ベガルタ仙台渡邉監督が就任して4年目の仙台はここまで6勝6敗2分けで勝ち点「20」。10位とまずまずの位置に付けている。仙台というと「開幕ダッシュに成功するケースが多いチーム」という印象があるが、2月・3月の通算成績(J1限定)は16勝10敗8分け。4月以降は87勝117敗74分けなのでイメージ通りであることが分かる。今シーズンも2月・3月の4試合は3勝1敗と好スタートを切った。4試合で勝ち点「9」を獲得している。
14試合を終えた時点で17得点/24失点。得点数は7位タイとなる。開幕当初は得点力不足に苦しんだがここに来て新外国人のFWクリスランが爆発中。得点ランキングで単独2位に急浮上した。11試合で7ゴールを挙げているが「90分あたりのシュート数」が2.90本/90分。これはJ1で15位。187センチの長身でスケール感と繊細さを併せ持っている。13節の新潟戦(H)で決めたボレーは「年間ベストゴール候補」と言える。
FWクリスランと並んで仙台の新たな武器になっているのは大卒ルーキーのMF永戸。仙台は今シーズンから「3-4-2-1」を採用しているが左WBでプレーするMF永戸の活躍は目覚ましいものがある。通算のクロスCBPは11.67。これは2位のMF柏(広島)を大きく上回ってJ1の全選手の中で最高の数字となる。高精度の左足のクロスを持っており、MF永戸のクロスからチャンスシーンが生まれるケースが多くなっている。
「90分あたりのCK獲得回数」は5.64本/90分。これは柏に次いでJ1で2番目となる。セットプレーから奪ったゴール数はJ1で3位タイとなる7ゴール。1試合平均のクロス数は18.4本。これはJ1の18クラブの中で最多となる。FW平山は怪我に苦しんでいるが、浦和から期限付き移籍のMF石原直、柏から期限付き移籍のDF増嶋も空中戦に強い選手なので「サイドアタック」と「空中戦」が大きな武器になっている。