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【J2】 22クラブのオフの戦力補強の評価ランキング (18位-22位) (2019年-2020年オフ) | | |　

22位：FC琉球

→　昇格1年目は14位。何とかJ1残留を果たした。樋口監督の続投が決まってJ2で2年目のシーズンを迎えるが今オフも主力の流出に苦しんでいる。38試合で14ゴールを挙げて一気にブレイクしたMF上門(→岡山)が退団。地元の沖縄出身でチームの顔になりつつあった選手なのでダメージは大きい。また、秋になってから期限付き移籍で加入して10試合で2ゴールを記録したFW山田寛(→C大阪)もレンタル終了となった。

ゴール数はあまり伸びなかったがFW山田寛のキープ力は武器になっていたのでこちらも大きなマイナスと言える。2人の抜けた穴を埋めないといけないが加入が決まったのはFW阿部拓(仙台)、MF山口和(湘南)、MF茂木駿(水戸)など。攻撃の中心になれそうな選手は獲得できていない。新卒の選手ではFW人見(立正大)などを獲得しているが「誰かの大ブレイク」がないと得点力不足や攻撃力不足に苦しむ可能性が高い。

守備的なポジションはDF徳元(→岡山)が抜けたがDF沼田(金沢)を獲得できたことである程度はカバーできた。補強ポイントだった右SBはブラジル人のDFタヴァレス(アナポリスFC)を獲得。能力の高い大型SBの獲得に成功した。新戦力の中でチームに大きなプラスをもたらす可能性があるのはDFタヴァレスだろう。一方で失点数が非常に多かったことを考えるとCBの補強があまり進まなかったのは不安に感じる。

21位：水戸ホーリーホック

→　資金力の乏しいクラブなので、ほぼ毎年、主力の流出に悩まされているが7位と躍進したことで例年以上に所属選手が他クラブのターゲットになった。主力の中でチームにとどまったのはGK松井、DF岸田、DF細川、MF木村祐など数名のみ。草刈り場になってしまった。指揮官である長谷部監督も引き抜かれたがMF前寛之とMF福満とGK村上はいずれも長谷部監督と一緒に水戸から福岡に移籍することになった。

移籍市場の序盤戦は極めて苦しい流れだったが例年どおりで移籍市場の中盤戦以降はいい選手をたくさん獲得して盛り返した。「流出した選手の穴は埋まった。」とは言えないがある程度はリカバーできた。MF山田康(名古屋)やFW山谷(横浜FM)やDF乾貴哉(千葉)は有望な若手で、GK牲川(沼津)やDF河野諒(Y.S.C.C.横浜)やMF奥田晃(Y.S.C.C.横浜)やMF前嶋(富山)は各々のポジションでJ3屈指だった選手になる。

「J3で活躍した選手を積極的に獲得している。」というのが今オフの水戸の補強の特徴になる。J3にもいい選手はたくさんいるのでいい選択と言える。J1では横浜FMや柏や大分などが「J2で活躍した選手中心の補強」を行ったが水戸は1つ下の「J3で活躍した選手中心の補強」になっている。GK牲川やDF河野諒やMF奥田晃といったJ3からの個人昇格を果たした選手がJ2でどの程度やれるのか？が注目点になる。

20位：ヴァンフォーレ甲府

→　高齢化問題は近年の甲府の大きな問題点の1つだったが、今オフ、ついに本格的に問題解決に向けて動き出した。主力だったMF小椋(→未定)ならびにMF横谷(→愛媛FC)との契約は更新せず。MF武岡(→未定)やMF松橋優(→引退)も契約満了になった。20ゴールを挙げたFWピーター・ウタカ(→京都)は流出して、左ストッパーの位置で活躍してきたDFエデル・リマ(→未定)も抜けるのでメンバーは大きく若返った。

