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【J2：今後の展望】急降下する可能性があるのは名古屋グランパス屋・湘南ベルマーレ・ロアッソ熊本！？ | | |　

■　J2リーグは全日程の約30％が消化

J2は5月7日(日)に第12節が行われた。22チームにより2回戦総当たり方式なので1節～21節を前半戦、22節～42節を後半戦と呼ぶことができるが前半戦は早くも残り9節となった。全日程の30％ほどが経過した段階と言えるが、開幕前に評価が高かったチームの中では京都が出遅れており、千葉・岡山・山形なども前評判よりもかなり下の順位になっている。その一方で横浜FCや徳島や東京Vが好位置に付けている。

特にロティーナ監督が就任した東京V、リカルド・ロドリゲス監督が就任した徳島の頑張りが目立っており、ここに来て大木監督が就任したFC岐阜が快進撃を見せている。FC岐阜は開幕5試合は未勝利だったが、6節以降の6試合で5勝1分けと突っ走った。開幕当初は残留争いに巻き込まれていたが11節を終えた時点では8位まで浮上した。プレーオフ圏の長崎との差は「1」のみ。ダークホース的な存在になっている。

同様に前半戦の残り9試合の日程と対戦相手の順位の平均値を書き出して数値の小さいチームから順番に並べると表1のようになる。J2は22チーム制なので全チームの平均値を出すと11.50となるが、11.50よりも数値が低いのは11チームで、11.50よりも数値が大きいのも同じく11チームとなる。数値が小さいチームはこれから厳しい日程になることを意味して、数値が大きいチームは楽な日程になることを意味する。

表1. 前半戦(1節～21節)の残りの日程と対戦相手の順位・・・順位は11節終了時点

RANK	クラブ名	残り9節の対戦相手の平均順位	13節	14節	15節	16節	17節	18節	19節	20節	21節
1	名古屋	8.78	大分	町田	愛媛FC	横浜FC	金沢	東京V	福岡	長崎	湘南
			A	H	A	A	H	A	A	H	A
			10	12	14	1	21	4	9	6	2
2	湘南	8.89	熊本	福岡	松本山雅	山形	長崎	徳島	京都	横浜FC	名古屋
			A	H	A	H	H	A	H	A	H
			18	9	7	15	6	5	16	1	3
3	熊本	9.33	湘南	FC岐阜	千葉	水戸	京都	長崎	徳島	山口	東京V
			H	A	A	H	H	A	A	H	H
			2	8	11	13	16	6	5	19	4
4	長崎	9.78	千葉	大分	FC岐阜	東京V	湘南	熊本	町田	名古屋	讃岐
			A	H	A	H	A	H	H	A	A
			11	10	8	4	2	18	12	3	20
5	讃岐	10.11	東京V	横浜FC	群馬	徳島	福岡	金沢	大分	水戸	長崎
			H	A	H	A	A	H	A	A	H
			4	1	22	5	9	21	10	13	6
5	愛媛FC	10.11	群馬	岡山	名古屋	千葉	町田	FC岐阜	東京V	福岡	徳島
			A	H	H	A	A	H	A	H	A
			22	17	3	11	12	8	4	9	5
7	岡山	10.22	福岡	愛媛FC	横浜FC	大分	千葉	山口	FC岐阜	松本山雅	水戸
			A	A	H	A	H	A	H	A	H
			9	14	1	10	11	19	8	7	13
8	町田	10.44	松本山雅	名古屋	大分	山口	愛媛FC	京都	長崎	東京V	山形
			A	A	H	A	H	A	A	H	A
			7	3	10	19	14	16	6	4	15
9	金沢	10.56	山形	徳島	福岡	松本山雅	名古屋	讃岐	山口	京都	横浜FC
			H	A	H	H	A	A	H	A	H
			15	5	9	7	3	20	19	16	1
10	山形	10.78	金沢	松本山雅	山口	湘南	FC岐阜	群馬	横浜FC	徳島	町田
			A	H	H	A	A	H	A	H	H
			21	7	19	2	8	22	1	5	12
11	千葉	11.00	長崎	東京V	熊本	愛媛FC	岡山	福岡	水戸	FC岐阜	大分
			H	A	H	H	A	H	A	A	H
			6	4	18	14	17	9	13	8	10
12	水戸	11.67	横浜FC	京都	徳島	熊本	大分	松本山雅	千葉	讃岐	岡山
			H	A	H	A	H	A	H	H	A
			1	16	5	18	10	7	11	20	17
12	大分	11.67	名古屋	長崎	町田	岡山	水戸	横浜FC	讃岐	群馬	千葉
			H	A	A	H	A	H	H	A	A
			3	6	12	17	13	1	20	22	11
14	東京V	11.89	讃岐	千葉	京都	長崎	松本山雅	名古屋	愛媛FC	町田	熊本
			A	H	H	A	A	H	H	A	A
			20	11	16	6	7	3	14	12	18
16	FC岐阜	12.33	徳島	熊本	長崎	京都	山形	愛媛FC	岡山	千葉	福岡
			A	H	H	A	H	A	A	H	A
			5	18	6	16	15	14	17	11	9
15	群馬	12.78	愛媛FC	山口	讃岐	福岡	徳島	山形	松本山雅	大分	京都
			H	H	A	A	H	A	H	H	A
			14	19	20	9	5	15	7	10	16
17	福岡	13.11	岡山	湘南	金沢	群馬	讃岐	千葉	名古屋	愛媛FC	FC岐阜
			H	A	A	H	H	A	H	A	H
			17	2	21	22	20	11	3	14	8
18	京都	13.22	山口	水戸	東京V	FC岐阜	熊本	町田	湘南	金沢	群馬
			A	H	A	H	A	H	A	H	H
			19	13	4	8	18	12	2	21	22
19	横浜FC	13.33	水戸	讃岐	岡山	名古屋	山口	大分	山形	湘南	金沢
			A	H	A	H	H	A	H	H	A
			13	20	17	3	19	10	15	2	21
20	松本山雅	13.89	町田	山形	湘南	金沢	東京V	水戸	群馬	岡山	山口
			H	A	H	A	H	H	A	H	A
			12	15	2	21	4	13	22	17	19
21	山口	14.33	京都	群馬	山形	町田	横浜FC	岡山	金沢	熊本	松本山雅
			H	A	A	H	A	H	A	A	H
			16	22	15	12	1	17	21	18	7
22	徳島	14.78	FC岐阜	金沢	水戸	讃岐	群馬	湘南	熊本	山形	愛媛FC
			H	H	A	H	A	H	H	A	H
			8	21	13	20	22	2	18	15	14

