◆ 甲府が急浮上したいくつかの要因昇格3年目となるヴァンフォーレ甲府は昨オフに城福監督が勇退。前横浜FMの樋口監督を招聘したがスタートで大きく躓いた。3節から痛恨の6連敗。5節の神戸戦(A)、6節の鳥栖戦(H)、7節の川崎F戦(A)はいずれも3点差での敗戦。ほとんどチャンスシーンを作ることが出来なかったので、「ゴールを奪えそうな雰囲気がほとんどないため、守備陣も我慢できなくなって失点を重ねる。」という悪循環にハマった。
早々に樋口監督を諦めてGMの佐久間氏が現場を仕切るようになったが、佐久間監督の就任初戦となった12節の山形戦(H)で2対0と勝利するとここからの6試合で4勝2分け。一気に勝ち点を積み上げた。「残留争いからも取り残されてしまうのでは・・・。」と思われた時期もあったがV字回復を果たした。ここまで10勝17敗6分けで勝ち点「36」。早い段階で3年連続となる「J1残留」を確定させることができた。
低迷していた甲府が急浮上した理由はいくつもある。監督交代がきっかけの1つだったのは間違いないが、
・FWバレーの獲得
・FW伊東純やMF下田やMF稲垣など若手の台頭
・DF土屋やDF津田などベテランの頑張り
の3点も大きかった。守備的なポジションは35歳以上の選手が多くて「チームの平均年齢」はJ1の中でもっとも高いクラブの1つだと思うが、大卒ルーキーのFW伊東純、大卒2年目のMF下田とMF稲垣といったこれからの甲府を支えていくだろう大卒の若手が出てきたのも今シーズンの大きな収穫と言える。3月・4月を終えた時点では「甲府のJ2降格は不可避」と思っていたが、実りの多いシーズンになった。