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■　イベント・グルメ企画が楽しそうと答えた人が多かったのは・・・。

今度はスタジアム観戦の動機やきっかけに関する質問で「イベント・グルメ企画が楽しそうと回答した人数」に注目してみた。『2012年から2015年までの計4年間の年度別の偏差値を単純に平均した数値』の大きい方から順番に並べてみたところ、表1のとおり、1位になったのはファジアーノ岡山で54.5だった。(※ 2011年以前のアンケート項目の選択肢の中には含まれていないので2012年以降が対象となる。)

2012年が1位、2013年も1位、2014年は2位、2015年は1位なのでずっと上位に位置する。スタジアムの外にある「ファジフーズ」にはたくさんのお店が出ていて両チームのサポーターでにぎわっている。最近では3年ほど前の「kankoスタジアム」と呼ばれていた時期に訪問しているが確かに非常にクオリティが高かった。対戦相手にちなんだ趣向を凝らしたメニューも人気を集めており、評価が高いのは納得できる。

2位は熊本で53.9だった。熊本も2位→2位→1位→7位なので評価は高い。うまかな・よかなスタジアムに関してはちょうど1年ほど前に訪問しているがとにかく種類が豊富で、かつ、「馬刺し」など熊本の名物を楽しめるところも遠方からの来場者には嬉しい話である。3位はFC岐阜で53.3となる。同様に岐阜もスタジアムグルメに関する評価は極めて高いスタジアムで「チームの一番のウリ」と言っても過言ではない。

岡山も熊本も岐阜もスタジアムの正面入り口の前にある広いスペースに多くのお店が並んでいる。サッカー観戦以外の目的で付近を訪れる人も多いのでそういう人もスタジアムグルメを楽しむことが出来る。当然、利用者が多くなればなるほど店の間で繰り広げられる競争も激しくなるので全体のクオリティも上がってくる。11位に入った愛媛FCのニンジニアスタジアムも同様。スタジアムグルメの評価は高い。

一方、4位の鹿島は当初から多くの来場者が集まることを見越した設計になっているのでスタジアムの内部で火を使うことが出来るのが特徴で、「日本屈指のグルメスタジアム」と高く評価されている。スタジアムの外にお店が並んでいるところは「試合のチケットを持っていない人も楽しむことが出来る。」というメリットがあるが、スタジアムの中に多くの店があると試合直前やハーフタイムにも楽しむことが出来る。

1人でサッカーを観戦する人にはあまり関係のない話かもしれないが、(熱心なサッカーファンではない)夫や妻や子供や親や兄弟や友人をスタジアムに連れて行って熱烈なサッカーファンになってほしいと考えている人にとってはグルメやイベントというのは大事な要素である。川崎Fはもちろんグルメも評価されていると思うが、むしろ、趣向を凝らしたイベントが人気を集めているクラブなのでやや特殊なのかもしれない。

表1. 観戦動機やきっかけ →「イベント・グルメ企画が楽しそう」と回答した人が多かったチーム (1位から20位まで)

【Jリーグ】 観戦動機やきっかけ →「イベント・グルメ企画が楽しそう」と回答　・・・　偏差値
順位	クラブ名	平均値	2012年	2013年	2014年	2015年
1	岡山	54.5	54.9	54.8	54.2	54.2
2	熊本	53.9	54.2	54.5	54.5	52.4
3	FC岐阜	53.3	53.7	52.8	53.6	53.0
4	鹿島	53.2	52.8	53.5	54.1	52.3
5	松本山雅	52.6	52.2	53.5	53.0	51.6
6	水戸	52.3	49.8	52.3	53.6	53.6
7	鳥取	52.1	53.0	51.1	-	-
8	山形	52.0	51.6	51.3	53.3	51.9
9	川崎F	51.9	51.3	51.5	53.0	51.9
10	湘南	51.8	51.0	51.6	51.6	53.1
11	愛媛FC	51.8	52.5	51.4	51.3	51.9
12	讃岐	51.7	-	-	50.8	52.6
13	長崎	51.5	-	50.4	52.0	52.0
14	金沢	51.4	-	-	-	51.4
15	町田	51.3	51.3	-	-	-
16	富山	51.2	52.1	50.6	51.0	-
17	大分	51.1	52.1	51.7	51.4	49.0
18	鳥栖	50.8	50.0	50.6	51.0	51.7
19	広島	50.8	49.6	50.5	50.8	52.1
20	G大阪	50.3	50.1	50.1	50.3	50.7