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2つの正しさがあるのではないだろうか。

2つの正しさがあるのではないだろうか。 ひとつは科学の実験のようなだれもが正しい手順で正しい方法を用いれば正しい結果が再現可能なような正しさ。 もうひとつはスピード感のある動きのなかで、その動きに参加している者たちがほとんど疑問も抱くことなく一体感を感じられるような正しさ。 イメージするのは、前者が印刷本の世界、後者が写本の世界です。あるいは、録音された音源とライブ演奏とみてもよいでしょう。 いずれにせよ、後者の正しさは誰かひとりが判断できるものではなく、場に参加する人たちのコミュニティにより判断されるのが面白いと思っています。 そして、僕がこうした違いに興味を持っている理由は、人びとが互いにつながって、ある意味お互いにつねに監視された状態にある現在のソーシャルの世界が、つねに人びとが同一の場に参加しあっている状態とみることもでき、それゆえにより後者の状況の色合いをより濃くしているのでないかと感じているからです。

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