知はいかにして「再発明」されたか/イアン・F・マクニーリー&ライザ・ウルヴァートン
知を保存・蓄積し、他者や別の世代に伝えたり、あるいは知識を利用可能にすることで社会に働きかけることを可能にする「知の装置」。西洋の歴史においては、その知の装置が何度か刷新され、その度ごとに知識の価値に変化か起きているといいます。
今回紹介するイアン・F・マクニーリー&ライザ・ウルヴァートンによる『知はいかにして「再発明」されたか』は、そんな西洋における知の保存や伝達、可用性を可能にするための装置の変遷とそれによる知の再発見の歴史を紐解いた一冊です。
知の生産や保存や伝達が、経済や文化や技術の広範な変化を受けて、根本から問い直されるのははじめてではない。わたしたちは今、どうすれば文化の再生産を確かなものにできるのだろう。
(中略)
知の総体を組織化して伝達するには、どのような制度を作らなくてはならないのか。
イアン・F・マクニーリー&ライザ・ウルヴァートン『知はいかにして「再発明」されたか』
この一冊で著者らは、西洋の歴史に登場した6つの知の装置=制度の変遷に目を向けることで、「どうすれば文化の再生産を確かなものにできる」のかという問いに応えうる新たな「知の装置=制度」の可能性を考察するためのヒントを与えてくれています。