他にはMF曽根田(→京都)、DF小出(→大分)、MF佐藤和(→大分)、DF湯澤(→京都)が抜けている。MF曽根田とDF小出は大卒で加入して成長してきた選手なので痛手である。ありがちな話になるが世代交代を進めようとしている最中に「次代の中心候補」と考えていた選手が流出すると相当に苦しくなる。FWラファエル(フィゲイレンセFC)、MF松田力(福岡)、MF泉澤(横浜FM)などを獲得したが戦力は大きく低下した。

久々のJリーグ復帰となるFWラファエルに注目が集まるが36歳になったので大宮時代のプレーを期待するのは酷である。FWジュニオール・バホス(FC岐阜)の復帰も決まったが昨シーズンはコンディション不良で苦労したのでフォワード陣は不安が大きい。もう1人くらいはフォワードの即戦力を獲得しないといけない。大宮時代のFWラファエルはJ1屈指の選手だったがフォワードの軸と計算するのはリスキーである。

19位：愛媛FC

→　19位からの巻き返しを図るが苦しい流れになっている。期限付き移籍だったMF神谷(→柏)とMF下川陽(→金沢)はレンタル終了。生え抜きだったMF近藤貴(→大宮)は流出となった。期限付き移籍だったGK岡本とDF茂木力の完全移籍での獲得が決まったこととMF長沼のレンタル延長が決まったのは良かったが長きに渡って愛媛FCを支えてきたMF河原(→未定)とDF林堂(→富山)は退団。暗いニュースが多い。

加入が決まったのはMF横谷(甲府)、MF森谷(磐田)、DF西岡大志(FC琉球)、MF渡邊一(横浜FC)、GK辻(横浜FC)など。MF横谷とMF渡邊一はともに古巣となる。MF横谷に関しては甲府で中心として活躍していた選手なので主力級の活躍が見込めるが「出場機会を欲している有望な若手をJ1のクラブから借りて主力に据える。」という愛媛FCの得意とするパターンの補強はなかった。顔ぶれ的にはかなり地味である。

得点力アップがテーマになるが見通しは明るくない。9ゴールのFW藤本佳の残留はポジティブに考えられるが2桁近くを計算できるストライカーもしくはアタッカーの補強が必要だった。DF前野を左SB/WBで起用することでMF下川陽の穴は埋まると思うがDF前野のポジションを動かすとCBが手薄になる。愛媛U-18出身のMF忽那(びわこ成蹊スポーツ大)、レンタル延長のMF川村などのブレイクには期待したい。

18位：ツエーゲン金沢

→　若くて有望な選手が多いので仕方がないところもあるが主力の退団が目立つオフになっている。守備の要に成長したDF山本義(→横浜FM)が流出。左SBのレギュラーだったDF沼田(→FC琉球)も移籍。攻撃の中心として39試合で7ゴールを挙げたMF加藤大(→山形)も流出となった。さらには期限付き移籍だったFW垣田(→徳島)とFW小松蓮(→山口)とFWクルーニー(→未定)もチームを離れることになった。

ネガティブなニュースの多いオフになっているがGK白井とMF藤村の引き止めには成功した。また、期限付き移籍だったFW山根永のレンタル延長に成功したのも大きい。夏に加入して14試合で4ゴール3アシストを記録したFW山根永はエース候補になる。一方、加入が決まったのはFWルカオ(鹿児島)、DFホドルフォ(山形)、DF杉井(柏)、DF山田将(福岡)、MF下川陽(愛媛FC)など。実績のある選手はあまり取れていない。

DF沼田が抜けて手薄になった左SBに「J2屈指の左SB/WB」と言えるMF下川陽を獲得できたのは大きいが軸になれるCFが不在。鹿児島でのプレーぶりを見るとFWルカオでは難しいだろう。年代別代表経験のあるFW加藤陸(中央大)には即戦力の期待がかかるが1年目からバリバリの主力として活躍してくれないと困る状況である。DF長谷川巧の前半戦の出場が難しいことを考えると右SBも即戦力の選手を獲得したかった。

