美しい生活を探しに
ここ数日、美について考えている。
何が美なのかではなく、美は人間にとって、どんな価値なのだろうか、と。
美に関することが苦手な人は少なくない。自分には美的センスがないと頑なに信じている人がいる。
どうして、そんなに美を忌避するのだろうか?と思う。
美を感じるセンスは個性だから、教育などを通じて学ぶことはむずかしいともいう。
だが、それは答えになっていない。
美を感じるセンスは僕も個性だと思うが、では、ほかの知力や価値観や行動力はどうなのだと思うからだ。それらも個性以外のなにものでもないが、それらが美に対するような頑なな忌避の態度が示されたり、教育に対する絶望的な見解が示されたのをみたことがないからだ。
明らかに、美に対しては、他のものとは異なる何かが働いている。
そうした否定的な側の態度も含めて、美とは人間にとって、どんなものなのだろうか、と考えているのだ。
さて、当然ながら、こんな問題に最終回答はない。
答えがないと不安になる方には酷だが、そういうものだ。
だが、最終回答はないにしても、答えらしき仮説を紡ぎ出すことはできる。
そのいくつかをここで書いてみたい。