■　横浜FCが抜け出す可能性あり。

平均値の最小は名古屋で8.78となる。11節を終えた時点では6勝2敗3分けで勝ち点「21」。3位とまずまずの位置に付けているが、これまではどちらかというと戦いやすい下位チームとの試合が多かった。1位の横浜FC、2位の湘南、4位の東京Vとの直接対決を残しており、下位との対戦は21位の金沢くらい。難敵との試合が続いていくのでこれから勝ち点が伸び悩む可能性は高い。名古屋は正念場を迎えている。

2番目は湘南で8.89となる。同様にここから上位との対戦が多いのでタフな日程になっていく。14節が福岡戦(H)、15節が松本山雅戦(A)、18節が徳島戦(A)、19節が京都戦(H)、20節が横浜FC戦(A)、21節が名古屋戦(H)というのは相当にシビアである。ここまでは好位置につけているが5月・6月をどう乗り切るのか？は興味深いところである。U-20W杯に出場するCBのDF杉岡が欠場するのも湘南にとっては痛い。

オフのゴタゴタを乗り越えて11節を終えた時点で6位とプレーオフ圏内に位置する長崎は9.78で4番目。名古屋や湘南と同様でここからタフな日程になる。上位チームとの対戦や好調なチームとの対戦が続いていくので踏ん張りどころを迎えている。これまでは「下位チームとの対戦が多くて日程的に恵まれた。」とは言っても想定以上の結果が出ているのでチームは勢いに乗っている。この勢いを継続させたい。

■　急浮上するのはレノファ山口と京都サンガ？？？

自動昇格争いを繰り広げているチームに限定させると前回のエントリーで記した通り、横浜FCは13.33でJ2の22クラブの中で19番目。ここまでは難敵との戦いが多かったがしっかりと勝ち点を積み上げてきた。2位の湘南、3位の名古屋がこれから難敵との試合が多くなるので一気に横浜FCとの差が広がる可能性が出てきた。横浜FCは久々となる「J1復帰」が現実的な目標になってきたが出来るだけ差を広げておきたい。

残留争いに目を向けると11節終了時点で3勝6敗2分けで18位の熊本が9.33で22クラブの中で3番目。難敵との対戦が続くタフな日程に突入する。同じく1勝5敗5分けで20位の讃岐は10.11で全体の5番目。現時点で本格的に残留争いに巻き込まれているチームの中では熊本と讃岐の2チームはこれから勝ち点が伸び悩む可能性が高い。21位と降格圏の金沢は10.56で全体の9番目。やや厳しい日程と言える。

逆に日程に恵まれているのは山口で14.33。全体の21番目となる。ここまでは難敵との試合が多かったが、一転してここからは下位との対戦が多くなる。残留争いをしているライバルとの直接対決がたくさんあるので勝ち点を積み上げたいところである。16位と出遅れた京都は13.22で全体の18番目。今後、下位チームの中では熊本や讃岐の勝ち点が伸び悩んで、京都や山口が浮上していく可能性が高いと考えられる。