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【J2】再開直前(?)のクラブ別の展望 (V・ファーレン長崎編/FC琉球編) | | |　

V・ファーレン長崎

→　J2に降格して2年目となる長崎はホームで栃木SCと開幕戦を戦ったがCKから新加入のDFフレイレが決勝ゴールを決めて1対0で勝利した。「降格候補の1つ」と言われる栃木SCにたくさんのチャンスを作られたので「苦戦を強いられた。」と言えるが勝ち点「3」を獲得できたのは良かった。オフの補強に成功した長崎は「昇格候補の1つ」に挙げられているが幸先のいいスタートを切って中断期間に突入している。

J2は5月2日(土)の再開を目指しているが感染者数が一気に増加している昨今の日本国内の情勢を考えると「5月2日(土)の再開はかなり難しい。」と言える。プロ野球選手・3名の感染が確認されて大きな話題になっているがそもそもの人数の多さを考えると「Jリーガーの中から感染者が出るのは時間の問題」と言える。東京五輪は延期になったが「462試合=42試合×11節」を全て消化するのは難しくなってきた。

昇格枠が「2.5」から「2.0」に減ってしまったのは長崎にとっては痛手である。FW富樫やDFフレイレやDF二見などを獲得したオフの補強は積極的だったので「今シーズンに賭ける思い」は強かったはず。昇格を目指す長崎にとってはあまり良くない状況になってきたが仕方がない。レギュラーの半数ほどが入れ替わっており、軸となる選手も代わっていることを考えると中断期間を有意義に使いたいところである。

注目が集まるMFルアンは開幕戦はベンチ外だった。「どういう理由でベンチ外だったのか？」は分からないが彼の力は自動昇格のためには不可欠である。攻撃に変化を加えることが出来る選手なので中断期間中にコンディションを高めて定位置を確保することが期待される。オフにJ2の町田から加入したFW富樫がフォワードの軸として起用されることになると思うが「2桁ゴール」は最低限のノルマになる。

「選手層の厚さ」が今シーズンはキーワードになるが開幕戦では大卒ルーキーのFW毎熊とMF氣田の2人がベンチ入り。途中出場を果たした。専修大出身のMF氣田はドリブルが武器となるが前評判は非常に高い。FW玉田は年齢的な不安を抱えており、FWイバルボとMF大竹洋は怪我がちな選手であることを考えるとFW毎熊とMF氣田には即戦力の期待がかかる。高卒1年目のDF加藤聖も即戦力になる可能性がある。

FC琉球

→　開幕戦はアウェイで千葉と対戦したが0対1で敗れた。開始1分にMF米倉にゴールを許した後はFC琉球が一方的に攻め込む展開になった。放ったシュートは17本。千葉は5本のみだったので「相手を圧倒する時間帯」は長かったがフィニッシュの精度を欠いた。内容的には非常に良かっただけに悔やまれる敗戦となったが「上位候補の1つ」と言われる千葉を相手にあれだけやれたことは大きな自信になるだろう。

新型コロナの影響でJリーグのレギュレーションは大きく変更になったが「降格候補の1つ」に挙げられていたことを考えると「降格がなくなった。」というのはFC琉球にとっては大きな話である。今シーズンのFC琉球の戦力を考えると「2位以内に入ってJ1昇格を果たす。」というのは現実的ではない。なので、「2020年に土台を作って2021年に勝負を賭ける。」という道を選択するのは間違いない状況になった。

就任2年目となる樋口監督は落ち着いてチームを作ることが可能になったがこれは大きなプラスと言える。もともと下位候補だったので仮に20位や21位や22位に低迷したとしてもそこまで大きな批判は浴びないだろう。どんな状況であるにせよ、結果にはこだわらないといけないが目先の勝利にこだわり過ぎる必要はなくなった。オフに主力選手がたくさん抜けているFC琉球にとっては悪くない状況になっている。

開幕戦では拓殖大出身で大卒ルーキーのMF池田廉がトップ下で起用されて好プレーを見せたが自前の選手をたくさん使って経験を積ませるシーズンになるだろう。調べてみると期限付き移籍中の選手はCBで開幕スタメンを勝ち取ったDF鈴木大のみ。その他の選手は全てFC琉球が保有権を持っているので「期限付き移籍の選手に頼ったチーム編成にしなかったこと」がプラスに作用しそうな流れになった。

若手の台頭が期待されるがすでに触れたMF池田廉、大卒2年目のテクニシャンのMF小泉佳、大卒1年目のストライカーのFW人見などがブレイク候補に挙げられる。また、MF茂木駿とGK田口の2人は開幕スタメンを勝ち取ったが彼らも1996年生まれの23歳なのでまだ若い。23歳前後の選手が一大勢力になりそうな状況になっている。もちろん、ベテランのMF小野伸やFW阿部拓やMF上里などにかかる期待も大きい。