■ レンタル移籍日本で「レンタル」というと、CDやビデオ、DVDなどのレンタル(レンタルショップ)が連想される。「軽いイメージがある。」、「あまりいい言葉ではない。」、「安っぽく感じられる。」という意見も多くて、『もっとふさわしい呼び方は無いのか?』とネーミングが議論されたこともある。メディアでは「期限付き移籍」と報じられることが多くなっているが、そうは言っても、今でも、「レンタル移籍」という言葉は、頻繁に用いられており、定着している用語である。
同じレンタル移籍でもいくつかのパターンがあるが、「将来、元のクラブで活躍することを期待して若手選手に経験を積ませること。」を目的に他クラブにレンタルで貸し出すケースと、「レンタル先で結果を出せなかったら、レンタル元のクラブとは契約を更新できない。」というラストチャンスの意味合いが濃いケースがある。後者については「片道切符」と呼ばれるが、23・24歳前後であまり実績の選手がレンタル移籍する場合は、このパターンと考えられる。
資金力の乏しいJ2のクラブにとっては、J1からやってくるレンタル選手というのは、貴重な存在である。レンタル先で大活躍したら元のクラブに戻ることになるので、レンタル選手の活躍は手放しで喜ぶことはできないが、過去には、愛媛FCにレンタル移籍して才能を開花させたMF齋藤学(横浜FM)、徳島でサッカー人生を更正させたFW柿谷(C大阪)のような例もあって、レンタル組がチームの発展や知名度アップに大きく貢献したケースも少なくない。
もちろん、いつまでもレンタル選手に頼っていては。ダメである。先のとおり、活躍すればするほど、次のシーズン、いなくなる可能性が高くなるので、ユース出身者や新卒の選手などクラブ生え抜きの選手が中心になっていかなければならないが、そうは言っても、ユースチームから優秀な人材が次々に出てくるような段階に至っていないJ2のクラブにそこまで求めるのは酷なので、うまくレンタル移籍を活用しなければならない。
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◆ まとめ #634 レンタル組はJ2で成長できたのか? (上) (2013/11/9)
・レンタル移籍
・守備の要として大活躍
・飛躍のシーズンとなった若手
・松本山雅の躍進に大きく貢献
→ 今年もJ1からJ2のクラブにレンタル移籍している選手が何人もいます。J1の上位クラブからJ2の下位クラブに移籍した場合、「簡単にレンタル先でレギュラーになれる。」と勘違いしている人もいますが、そんな甘いものではありません。活躍できている人も、あまり活躍できずにいる人もいますが、今回と次回は、レンタル移籍した選手に着目して、今シーズンのプレーぶりを評価してみました。
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