■ 補強の上手さに定評のあるサンフレッチェ広島今シーズンは想定外の怪我人の多さに悩まされてスタートダッシュに失敗したが2012年・2013年・2015年のJリーグ王者であるサンフレッチェ広島は補強の上手さに定評のあるクラブと言える。最近では2015年に33試合で21ゴールを挙げてJリーグのベストイレブンに選ばれたブラジル国籍のMFドウグラスが典型例に挙げられるが他クラブで埋もれていた選手を獲得して重要な戦力として輝かせるケースが非常に多い。
すでにチームとしてのスタイルが確立されており、監督も長期政権になっているので、「どういう選手を獲得したらいいのか?」、「どういう選手であれば活躍できるのか?」がしっかりとクラブ内で共有されている点が大きい。Jリーグのオフの補強は来シーズンの監督が正式に決定する前に動き始めなければいけないケースが多くなるが、監督が誰になるのか分からない中で獲得した選手が失敗する確率はやはり高い。
補強の評価については「いい選手を獲得できたのか?」、「チームの弱点となるポジションを強化できたのか?」をまず最初の段階で評価されるが、結局は「補強した選手がどれだけ活躍できたのか?」で最終評価が下される。能力の高い選手やネームバリューのある選手や将来性を高く評価されている選手を獲得できたとしても実際にピッチ上で活躍してくれないと補強自体も評価されないが広島は活躍する選手が多い。
開幕前の時点でそこまでの高評価を得ていなかったケースでもシーズンが始まってみると「昨オフには良い補強が出来た。」と評価されることが多いのが広島である。森保監督がうまくやり繰りして新加入選手を確実に戦力化できているところも見逃せないところである。「良い選手を獲得できたのでオフの補強に関してはパーフェクトだったと思うが始まってみるとなかなか結果につながらない。」というチームは多い。