■ 2012年以来のJ1復帰は目前J1復帰まであと一歩まで迫っているコンサドーレ札幌は11月20日(日)に行われるJ2の最終節でツエーゲン金沢と対戦するが、ホームで勝つか、引き分けるかで「自動昇格&J2優勝」を決めることができる。今シーズンの札幌はホームでは無類の強さを発揮しているが、しかも、対戦相手は最下位の金沢。普通に考えると「札幌が取りこぼすことは考えにくい。」と言える。J1復帰は目前まで迫っていると考えられる。
独走態勢に入りながら終盤になって失速したが41節の千葉戦(A)で劇的な逆転勝利。大きなヤマを乗り越えたと言える。J2を制してJ1に昇格するようだとJ1の舞台でしっかりとした結果を残すことが期待されるが、J2を制覇してJ1昇格を果たしたチームが翌年のJ1で残留することが出来なかったケースは2008年の札幌が最後となる。最近では8チーム連続でJ1に生き残っていることを考えると「J1残留は使命」と言える。
ここに来て清水や松本山雅との差が急速に縮まったので来シーズン以降のことを考えることが出来る余裕はなくなってしまったが、それでも夏場以上は2位以下との差が大きい時期が長かったので、監督も選手もある程度は来シーズン以降のことを考えながら試合や練習を行うことが出来た。フロントも「(昇格するだけでなく)J1でも戦える戦力」にするために骨を折って走り回って来たと想像することができる。
■ 「タイのメッシ」の異名を持つMFチャナチップすでに主力のGKク・ソンユンやFW都倉やMFジュリーニョなどの残留はほぼ確実な情勢。「主力の流出は全く無いか、最小限にとどまる。」と想像できる。J2で得点王になった大エースのFWダヴィを鹿島に引き抜かれた2012年の甲府のようにJ1に昇格するタイミングで主力が流出して戦力がダウンした状態でJ1に挑まざる得ないケースはJリーグでも決して少なくないが、今オフの札幌に関しては大丈夫だろう。
主力をとどめた上で、今後、どこまで即戦力となる選手を補強できるのか?が大事になってくるが、さっそく、タイ代表のMFチャナチップ・ソングラシンの獲得に動いており、「加入が濃厚」と報じられている。1993年生まれで23歳となるMFチャナチップは1月に行われたU-23アジア選手権に出場しているが、GLの2戦目のタイ vs 日本のときはスタメン出場。この試合ではキャプテンマークを巻いてプレーしている。
「タイのメッシ」という異名を持っているが、158センチとひときわ小柄な選手である。テクニックがあってボールを受けて捌いて動いてまたボールを受けて攻撃のリズムを作るタイプの選手である。ダイレクトパスでチャンスを演出することもできる。FWメッシに例えられるが、2012年から2015年までのBECテロ・サーサナFCでの成績を見ると104試合に出場して13ゴールなので得点を取るタイプの選手ではない。