■ 印象深い2005年の柏との入替戦J2の「オリジナル10のクラブの1つ」であるヴァンフォーレ甲府は初年度のJ2で大いに苦労した。36試合で5勝27敗4分けで断トツの最下位。経営的な問題も抱えており、J2のお荷物クラブだった。それでも2003年に元日本代表のFW小倉を獲得するなど着実に戦力を整えていくと2005年の入替戦を制して初めてJ1昇格を勝ち取った。チームを率いたのは大木監督。ショートパス主体の魅力的なサッカーを見せた。
歴代ベストイレブンを考えるときは初のJ1昇格を果たした大木監督時代の主力と2012年のJ2を圧倒的な強さで勝ち抜いた城福監督時代の主力が中心となる。絶対に外せない選手というと、やはり、FWバレーとFWダヴィのストライカー2人である。2005年に甲府に加入したFWバレーは高さと速さを兼ね備えた大型フォワード。2005年にはJ2で38試合で21ゴール、2006年にはJ1で30試合で14ゴールを挙げている。
甲府での活躍が認められてG大阪にステップアップの移籍を果たしたが何と言っても2005年の入替戦のWハットトリックである。1戦目はホームで2対1と競り勝った甲府はアウェイの日立柏サッカー場に乗り込んだが6対2で甲府が圧勝。FWバレーは1人で6ゴールを挙げる大活躍を見せた。Jリーグの試合で1人の選手が1試合で6ゴールを挙げたのはこのときのFWバレーのみ。この試合でFWバレーは甲府の神になった。
FWダヴィは2012年に38試合で32ゴールを記録。圧倒的な得点力を発揮してJ2制覇&J1昇格の立役者になった。驚異のフィジカルとシュート技術を生かしてゴールを量産した。FWダヴィも甲府での活躍が評価されて鹿島にステップアップの移籍を果たしたが2016年には、再び、甲府でプレーした。10試合で1ゴールと結果を残せなかったが絶対に勝ち点「3」が必要な試合だった2ndステージの福岡戦(A)で躍動した。
担当記者が選んだヴァンフォーレ甲府の歴代ベストイレブン GK 阿部謙作
DF 青山直晃
DF 山本英臣
DF 秋本倫孝
MF 倉貫一毅
MF 林健太郎
MF 石原克哉
MF 藤田健
MF 佐々木翔
FW ハーフナー・マイク
FW バレー