変化には2種類ある、だから、区別して対処したい
変化には2種類ある。
変化というか、動きといったほうがいいのかもしれない。
1つは、モノや人があちらからこちらに移動したりすることによる変化である。
トランスフォーマーの変形のようなものも同じだ。場所の移動により形態は変化しても、実はそれぞれの要素は何も変わっていないから、理論的には元の状態に戻すこともできる。
その意味では、建物を建てたり、服を作ったりというのも、この種の変化といってよいのかもしれない。部品を加工しちゃうから完全には元に戻せないということはあったとしても、これは可逆的な変化といってよい。
そして、もう1つの変化は、メタオルフォーゼ的な変化。変態だ。
サナギが蝶になったり、子供が大人になったり、蕾ができ花が咲き実になるような変化。これは不可逆的な変化で、元に戻すことはできない。
だから、イノベーションとかもこっちに入るんだと思う。逆に、新しい商品とかが出たとしても、それがイノベーティブなものでなかったとしたら、さっきのほうの可逆的な変化だ。
この2つの動きというか、変化はちゃんと区別をつけて理解したほうがいいと思った。
何度か読もうと思って手に取り、そのたびに挫折してきたフランシス・ベーコンの『ノヴム・オルガヌム(新機関)』を、いまようやく読み進めながら、そう思ったのだ。