　→　2020/01/13 　【J2】 22クラブのオフの戦力補強の評価ランキング (18位-22位)
　→　2020/01/13 　【J2】 22クラブのオフの戦力補強の評価ランキング (13位-17位)
　→　2020/01/14 　【J2】 22クラブのオフの戦力補強の評価ランキング (7位-12位)
　→　2020/01/14 　【J2】 22クラブのオフの戦力補強の評価ランキング (1位-6位)

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表1. 2019年-2020年オフの移籍市場の集計結果 (1人目～300人目まで)

J1	81	クラブ名	S+	S-	A+	A-	B+	B-	C+	C-	D+	D-	E+	E-	？
	81	クラブ名	1	4	7	17	17	14	13	4	2	1	0	0	1
	0	コンサドーレ札幌
	6	ベガルタ仙台		1	2	2					1
	7	鹿島アントラーズ		3	1	2	1
	1	浦和レッズ	1
	8	柏レイソル					3	5
	2	FC東京				1	1
	2	川崎フロンターレ						1		1
	7	横浜Fマリノス			1	1	1	1	3
	6	横浜FC				2	3								1
	9	湘南ベルマーレ				1	2	2	4
	3	清水エスパルス				1	1	1
	3	名古屋グランパス				2	1
	5	ガンバ大阪					1		2		1	1
	3	セレッソ大阪			1	1				1
	1	ヴィッセル神戸				1
	2	サンフレッチェ広島						1	1
	7	サガン鳥栖			2	1	1		1	2
	9	大分トリニータ				2	2	3	2
J2	148	クラブ名	S+	S-	A+	A-	B+	B-	C+	C-	D+	D-	E+	E-	？
	148	クラブ名	0	8	8	25	40	31	27	9	0	0	0	0	0
	7	モンテディオ山形					2	3	2
	11	水戸ホーリーホック				2	5	2	2
	10	栃木SC				1	1	4	4
	11	ザスパクサツ群馬		1		3	3	2	1	1
	5	大宮アルディージャ		1		1	1	2
	4	ジェフ千葉		1		1	1		1
	2	東京ヴェルディ					1	1
	7	町田ゼルビア		1	1		2	1	1	1
	6	ヴァンフォーレ甲府				1	3		2
	6	松本山雅					5	1
	8	アルビレックス新潟			1	2	3	1	1
	5	ツエーゲン金沢						3		2
	5	ジュビロ磐田			2	2				1
	10	京都サンガ		1	1	2	1	1	3	1
	5	ファジアーノ岡山				2		2	1
	9	レノファ山口			1	3	1	2	1	1
	7	徳島ヴォルティス		1			1	2	2	1
	4	愛媛FC				1		3
	11	アビスパ福岡		2	2	2	2		3
	4	ギラヴァンツ北九州					3		1
	5	V・ファーレン長崎				2	3
	6	FC琉球					2	1	2	1
J3	71	クラブ名	S+	S-	A+	A-	B+	B-	C+	C-	D+	D-	E+	E-	？
	71	クラブ名	0	1	4	5	15	17	19	3	2	0	0	0	5
	5	ヴァンラーレ八戸					1	2	2
	12	いわてグルージャ盛岡			2	1	2	1	5						1
	5	ブラウブリッツ秋田				1	1	1	2
	4	福島ユナイテッド					1		1		1				1
	4	Y.S.C.C.横浜						2							2
	3	SC相模原					1	2
	8	長野パルセイロ				1	3		3	1
	7	カターレ富山		1			3	2	1
	5	藤枝MYFC			1		2	1	1
	2	アスルクラロ沼津								2
	3	FC岐阜				1		1	1
	5	ガイナーレ鳥取					1	2	1						1
	1	カマタマーレ讃岐						1
	0	FC今治
	3	ロアッソ熊本			1	1			1
	4	鹿児島ユナイテッド						2	1		1
300		合計	1	13	19	47	72	62	59	16	4	1	0	0	6