■ 解任という決断が下される。今シーズンのJ1の18クラブの中で一番の期待と注目を集めていたクラブは間違いなくC大阪だったが、W杯の中断期間前は13位と不本意な順位に終わった。(※ 消化試合は1つ少ない。)ベスト8に入った2011年以来の出場となったACLでは「決勝トーナメント進出」という最低限の目標をクリアしたが、リーグ戦とACLで煮え切らない試合が続いたこともあって、ついにポポヴィッチ監督が解任された。「後任の監督は近日中に発表される見込み。」と報道されている。
結果が出ておらず、内容もさっぱりで、何かを変えなければならない状況である。フロントが下した解任の判断は妥当だったと思うが、ポポヴィッチ監督に対しては同情すべき点がいくつもある。FWフォルラン、MF長谷川アーリアジャスール、MFミッチ・ニコルス、DFゴイコ・カチャルなどを獲得して豪華な布陣になったが、影響力の強い選手が何人か入ってくるとチーム作りは難しくなる。開幕前のキャンプ期間中に試したことがうまくいけばよかったが、なかなか機能しなかった。
原因の1つはFWフォルランである。2月よりも3月、3月よりも4月、4月よりも5月と徐々に調子を上げてきてリーグ戦では6ゴールと結果を出しているが、春先のFWフォルランは運動量が乏しくて、なかなか結果を出すことができなかった。初ゴールを挙げるまでにちょっと時間がかかったが、特に守備に回ったときの貢献度が非常に低かったので、2トップの一角あるいはトップ下で起用するのは難しかった。結局、FWフォルランは1トップの位置で起用するしかなかった。
となると、FW柿谷のポジションがなくなる。チームとして結果が出ていた3月中旬から下旬の時期は、FWフォルランが1トップに入って、FW柿谷がトップ下でプレーすることでチームとしてのバランスが保たれていたが、FW柿谷にかかる負担が大きくなって、FW柿谷は開幕からリーグ戦ではノーゴールが続いた。こうなると周囲は騒がしくなってくる。2トップに戻すなど、ポポヴィッチ監督は「何とかゴールを取らせてやりたい。」という親心を見せたが、それが仇となった。
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◆ まとめ #804 C大阪のポポヴィッチ監督の解任について (上) (2014/6/13)
・「解任」という決断が下される。
・誰が監督であっても難しい状況
・代表候補選手の多さもマイナス要素
→ 前半戦は13位と期待を裏切ったC大阪はポポヴィッチ監督を解任して新しいスタートを切ることになりました。当然、ポポヴィッチ監督の至らない点は多くて、監督の責任を問う声が出てくるのは仕方がないところですが、同情すべき点もいくつかあります。#804が(上)で、#805が(下)になります。
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