左SB/WB→ 新生・横浜FMの左SBとして大きな存在感を発揮したDF山中(横浜FM)はここ1年ほどの活躍で「J1でも有数の左SB」と評価される選手になったが、今夏はトルコのクラブが獲得に乗り出した。今夏は他にもドイツ2部のクラブがDF小池龍(柏)に関心を寄せているがフル代表経験のない日本人選手の獲得を画策する欧州のクラブが増えてきた。日本人選手に対する評価は一時と比べると上がってきたようだ。
現状の日本はJリーガーよりも海外組の方が注目を集めやすい。「海外移籍は代表入りへの近道だ。」という考え方もできるが、その一方で海外組の人数が増えたのでほとんど注目されない海外組も少なくない。MF中島翔(ポルティモンセ)のように華々しい活躍が出来ると日本のファンやメディアも食いつくがSBというポジションであることを考えるとDF小池龍やDF山中が華々しい活躍を見せるのはかなり難しいと考えられる
DF山中は今の横浜FMの環境には大いに満足していると思うが、再度、オファーが届いた場合、どういう判断を下すのか?は興味深い。ゴールやアシストといった分かりやすい数字でアピールできるポジションではないので新天地で重要な戦力になっていたとしても日本まで「活躍している。」という情報が届かない可能性もあるが、「何が何でも海外でプレーしたい。」という思いを持っている選手も少なくはない。
言うまでもなく、左SB/WBというのはかなり特殊なポジションになる。左利きの選手が多くて、それ以外のポジションでプレーすることは難しいという選手が多い。スペシャリストが多くなるが、相当に特殊なポジションなのでチーム内に強力なライバルがいると出番を得るのはかなり難しくなる。元日本代表のDF太田宏(FC東京)とのポジション争いを強いられるDF小川諒(FC東京)はそういう立場の選手の1人になる。
DF小川諒はJ1屈指とも言える精度を誇る左足を持っており、日本人の若手の左SBの中では指折りの有望株と言えるが、DF太田宏から左SBのポジションを奪うのは難しい。DF室屋が不在の時期に右SBで起用された試合もあったがDF室屋を押しのけて右SBの定位置を確保するのも難しい。FC東京U-23でプレーする機会も多くなっているが、左SBのグレードアップを図っているチームにとっては恰好の狙い目になる。
当初はアジア大会のメンバーに選ばれていたDF舩木翔(C大阪)も同じような立ち位置になる。こちらはDF丸橋(C大阪)とのポジション争いになっており、DF片山瑛(C大阪)やDF田中裕(C大阪)などもプレーできるのでトップチームでプレーするのは難しい。同様にC大阪U-23でプレー経験を積んでいるが、C大阪の育成方針を考えると、今オフ、J2のクラブに修行に出る可能性は高い。
元日本代表のDF安田理(新潟)の動向も注目に値する。昨オフに韓国のクラブから新潟に加入して夏あたりまでは主力として奮闘。PKキッカーを任されるなど孤軍奮闘した時期もあったが最近はDF川口尚の復活と高卒ルーキーのDF渡邊泰の台頭によって出番を失っている。新潟は若手を積極的に起用するようになってからクラブとして結果が出るようになったのでクラブ内での立ち位置は微妙になっている。
チームメイトのDF堀米悠(新潟)の動向も注目したい。新加入のDF安田理は左右両サイドをこなすのでDF安田理との共存は十分に可能だったが出場機会は限られた。高卒ルーキーのDF渡邊泰が台頭してきたので難しい立ち位置になっている。実績のある選手で、かつ、ビルドアップで大きな貢献ができるSB/WBなのでポゼッション型のチームが獲得できたら大きな戦力になる可能性がある。
19位と低迷する京都の左SBのDF本多(京都)は今シーズンも主力として活躍しているが能力や経験値などを考えるとJ2の中位以下のチームで過ごすのは勿体なく感じる選手の1人である。京都に加入して3年目。自らの意思でJ1だった名古屋からJ2の京都に移籍したので自らが望んだ環境だと思うが今がプレーヤーとしての最盛期ということを考えるとなおさら勿体なく感じてしまう。
DF本多と同じで「今が最盛期になるのでJ2でプレーするのは勿体なく感じる選手」というとDF輪湖(福岡)の名前を挙げることが出来る。昨オフに柏から福岡に移籍したがDF亀川とトレードのような形になった。DF亀川が主力として活躍出来ていたらDF輪湖の穴を感じずに済んだがDF亀川は思うような活躍が出来ず。今夏にDF高木利を獲得すると左SBの競争はひとまず落ち着いたが左SBは柏の弱点になった。
「DF輪湖の放出?(流出?)」は柏が残留争いに巻き込まれている大きな理由の1つに挙げざるえない。DF輪湖は福岡でも欠かせない選手になっているので福岡がJ1に昇格できた場合はそのままチームに残る可能性が高いがJ1昇格に失敗した場合は引き抜きを画策するクラブが出てくるだろう。柏で育った選手なのでポゼッション型のサッカーを志向するチームだとさらに良さが引き出される。
DF亀川(柏)の動向にも注目したい。柏のサッカーにうまく馴染めなかった。今夏に柏に加入したDF高木利がまずまずうまくフィットしているのでチーム内での立ち位置は微妙になっている。DF高木利に代わって千葉のレギュラーに定着したDF下平(千葉)は横浜FMからの期限付き移籍になるが千葉にとどまるのか?否か?同じく横浜FMからの期限付き移籍となるMF高野(甲府)の動向にも注目したい。
動向が気になる選手 (左SB/WB編) ・DF 山中亮輔 (横浜Fマリノス) ・・・ 海外移籍
・DF 小川諒也 (FC東京)
・DF 舩木翔 (セレッソ大阪)
・DF 安田理大 (アルビレックス新潟) ・・・ 出場機会減
・DF 堀米悠斗 (アルビレックス新潟) ・・・ 出場機会減
・DF 本多勇喜 (京都サンガ)
・DF 輪湖直樹 (アビスパ福岡)
・DF 亀川諒史 (柏レイソル) ・・・ 出場機会減
・DF 下平匠 (ジェフ千葉) ・・・ 期限付き移籍
・MF 高野遼 (ヴァンフォーレ甲府) ・・・ 期限付き移籍
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