グーテンベルクの銀河系/マーシャル・マクルーハン
最近、ちょっと調子が悪い。いや、体調ではない。
頭のなかをすっきりさせておくことがむずかしいと感じるのだ。
「保守的なものへの対処法」。
それがここ最近ずっと頭を悩ませてる問題だと思う。
この週末直前、その悩みは結構マックスになってて苦しくなってきてストレスフルなので、何かにすがりつこうと思って、思いついたのがマクルーハンの『グーテンベルクの銀河系』。
有名な『メディア論』が書かれたのが1964年。その2年前の1962年に書かれたのが、この『グーテンベルクの銀河系』だが、僕は整理されすぎた『メディア論』より、タイトル通りの銀河のように様々なキラキラしたテキストがパッチワークされたこっちのほうが断然好き。
もう何年前に読んだかわからないくらい、読んでから時間が経ってると思って調べてみると、マクルーハン生誕100周年の2011年に読んだようだ。つまり6年くらい前に読んだ本について、いまさらながら、この本の書評を書くことで、保守的なものにいかに対処すればよいかを言葉にしたいと思って、あらためて手にとってみた。
そしたら、その序章のはじめにこんな一文を発見。
エリザベス朝のひとびとは、中世的な共同体的経験と近代的な個人主義との間で、からくも平衡をとりながら生活していた。他方、われわれ現代人は、個人主義が時代遅れのものとなり、共同体的相互依存こそ不可欠なものに思われる電気テクノロジーに遭遇しているのであり、われわれが対面している状況の型はエリザベス朝人のそれとはまさに逆の…