名古屋グランパス→ オフにMFマテウス、MF米本、DF吉田豊などを獲得した名古屋は開幕前は上位候補に挙げられたが開幕ダッシュには成功した。11節を終えた時点では7勝2敗2分けで勝ち点「23」。首位のFC東京に次いで2位と好位置に付けていた。11試合で20得点というのはJ1最多。開幕直前に加入したボランチのMFジョアン・シミッチがハマったのも大きかった。11試合で7失点。DF丸山が中心となる守備陣の頑張りも目立った。
「今年の名古屋は一味違う。」と誰しもが感じたが12節以降の成績は18試合で1勝10敗7分け。18試合で21得点/37失点となる。11節までに作った貯金が利いているので辛うじて14位と残留圏内に位置するが歴史的な大失速と言える。26節を終えた時点で風間監督がチームを離れて元・鳥栖のフィッカデンティ監督を招聘したが監督交代後も3試合で0勝1敗2分けと勝ちなし。7試合勝ちなし中と泥沼状態にハマっている。
残りは5試合になるが対戦相手は札幌(A)→神戸(H)→鳥栖(H)→磐田(A)→鹿島(H)となる。32節の鳥栖戦(H)が大一番になるのは言うまでもない。16位の湘南との差は「2」のみ。17位の松本山雅との差も「4」のみ。2度目のJ2降格の危機を迎えている。直近の成績で考えると名古屋は18クラブの中で最も良くない。早くフィッカデンティ体制の初勝利が欲しいが直接対決だった29節の仙台戦(H)の敗戦は痛恨だった。
極端なほど攻撃的なサッカーを志向した風間監督を諦めて守備的なサッカーになりがちなフィッカデンティ監督に変更したのは大胆な決断だった。「名古屋はスタイルが真逆の監督を連れて来た。」と批判されるケースが多かったが一般的な話をすると「守備重視の監督から攻撃重視の監督への変更」は成功するケースが多い。逆に「攻撃重視の監督から守備重視の監督への変更」は成功しないケースの方が多い。