■ 上位進出を目指す両チーム佐賀県内で行われた高校総体の会場のひとつになっていたため、鳥栖スタジアムが使えず、珍しい月曜日開催となった第32節のサガン鳥栖と湘南ベルマーレの対戦。
サガン鳥栖は、<4-4-2>。日高・内間・飯尾・高地の4バック。鐡戸・高橋・尹晶煥・清水の中盤で、金と藤田の2トップ。湘南のキーマンであるMFアジエルを鐡戸にマンマークで監視させる作戦。
対する湘南も、<4-4-2>。山口・松本・斉藤・尾亦の4バックで、坂本・北島・アジエル・加藤望の中盤で、原竜太とエドワルド・マルケスの2トップ。
■ アジエルを巡る攻防鳥栖は、今シーズン、湘南に2連敗を喫しており、どうしても、勝ち点3が欲しい試合。そのため、MFアジエルに対して、完全にマンツーマンで挑んできた。
序盤は、マンマークが功を奏して、湘南はアジエルに対して、なかなかボールが入らず。逆に、鳥栖は、攻撃となったときは、鐡戸が状況に応じて、積極的に攻撃を仕掛けて、アジエルを守備に引っ張ることに成功。
だが、この鳥栖の守備網に対して、湘南は、前半20分辺りから、チームに加入して3試合目となるFWエドワルド・マルケスが意識的に中盤の位置まで下がってきて、アジエルとポジションチェンジを見せ始めた。この動きに対して、鳥栖のDFはやや戸惑いを見せる。
すると、前半26分、右サイドからのクロスが入ると、ゴール前に入り込んでいたMFアジエルが裏のスペースでフリーでボールを受けると、巧みにDFを交わしてゴールゲット。がちがちのマークに合いながらも、一瞬の隙を突いてゴールを決めたアジエルが、その能力の高さを見せつけた。
先制を許した鳥栖は、アジエルに対する鐡戸のマークをやめて、通常通りのフォーメーションで、同点を狙いにいく。しかしながら、高地のシュートがゴール寸前でクリアされるなど運にも見放されて、同点ゴールは奪えずに前半を終えた。
■ 雷のため中止に上位に食らいつくために、絶対に勝利の欲しい鳥栖が、後半にどうやって同点ゴールを奪いにいくのかが注目されたが、雷雨のため、試合続行は不可能と判断されて、結局、後日、再試合を行うこととなった。
ただ、試合中止が判断されたのは、9時過ぎであり、その間、強い雨が降り注いだ時間帯もあったが。それ以外の時間帯は、雨も雷もなく、平穏無事な天候が続いていた。普通どおりに、後半を開始していれば、特に問題なく、試合が成立していたはずであり、やや不可解な判断となった。
■ 正しい判断だったか?サッカーの試合で、天候不順のために試合が中止になるというのは、非常に珍しい。鳥栖市内に、雷警報が発令されていたという情報もあるので、安全に配慮した結果ともいえるが、はるばる、湘南からやってきたベルマーレサポーターにとっては、なんとも、後味の悪い結果となった。
ホームの鳥栖サポーターにとっては、交通や宿の問題もないだろうが、遠くから来たサポーターにとっては、いろいろと不都合が生ずるだろう。もう少し、速く、的確な判断があればよかったのではないだろうか。
■ サカクラゲン氏試合は、ノーゲームとなったが、前半の攻防は、見所十分であった。その魅力を引き出したのは、解説のサカクラゲン氏である。
サッカーの場合、ただでさえ、システムや選手配置が曖昧で分かりにくいのだが、テレビ画面を通すと、さらに、不可解になる。したがって、現地で観戦している、実況あるいは解説者が、ピッチ上のあらゆることを把握して、視聴者に伝える努力をしなければならない。その点では、この試合のサカクラゲン氏は素晴らしかった。
視聴者が求めるのは、視聴者と一緒になって騒ぐだけの解説者や、あらかじめ用意された原稿を読むだけの実況アナウンサーではない。そういう人たちは、サッカーの魅力を伝えていないことを、しっかりと、理解すべきだろう。
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湘南ベルマーレ湘南ベルマーレ(しょうなんベルマーレShonan Bellmare)は、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するプロサッカークラブ。旧名称はベルマーレ平塚(ベルマーレひらつか)。.wikilis{font-size:10px;color:#666666;}Quotation:Wik
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