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僕らは、現実から切り離された仮想現実のなかで未来を夢見ているけれど…

マニエリスム期の画家にして建築家であるフェデリコ・ツッカーリ(1542-1609)は、1607年に発表した「絵画、彫刻、建築のイデア」というエッセーの中でディゼーニョ・インテルノ(Disengo Interno)という概念を登場させています(詳しくは「ディゼーニョ・インテルノ(デザインの誕生1)」参照)。 ディゼーニョ・インテルノは英語で言い換えればインテリアデザイン。 ツッカーリが用いている意味としては「内的構図」であり、心の内側にあるデザイン案ということと理解することができます。 マニエリスム研究で知られるグスタフ・ルネ・ホッケは名著『迷宮としての世界』のなかで、このツッカーリのディゼーニョ・インテルノ(内的構図)がどのように画家・建築家に用いられるのかを次のように示しています。 最初に〈わたしたちの精神にある綺想体〉が生まれる、とツッカーリはいう。これは要するに、ある〈イデア的概念〉、ある〈内的構図〉Disengo Interno である。かくしてつぎにわたしたちはこれを現実化し、〈外的構図〉Disegno Esterno へともちこむことに成功する。 グスタフ・ルネ・ホッケ『迷宮としての世界』 最初に画家・建築家の内面に、イデア的概念であるディゼーニョ・インテルノが生まれる。先ほど、心の中のデザイン案と言いましたが、まさに建築物のデザインイメージであり、これから描こうとする絵の具体的なアイデアです。画家・建築家は自身の表現技術を用いてその内的イメージを外化し…

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古代日本の月信仰と再生思想/三浦茂久

さてさて怒涛の年明け書評エントリー5連発の最後を飾るのは、三浦茂久さんの『古代日本の月信仰と再生思想』。 この本はまさに最後を飾るのにうってつけなヤバい一冊。 なにしろこの国がある意味ずっと信じてきた日の国としての日本の太陽信仰を根底からくつがえす、日本は古代、月信仰であったという考えを明らかにしている一冊なんですから。 本居宣長や契沖のような江戸期の国学者も、柳田國男や折口信夫のような民俗学者も、土橋寛のような国文学者も、誰も根幹からは疑うことがなかった太陽信仰の日本というものを、月信仰の日本に全面的に書き換える試みを展開しているのだからヤバい。もちろん、「ヤバい」というのは危ないという意味ではまったくなく、すばらしい!という賞賛の意味でヤバいんです。

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2009年4月-6月で紹介した本のリスト

前に「2009年1月-3月で紹介した本のリスト」というエントリーを書いたので、4月-6月版も書いておこうか、と。 それにしても、1月-3月が合計17冊紹介していたのに対して、4月-6月は合計で9冊だけでした。すくなすぎますね。あきらかにGW明けの忙しさが影響してます。 次のクォーターはもうちょっとがんばろっと。 では、そのすくない9冊のリストを(リストのリンクは当ブログ内の書評エントリーです)。

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民俗学の旅/宮本常一

おもしろかった。すごく。 これは必読でしょう。 特に、いままで会社を一度も辞めたことがない人、生きていくためにはビジネスの場に身を投じるしかないと信じて疑わない人、あるいは、将来の職をどうしようかと頭の片隅でぼんやり思いつつ学校に通う学生などには。 この『民俗学の旅』を読んではじめて知ったんですが、宮本常一さんという人はずっと定職につかなかった人であったらしい。師である渋沢敬三さんの家で54歳になるまで23年も食客生活をしていたという。武蔵野美術大学で講義をするようになってはじめて定職についたのは、その食客生活を終えたあとです。つまり60近くになるまで定職をもたなかった。 定職をもたずに何をしていたかというと、とにかく日本中を歩いてまわった。そして、さまざまな土地で生きる人びとの話を聞いた。それを『忘れられた日本人』などの名著として残している。歩いた量、話を聞いた量もとてつもないが、それを元に残した著作の数も膨大です。 「自分がどんな道を歩いて今日にいたったか。ふりかえってみると、長くたどたどしく、平凡な道であったと思う」と冒頭に書かれていますが、平凡なんてとんでもない、きわめて非凡な旅であったことが、この宮本さん自身の伝記的な一冊を読むとわかります。 伝記的、いや、旅行記的であるといったほうがいいかもしれません。 これは宮本常一さんの人生という旅の記録なのだから。

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塩の道/宮本常一

人間の生活やその環境・文化とデザインの関わり合いに関して、民俗学者の宮本常一さんは『塩の道』のなかで、こう書いています。 日本人は独自な美をわれわれの生活の中から見つけてきておりますが、それはじつは生活の立て方の中にあるのだといってよいのではないかと思います。生活を立てるというのは、どういうことなのだろうかというと、自分らの周囲にある環境に対して、どう対応していったか。また、対決していったか。さらにはそれを思案と行動のうえで、どのようにとらえていったか。つまり自然や環境のかかわりあいのしかたの中に生まれでてきたものが、われわれにとっての生活のためのデザインではないだろうかと、こう考えております。 宮本常一『塩の道』 「残念なデザイン。」から「デザインをする人に求められる資質」まで、yusukeさんとやりとりさせてもらいながら、僕のデザインというものの捉え方をすこし書いてみましたが、基本的に僕の捉え方は、この宮本常一さんの捉え方とおなじです。 つまり、デザインは人間が生活をどう捉えたかということの中から生まれてくるものだと思っています。 それはyusukeさんが「意味と技術から物を作るってこと」で引用している深澤直人さんの、 そのものの内側から出る適正な力の美を「張り」といい、そのものに外側から加わる圧力のことを「選択圧」という。 深澤直人『デザインの輪郭』 ということばにもつながります。 物そのものが現実にあろうとする力が内からの「張り」となり、生活がそれに外から「選…

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2009年1月-3月で紹介した本のリスト

なんとなく今年になって書評を書いた本のリストをまとめてみようかと。 まとめてみると、1月から3月までで17冊紹介しているようです。 そのうち、網野善彦さんの本が4冊、宮本常一さんの本が2冊。 このブログで常連となっているところでは、松岡正剛さん、柳宗悦さん、白洲正子さんを1冊ずつ。 これで計10冊なので、自覚はしていましたが、わりと同じ人の本を何冊も読む傾向があるのは確かなようです。 また17冊中半数を超える9冊に、タイトルまたはサブタイトルに「日本」が入っているのもこのブログらしいのかも。 では、以下、紹介した本のリストをだらだらと。

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