おしゃべり化する社会のなかで、UIのデザインは人間が離れた場所から目を向けるグラフィカルな視覚重視のものから、人が…
最近、HTML5の影響やタッチデバイスのUXからの転移もあってか、これまでとは異なるデザインのWebサイトが増えてきているように感じます。
例えば、イギリスのデザイン・エージェンシー、TME Solutions。
このサイトの構造は従来のページ遷移型の構造をしていません。いちおページ単位で個別のヴィジュアルが展開されていますが、構造的には紙を折り畳んだパンフレットのように上から下まで連なった形をしています。
グローバルナビゲーションが後から追いかけてくるUXの是非はともかく、ページを遷移せずにみせる形式は一枚の紙の一覧性の良さと同様に、ユーザー自身が情報全体のなかでの自分が見ている現在位置を把握しやすいという利点があります。
類似の構造をもつのがReverse Büroです。
こちらは、TME Solutionsのように上下方向だけに情報をレイアウトするのではなく、右上にあるナビゲーション要素で示されているように、左右にも情報が配置されています。ただ、一枚の紙に情報を配置しているかのようなユーザー体験が得られる点では、同様の構造であると考えられます。
こうした例では、スマートフォンやタブレットなどのタッチデバイスでのページをめくるようなユーザー体験が、PCブラウザでのマウスを使った操作にも移植されているような流れを感じます。さらにHTML5で可能になった様々な表現がそうした流れを加速させています。もちろん、タッチデバイスでは直接画面に指で触れられるの…