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【J1】 18クラブの中で移籍市場の序盤戦の勝ち組はどこだろうか？ (2019年-2020年オフ) | | |　

■　積極的な動きを見せる柏レイソル

J1の最終節が行われたのは12月7日(土)だったのでJ1の日程が終了してから約2週間が経過しているが移籍に関するニュースはあまり多くない。どちらかというと非常に静かなオフになっており、世間一般を騒がせるような移籍のニュースはほとんどない。昨オフはC大阪の中心だったMF山口蛍やFW杉本健やMF山村和の流出が大きな話題になったが今オフはショッキングなニュースも今のところはほとんど聞こえてこない。

「inの情報もoutの情報もほとんど聞こえてこない。」というチームも少なくないが積極的な動きを見せているのは昇格組の柏になる。11月16日(土)に行われた町田戦(A)でJ1昇格を決めているのでちょうど1か月が経過したがDF高橋祐(鳥栖)とDF大南(磐田)の加入が確定済み。MF仲間(岡山)とFW呉屋(長崎)の加入も確実視されている。「早い段階でJ1で戦うことが決まった。」というアドバンテージをフルに発揮している。

DF染谷、DF鎌田、DF山下というベテランがCBのレギュラー争いの中心だったことを考えると26歳のDF高橋祐、22歳のDF大南の獲得は効果的と言える。彼らを獲得したことで期待の集まるDF上島(→福岡)を期限付き移籍で修行に出せる状況になったのも大きい。攻撃陣は駒が豊富なのでJ2でゴールを量産したMF仲間やFW呉屋でもレギュラーポジションを奪取するのはかなり難しいと思うが選手層は相当に厚くなった。

同じ昇格組の横浜FCは同じようにJ2でゴールを量産したFW一美(京都)の獲得に動いており、DF志知(水戸)とMF手塚(柏)に関しては「加入濃厚」と報じられている。CFはFWイバがいて、FW皆川がいて、FW瀬沼がいて、FW戸島もいる。「誰かの移籍話が裏で進んでいる。」ということは容易に想像できるが若くて守備の部分での貢献度も高いFW一美を獲得できると大きい。今シーズンはJ2で17ゴールを挙げている。

■　ACL制覇を目指す横浜Fマリノス

2004年以来となるJ1制覇を達成した横浜FMはオフも話題満載である。「優勝すると注目度が上がって移籍の噂がニュースになりやすい。」というところもあるとは思うが例年と比べるとはるかに派手な動きを見せている。すでにMF仙頭(京都)の加入が決定して、FWオナイウ阿道(大分)とDF前貴之(山口)の加入も濃厚と言われている。また、MF水沼(C大阪)やDF永戸(仙台)やGK梶川(徳島)あたりも獲得候補に挙がっている。

ACL制覇が横浜FMの次の大きな目標になると思うが出来る限り選手層を厚くしたい。MF仙頭はいろいろなポジションでプレーできる選手で、FWオナイウ阿道はターゲット系の選手になる。DF前貴之は守備的なポジションであればどこでもこなせるユーティリティー性を持っているので横浜FMのサッカーに合った選手と言える。DF広瀬陸が流出する可能性が高まっているがDF前貴之であれば穴を埋められるだろう。

鹿島も積極的な動きを見せており、DF永戸(仙台)、DF奈良(川崎F)、DF広瀬陸(横浜FM)の3人の加入が決定的と報じられている。近年の鹿島は早い段階で若手が欧州に旅立つケースが多くなっており、最終ラインはかなり手薄だった。3人ともリオ世代の選手になるが働き盛りの年齢の即戦力を3人同時に獲得できると戦力は大幅にアップする。攻撃陣の補強のニュースもこれから流れるようになるだろう。

惜しくも初優勝を逃したFC東京もまずまず積極的な動きを見せている。FW武藤嘉(ニューカッスル)、FW西村拓(CSKAモスクワ)、FWアダイウトン(磐田)、DF木本(C大阪)などが獲得候補に挙がっており、MFダビド・シルバ(マンC)に興味を示しているという話もある。横浜FMや鹿島と比べると得点数が少なかったので攻撃的なポジションを中心とした補強になると思うがどのクラスの選手を獲得できるか？に注目が集まる。

■　静かなオフになっているコンサドーレ札幌やセレッソ大阪

柏・横浜FM・鹿島あたりは積極的な動きを見せているが札幌・C大阪などは例年と比べるとかなり静かなオフになっている。また、川崎FはGK新井(→千葉)の移籍が確定してDF奈良の流出が決定的。ここまでは退団のニュースが多くなっているが、川崎Fは「○○の獲得に乗り出している。」というニュースがほとんど事前に流れないチームなので例年通りである。水面下で動いているのは間違いないところである。

