センターバック編→ J1とJ2にはいくつかの違いがあるが、その大きな違いの1つと言えるのが「パス成功率」である。2016年シーズンの数字を見ていくとJ1全体の平均のパス成功率は78.4%だったが、J2全体の平均のパス成功率は72.3%。6.1%もの差がある。J2のチームはロングボール主体の攻撃を仕掛けるチームが多くて、J1のチームは最終ラインから丁寧にパスをつないで来るチームが多いということが分かる。
必然的にフォワードの選手とCBの選手が空中戦を競るケースはJ2の方がはるかに多くなる。同様に2016年シーズンの数字を出してみると90分あたりの敵陣での空中戦回数が5.0回を超えているのはJ1が20名であるのに対してJ2は49名なので約2.5倍。また、90分あたりの自陣での空中戦勝率が5.0回を超えたのはJ1が7名であるのに対してJ2は30名。もちろん、J1とJ2ではチーム数が若干異なるが、結構な差がある。
結局、J2を勝ち抜くためには「空中戦に強いCB」は必要不可欠で、さらには「空中戦に強いCF」も必要不可欠と言える。近年を振り返って見てもJ2からJ1に昇格したチームのほとんどは優秀なCBと優秀なCFを擁している。2015年のFWジェイ(磐田)やFWウェリントン(福岡)やDF河本(大宮)、2016年のFW都倉(札幌)やFW鄭大世(清水)などが典型例に挙げられる。「CFとCBの重要度はJ1よりも高い。」と考えられる。