ボランチ→ 昨シーズンの終盤は怒涛の7連勝。大逆転でプレーオフに出場したジェフ千葉だったがアウェイで名古屋に敗れてJ1復帰を逃した。それでも終盤戦の勢いは凄まじかったので2018年の開幕前の評価は極めて高かった。大宮や甲府などとともに「優勝候補の一角」と言われたが開幕から低調。早々にJ1の昇格争いから脱落してクラブ史上最低順位でシーズンを終える可能性が高まっている。
来シーズンもJ2で戦うことが確定したが、2010年に初めてJ2に降格してきたので早くもJ2で10年目のシーズンとなる。完全にJ2に定着してしまった。J2から抜け出せなくなっているが、「J2の門番」と言えるほどJ1に昇格するチームを苦しめることもできていない。期待を裏切るシーズンが続いており、「どうやったらJ2から抜け出せるのか?」は誰にも分からなくなってきた。深刻な事態に発展している。
もともと勝負強いチームではないので混戦になったら厳しい。独走してプレッシャーがかかりにくい状況に持ち込めると勝負弱さを露呈せずに済むが、当然、独走態勢に持ち込めるほど圧倒的な戦力を持つのはかなり難しい。相変わらず、フクダ電子アリーナにはたくさんのサポーターが訪れるのでサポーターはずっとJ1復帰を信じてサポートをし続けているが、これだけ勝てないと愛想を尽かされる危険性が高まる。
J2屈指の資金力を持っているので信頼できる実績のある監督を連れてくるのが一番の近道だと思うが、かつて、市原や千葉でプレーした選手の助けを借りるというのも1つの方法である。MF佐藤勇やMF羽生やMF坂本將やMF水野晃など、一度、千葉を離れて、その後、チームに復帰してきた選手は少なくない。今、打ってつけの存在と言えるのはMF阿部勇(浦和)だろう。今シーズンは出番が激減している。
浦和にとっても「控えにいたら心強い選手」になるが、MF青木拓がいるのでレギュラー復帰はなかなか難しくなっている。37才になったのでJ1のクラブで主力を張るのはそろそろ厳しくなってきたが、J2であれば大きな存在感を発揮出来る可能性がある。他の流出した選手と比べるとMF阿部勇に対しては千葉のサポーターもマイナスのイメージを持っていないと思われる。今オフ、アタックする価値はある。
徳島はFWバラルとFWピーター・ウタカが加入してから快進撃を続けていたが10月に入って大失速してプレーオフ出場を逃した。「好調な時期はそう長くは続かない。」というのは戦力が拮抗しているJ2の定説の1つになっているが、ここまで大失速するとは予想できなかった。真夏の快進撃でサポーターを熱狂させたが終盤戦の大失速は残念だった。今年も徳島は好不調の波の激しいシーズンになった。
今夏はDF大崎(神戸)とFW山崎凌(湘南)とMF大本(長崎)とMF島屋(鳥栖)がJ1のクラブに引き抜かれたが能力の高い選手が多いので今オフも徳島の主力はJ1の下位クラブやJ2の上位クラブのターゲットになる可能性が高いが、徳島にとって「最も抜けられると困る選手」はボランチのMF岩尾になる。J2屈指のボランチと評価されており、J1でも一定以上の存在感を発揮できる可能性が高い。争奪戦に発展しても不思議はない。
同じくJ2で屈指のボランチと評価されているMF三幸(山口)も他クラブのターゲットになる可能性がある。テクニックがあって判断も正確。大怪我と浪人生活を乗り越えて山口の要になっている。戦術理解度が高い選手である。その他のJ2のボランチで注目したいのはMF塚川(岡山)とMF米原(熊本)の2人になる。MF塚川は184センチ、MF米原も184センチ。どちらも日本人のボランチとしては稀なサイズを誇る。
日本人選手ではなかなかいないレベルの「スケールの大きさを感じさせるボランチ」なので注目しているクラブは多いだろう。熊本はすでに21位以下が確定しているので、J3で沼津が2位以内に入らない限り、J3に降格するという追い込まれた状況になっているが、J3に降格したチームは主力や有望株がたくさん引き抜かれるケースが多い。J3でゼロからの再スタートを余儀なくされるケースがほとんどである。
2018年にJ3でプレーしているボランチの中で評価が高いのはMF小松駿(FC琉球)とMF風間宏希(群馬)の2人になる。どちらもベストイレブン級の活躍を見せているが、東京世代のMF小松駿の獲得を画策するJ2クラブは多くなるだろう。どんな場面でも冷静にプレーすることができる選手で180センチとサイズにも恵まれている。ただ、FC琉球はJ2昇格を果たしたのでこのままFC琉球に残る可能性が高いと考えられる。
一方のMF風間宏希はJ2の山形からの期限付き移籍となる。山形ではフィットしきれていなかったが群馬では大黒柱になっている。山形の木山監督が続投するのであれば山形には戻らないと思うがJ3レベルの選手ではないことは明らかである。北九州時代は「J2屈指のゲームメ―カー」と評価されていた選手なのでポゼッション型のチームが獲得できたら大きな戦力になる可能性がある。
秋以降、新潟は快進撃を見せてJ2を掻き回しているが今夏に大宮から加入したMFカウエの活躍が目立っている。大宮時代はほとんど貢献できなかったがサイズがあって攻守両面でチームに貢献することができる。ポテンシャルが高いのは明らかなのでこのまま新潟に残るのであれば2019年の新潟は期待できる。ネックになっていた外国人枠の問題はクリアになる可能性は高いが大宮には戻らないだろう。
元日本代表のベテランの中ではMF稲本(札幌)とMF細貝(柏)の去就も注目される。どちらもケガの影響等が原因で思うように出場機会を得られずにいるがカテゴリーを落としたら一定以上の活躍が出来そうな経験値を持った選手である。MF稲本については主力としてフル稼働するのは無理な状況になっているが、あれだけのビッグネームなのでクラブの注目度アップや集客力アップにも貢献することができる。
動向が気になる選手 (ボランチ) ・MF 阿部勇樹 (浦和レッズ) ・・・ 古巣復帰?
・MF 岩尾憲 (徳島ヴォルティス) ・・・ 個人昇格
・MF 三幸秀稔 (レノファ山口) ・・・ 個人昇格
・MF 塚川孝輝 (ファジアーノ岡山)
・MF 米原秀亮 (ロアッソ熊本) ・・・ J3降格?
・MF 小松駿太 (FC琉球)
・MF 風間宏希 (ザスパクサツ群馬) ・・・ 期限付き移籍
・MF カウエ (大宮アルディージャ) ・・・ 期限付き移籍
・MF 稲本潤一 (コンサドーレ札幌) ・・・ 出場機会減
・MF 細貝萌 (柏レイソル) ・・・ 出場機会減
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