■ J1に残留できるのか?J2に降格してしまうのか?ヴァンフォーレ甲府は1stステージは3勝8敗6分けで17位と低迷。さらには夏の移籍市場でチームトップの7ゴールを挙げていた大エースのMFクリスティアーノを柏に引き抜かれた。MFクリスティアーノの移籍は致命傷になり得たが、2ndステージに入ってからは残留争いをするチームとの直接対決となった5節の名古屋戦(A)と8節の新潟戦(H)で勝ち点「3」を獲得するなど地道に勝ち点を積み上げていった。
残り7試合となった時点で16位の名古屋との差は「7」。残留圏ギリギリとなる15位ではあったが「甲府の残留はほぼ確実」と誰もが思った。しかし、ここからの4試合で名古屋が3勝1敗と一気に勝ち点を積み上げたのに対して甲府は0勝3敗1分け。勝ち点「29」の名古屋に抜かれて降格圏となる16位に転落した。14位の新潟や15位の名古屋との差はわずかであるが、突如として4年連続のJ1残留に黄色信号が灯った。
J1に残留できるのか?否か?で状況は大きく変わってくるが、今の時点では来シーズン以降のことを考える余裕はほとんどないと思われる。「J1に残留すること」にエネルギーを注がざる得ない状況になっているが、その一方でオフの補強が上手くいかないとJ1であれ、J2であれ、来シーズンも難しい戦いを強いられることになる。甲府のようなスモールクラブがオフの補強で出遅れると相当に難しくなる。
そういう意味でも佐久間監督が昨シーズンの途中から監督業とGM業の2つを兼務している状況というのは決して好ましいことではない。クラブにとってどちらの仕事も非常に重要なので「1人で2役をこなす。」というのはかなり厳しい。C大阪の大熊清監督、横浜FCの中田監督にも同じことが言えるが、監督との兼任というのはかなりイレギュラーなことなので「現場を任せることが出来る監督探し」は最優先事項である。