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キュレーションが必要になる環境の条件は?

最近、Etsyというサイトのサービスのかたちに興味をもっています。 Etsyは、職人や作家によるハンドメイドの品を買ったり売ったりのオンライン通販を、購入者と直接コミュニケーションしたりしながらできたりするサイトです。 しかも、ただ単純にオンラインのなかだけで完結しているわけではなくて、Communityでは、Etsyに作品を出品する職人や作家が講師となってワークショップを開いたりして、作品を買ったお客さんや興味をいだいてくれている人と交流もはかる場も設けたりもしています。 キュレーションの時代と言ったりしますが、このEtsyにも日々大量にアップされる商品のなかからユーザーが自分のお気に入りのものを探せるようにするためのキュレーションの機能が提供されています。 Treasuryというコーナーがそう。 キュレータ役のユーザーがそれぞれのテーマ・視点で選んだ10数個の商品をまとめて紹介してくれています。 きっとお気に入りのキュレーターを見つければ、自分好みの商品をより見つけやすくなるのだと思います。1点1点ものが違うハンドメイド品だからこそ、余計に役立つ機能ではないかと感じています。

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江戸の想像力 18世紀のメディアと表象/田中優子

この本は「すごい」と思わせられる本にはたまに出会います。 最近だと高山宏さんの『表象の芸術工学』がそうでしたし、松岡正剛さんの『山水思想』、『空海の夢』がそうでした。 そして、この本、田中優子さんの『江戸の想像力』もそんな一冊でした。田中優子さんの本はすでに『江戸はネットワーク』を紹介していますが、あちらは様々なメディアに書かれたものを集めた雑多な小篇集という印象なのに対し、こちらは書き下ろしで18世紀という時代のメディアとそれを生み出した人々や時代の流れを見事にまとめてくれているので読みごたえもあるし、近代直前の18世紀の世界の動きを理解するのにも向いています。 18世紀・文化爛熟の時代この本が扱うのは、平賀源内や上田秋成が活躍し、『解体新書』が書かれ/描かれ、東錦絵と呼ばれる多色摺りのカラー版画が生まれ、鈴木春信の贋作浮世絵師だった鈴木春重が西洋のエッチング技法を学び最初の銅版画師・司馬江漢となった、18世紀後半から19世紀初頭の江戸の時代の文化の変容です。 すこし前に紹介したタイモン・スクリーチの『定信お見通し―寛政視覚改革の治世学』が扱ったのが、松平定信が老中筆頭だった時代であったのに対し、この本はそのひとつ前の時代、田沼意次が老中筆頭だった時代であり、質素倹約を旨とした寛政の改革以前の田沼治世下による重商主義の時代の文化を扱っています。 ただし、その範囲が田沼治世下の江戸という狭い範囲に留まっているかと実はそうではありません。田沼治世下の江戸の文化に目を凝ら…

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