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【J1】冬の移籍市場の序盤戦の雑感 (横浜Fマリノス・湘南ベルマーレ・松本山雅) (2019年-2020年) | | |　

横浜Fマリノス

→　15年ぶりのリーグ制覇を達成した横浜FMの次の目標はリーグ連覇とアジア制覇の2つになる。早くも積極的な動きを見せており、J2で2桁ゴールを記録したMF仙頭(京都)の加入が濃厚と報じられている。京都橘高の頃から注目を集める選手だったがテクニックがあってクレバーな選手である。いろいろなポジションでプレーすることが出来る点も魅力になるが「個の力」という点ではライバルと比べると見劣りする。

J2レベルで考えると「全ての能力が高い優秀なアタッカー」と言えるがJ1レベルで考えると「突出した武器は見当たらないアタッカー」になる可能性もある。上手くチームにフィットしてMF仲川やMFマルコス・ジュニオールやFWエリキなどとは違った特徴を発揮して貴重な戦力になる可能性もあるが今シーズンの開幕後にJ2のFC琉球から加入したMF中川風のように出場機会に恵まれずに苦しむ可能性もあると考えられる。

他にはMF小野瀬(G大阪)の獲得にも動いているがG大阪は慰留に努めており、FC東京も移籍先の候補に挙がっている。争奪戦に発展しているのでゲットするのは簡単ではないだろう。同じく獲得に乗り出している左SBのDF永戸(仙台)も鹿島が獲得に乗り出している。DFティーラトンがいる横浜FMに対して今シーズンの鹿島は左SBの人選で苦労している。退団濃厚と報じられているが状況的には鹿島有利と言える。

キーパーは五輪代表にも定期的に招集されているGKオビ・パウエル・オビンナ(流通経済大)の加入が決定している。193センチと破格のサイズを持った大型キーパーをゲットできたのは大きい。補強ポイントはCBになる。DFチアゴ・マルチンスとDF畠中のコンビはハイレベルだったがDF栗原の引退が決定。控えのCBで実績があるのはDF伊藤槙くらいである。DF畠中は代表で抜ける可能性もあるので実力者を確保したい。

湘南ベルマーレ

→　徳島との参入決定戦は何とか追いついてドロー。辛うじてJ1残留を達成した。昨今のJ2は全体のレベルが上がっているので、一度、J2に落ちてしまうとなかなか復帰できない。千葉や京都はもちろんのこと、甲府も、新潟も、大宮も、J2に定住しつつある。湘南のクラブ規模を考えるとこのタイミングでの「J2降格」は致命傷になり得たので選手・監督・コーチ・関係者・サポーター・河野大臣はホッとしているだろう。

何とかJ1残留を果たしたが2020年はより厳しいシーズンになる可能性が高い。2018年の参入決定戦に進んだ磐田はオフ期間に突入した時期が遅かったこともあって昨オフはほとんど補強が出来なかった。参入決定戦の開催日が去年と比べてさらに1週間遅くなっていることを考えるとより難しい状況になる可能性が高い。ましてや湘南は曹貴裁監督のパワハラ問題で揺れているので「草刈り場になる可能性」もある。

有望な若手が多いので厳しいオフになることも考えられるが補強ポイントを挙げるとキーパー・2列目・CFの3つになる。MF杉岡の動向は気になるがWBは充実している。MF齊藤未の動向も気になるがボランチもまずまずである。チーム内得点王が5ゴールのFW山崎凌とMF武富というのはかなり寂しい話である。FW山崎凌は動ける選手なのでシャドーでもプレー可能。ゴール前で勝負が出来る点取り屋が欲しい。

もちろん、U-17W杯で躍動したFW若月(桐生第一高)には特大級の期待が集まるが初年度からJ1でコンスタントにゴールを決めるのは難しいと思われる。キーパーはGK富居が終盤戦で起用されて奮闘したが他のJ1クラブの守護神と比べると見劣りする。先の3つ以外ではCBも補強が必要と言える。DFフレイレの出場機会が伸びなかったこともあって長身のCBが不足している。全体的なサイズアップも図りたい。

松本山雅

→　J2初昇格を果たした2012年からずっと監督を務めてきた反町監督の勇退が決定。1つの時代が終了した。2度のJ1昇格という結果を残しただけでなくメディアを操るのも上手な監督だったのでクラブの発展に大きく貢献した大功労者である。「誰が後任監督になっても難しい。」と言えたがJ3の群馬を昇格に導いた布啓一郎監督の就任が決定した。布啓一郎監督は市立船橋高時代に全国制覇を何度も達成している。

布啓一郎監督の手腕に注目が集まるが高齢化が進んでいる。抜本的な改革が必要な時期に突入しているがDF飯田真、MF岩上、FW高崎という近年の松本山雅を支えてきた3人の契約満了が発表された。特にDF飯田真はJFLだった2010年の途中からずっと松本山雅でプレーしてきたクラブのレジェンドである。今シーズンもCBの主力として活躍した選手なので反町監督の退任以上にショッキングなニュースだった。

クラブとしては思い切った決断を下したことになる。若手から中堅世代の選手を中心にチームを作り直す考えを持っているのだと思うが有望な若手がたくさん控えているわけではないのでJ2初年度の2020年は苦労する可能性が高い。松本山雅は何だかんだで、ほぼ毎回、J2では安定した好成績を残してきたのでJ2で低迷することにサポーターは慣れていない。熱狂的なサポーターが我慢できるのか？も注目点になる。

ほとんどのポジションが補強ポイントになるが、やはり、ゴールを量産できるストライカーが必要である。期限付き移籍先で結果を残したFW韓勇太(鹿児島)やFW小松蓮(金沢)を呼び戻す可能性が高いが15ゴール程度が期待できるストライカーが欲しい。DF飯田真が抜けるので最終ラインの要になれる選手も必要になってくる。MF岩上が抜けることでWBの層も薄くなってしまうのでやるべきことが多い大変なオフになる。

　→　2019/12/12 　【戦力補強】今オフの移籍市場の序盤戦の雑感 (コンサドーレ札幌・ベガルタ仙台・鹿島アントラーズ)
　→　2019/12/15 　【J1】冬の移籍市場の序盤戦の雑感 (浦和レッズ・FC東京・川崎フロンターレ)
　→　2019/12/15 　【J1】冬の移籍市場の序盤戦の雑感 (横浜Fマリノス・湘南ベルマーレ・松本山雅)
　→　2019/12/16 　【J1】冬の移籍市場の序盤戦の雑感 (清水エスパルス・ジュビロ磐田・名古屋グランパス)
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