仙台は10アシストを記録した左SBのDF永戸の退団が確実な情勢になったがDFシマオ・マテやGKヤクブ・スウォビィクやMF松下佳やFW長沢駿やDF蜂須賀やDF平岡などの残留はすでに決定済み。主力級の選手で流出するのはDF永戸くらいになりそうな情勢になって来た。DF永戸の穴を埋めるのはかなり大変だと思うがFW赤崎(名古屋)やDF吉野恭(広島)などの加入が濃厚と言われており、いい流れになっている。

今の時点で草刈り場になっているJ1のクラブは1つもない。パワハラ問題で曹貴裁監督が退任したので「草刈り場になるのでは？」と言われていた湘南はMF杉岡やDF山根視に移籍話が浮上しているが「たくさんの主力が流出する可能性が高い。」という状況では全くない。逆にMF三幸(山口)の加入が決定するなど流れ的には悪くないが「浦和が興味を示している。」と報じられたMF杉岡の動向は目下の注目点になる。

J1屈指の資金力を持つ神戸は今のところは静かなオフになっている。「神戸が天皇杯で勝ち進んでいて、ACLに出場できるのか？否か？が確定していない。」というのがJリーグ全体の移籍市場の動きが鈍くなっている1つの要因だと思うがACLの出場が決まった場合は派手な動きを見せる可能性が高い。1月1日(水)にACLの出場チームが決定するがJリーグの移籍市場が活発になるのは年明け以降になる可能性が高い。

　→　2019/12/21 　【J1】どこよりも早い2020年シーズンの展望 (上) ～優勝争いは横浜Fマリノスなど4強が中心か！？～
　→　2019/12/22 　【J1】どこよりも早い2020年シーズンの展望 (中) ～ダークホース候補は柏レイソルや横浜FCなど～
　→　2019/12/22 　【J1】どこよりも早い2020年シーズンの展望 (下) ～降格候補は名古屋グランパスや浦和レッズなど～

表1. 2019年-2020年オフの移籍市場の集計結果 (1人目～100人目まで)

J1	29	クラブ名	S+	S-	A+	A-	B+	B-	C+	C-	D+	D-	E+	E-	？
	29	クラブ名	1	0	2	6	6	7	4	2	0	0	0	0	1
	0	コンサドーレ札幌
	2	ベガルタ仙台				2
	0	鹿島アントラーズ
	1	浦和レッズ	1
	5	柏レイソル					2	3
	0	FC東京
	2	川崎フロンターレ						1		1
	4	横浜Fマリノス			1	1		1	1
	1	横浜FC													1
	2	湘南ベルマーレ					2
	0	清水エスパルス
	0	名古屋グランパス
	1	ガンバ大阪							1
	0	セレッソ大阪
	1	ヴィッセル神戸				1
	2	サンフレッチェ広島						1	1
	3	サガン鳥栖			1	1				1
	5	大分トリニータ				1	2	1	1
J2	40	クラブ名	S+	S-	A+	A-	B+	B-	C+	C-	D+	D-	E+	E-	？
	40	クラブ名	0	1	3	9	8	7	8	4	0	0	0	0	0
	2	モンテディオ山形					1	1
	3	水戸ホーリーホック				1	1	1
	1	栃木SC							1
	1	ザスパクサツ群馬							1
	2	大宮アルディージャ					1	1
	3	ジェフ千葉				1	1		1
	0	東京ヴェルディ
	0	町田ゼルビア
	1	ヴァンフォーレ甲府							1
	0	松本山雅
	0	アルビレックス新潟
	2	ツエーゲン金沢						1		1
	1	ジュビロ磐田			1
	6	京都サンガ		1	1	1			2	1
	3	ファジアーノ岡山				2		1
	3	レノファ山口				1			1	1
	1	徳島ヴォルティス					1
	2	愛媛FC				1		1
	3	アビスパ福岡			1	1			1
	0	ギラヴァンツ北九州
	3	V・ファーレン長崎				1	2
	3	FC琉球					1	1		1
J3	31	クラブ名	S+	S-	A+	A-	B+	B-	C+	C-	D+	D-	E+	E-	？
	31	クラブ名	0	0	1	3	10	7	6	1	0	0	0	0	3
	3	ヴァンラーレ八戸					1	2
	6	いわてグルージャ盛岡				1	1		3						1
	2	ブラウブリッツ秋田					1	1
	1	福島ユナイテッド													1
	2	Y.S.C.C.横浜						1							1
	0	SC相模原
	5	長野パルセイロ				1	3			1
	3	カターレ富山					2		1
	2	藤枝MYFC					1		1
	0	アスルクラロ沼津
	1	FC岐阜							1
	3	ガイナーレ鳥取					1	2
	0	カマタマーレ讃岐
	0	FC今治
	2	ロアッソ熊本			1	1
	1	鹿児島ユナイテッド						1
100		合計	1	1	6	18	24	21	18	7	0	0	0	0	4