラス、北川航。加入5年目のFW金子翔は22試合で8ゴール。J1の得点ランキングで10位タイに付けている。新加入のFWドウグラスは5試合で4ゴール。期待通りの活躍を見せている。DF立田がアジア大会に参加しているので不在。大卒2年目のDF飯田貴が右SBでスタメン出場となった。
対するアウェイの札幌は「3-1-4-2」。GKク・ソンユン。DF進藤、キム・ミンテ、福森晃。MF深井一、駒井、宮澤裕、早坂、白井康。FW都倉、ジェイ。MFチャナティップは出場停止。MF三好はアジア大会の日本代表に選出されているので欠場中。主力2人を同時に欠いたこともあってシステムを変更。トリプルボランチ気味の布陣を採用した。右WBのMF早坂と左WBのMF白井康はともに今シーズン初スタメンとなった。
■ コンサドーレ札幌がアウェイで逆転勝利試合は前半21分にMF石毛のCKからDFフレイレがシュートを放つとゴール前にいた札幌のMF宮澤裕に当たってオウンゴール。ホームの清水が先制に成功する。札幌にとっては不運な失点になった。1点を追う札幌は前半36分にDF福森晃のFKからMF宮澤裕が合わせて1対1の同点に追いついた。オウンゴールで先制ゴールを許したMF宮澤裕は自らのゴールで挽回した。前半は1対1で折り返した。
札幌は後半19分にアンカーの位置でプレーしていたMF深井一を下げてMF宮吉を投入。いつも通りの「3-4-2-1」に変更する。さらに後半28分にはMF白井康に代えて元日本代表のMF小野伸を投入。すると直後のプレーでMF小野伸のパスを受けたFW都倉が左足で決めて札幌が2対1と逆転に成功する。FW都倉はJ1では自身初となる2桁ゴール到達となった。FW都倉はJ2では4度も2桁ゴールを記録している。
終盤は清水が押し込む展開になった。空中戦に強いFWドウグラスにボールを集める。後半32分にはFWドウグラスがヘディングシュートを放ったが決められず。右SBのDF飯田貴のところから何度もチャンスを作りかけたが同点ゴールを奪うことはできなかった。2対1で勝利した札幌は4試合負けなしとなった。逆に清水は5試合勝ちなし。勝ち点が伸び悩んで降格ゾーンが気になるポジションに位置する。
■ 自身5度目の2桁ゴール達成札幌は2試合連続の逆転勝利となった。前節はホームでFC東京と対戦して0対2から3ゴールを奪って逆転勝ち。その勢いは失われていなかった。前半はミスも多くて低調な出来だったがセットプレーから追いつくことが出来たのが大きかった。トリプルボランチ気味の布陣はあまり機能しなかったがFW都倉とFWジェイがいるので「トリプルボランチ+2トップ」をしっかりと会得できると大きな武器になるだろう。
FW都倉はキャリアハイの10ゴールに到達した。MF三好が加入した影響もあって開幕当初は控えだった。ペトロヴィッチ監督はFWジェイとMFチャナティップとMF三好で1トップ+2シャドーを固定したので出場機会に恵まれない苦しい時期もあったが結果を残して序列を覆すことに成功した。ゴールシーンは(最初は)近くにいたFWジェイにパスを出したと思うが呼吸が合わなかったことがフェイントになった。
札幌に加入して5年目になるがコンスタントに結果を残している。2009年にJ2の草津で23ゴールを記録して鳴り物入りでJ1の神戸に引き抜かれたが目立った活躍はできなかった。「J2では活躍できるがJ1では活躍できない選手の典型」に挙げられるような選手だったが2017年は9ゴール、2018年は10ゴール。「J1では活躍できない選手」というレッテルを剥がすことに成功した。頼りになるストライカーである。
過去を振り返ってみても「身体能力」や「高さ」を武器にゴールを量産してきた選手は上のカテゴリーで苦戦しやすい。J1になるとCBのレベルが格段にアップするので苦労するケースが多かった。草津から神戸に移籍したときのFW都倉も大いに苦労したが、その後、いろいろな経験を積んで幅の広い選手になった。「30才くらいの年齢で最盛期を迎える選手が多い。」というのも大型フォワードの特徴である。
清水はこれで5試合勝ちなしとなった。ラッキーな形から先制ゴールを奪ったがリードを保つことはできなかった。ホームで痛すぎる逆転負けと言えるが右SBでスタメン出場したDF飯田貴はアグレッシブにプレーした。相当なスピードを持っているので右サイドからの仕掛けは大きな武器になった。クロスの精度が課題と言えるがなかなか面白い選手である。FWドウグラスがいるのでアバウトなクロスでもチャンスになる。
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