① 金崎夢生(大分トリニータ → 名古屋グランパス) → かねてから噂されていた通り、大分トリニータのMF金崎夢生の名古屋グランパスへの入団が合意に達した。天皇杯で優勝すれば、来シーズンもACLを戦うことになるが、MF金崎の加入で選手層は確実にアップすることになった。
2009年には日本代表にも召集された選手であり、ロンドン世代ということで、今後、長らくチームの中心になっていくことが期待されるが、実際のところ、すぐにチームに効果的な活躍が出来るかというと、やや難しいのではないかと考える。
その理由としては、ストイコビッチ監督の<4-2-2-2>のサッカーで、MF金崎にとっての最適なポジションが見つけにくいことが挙げられる。MF金崎の本職はボランチであるとされるが、大分では攻撃的MFがほとんどであり、名古屋のボランチは層の薄いポジションではあるとはいえ、MF金崎がボランチで起用される可能性はないだろう。
となると、サイドハーフ(攻撃的MF)となるが、名古屋のサイドハーフに求められるスタイルとMF金崎のプレースタイルスタイルは、あまり一致しない。サイドに張って、そこで起点を作る仕事が課せられた大きな役割となるが、そういうプレーはあまり得意とは言えない。一番、活躍できそうなポジションというと1.5列目的なポジションになるが、そのポジションにはFW玉田がいるため実現の可能性は高くない。
もちろん、MF金崎らが加入することを見越して、チームのスタイルを大幅にチェンジしようと試みることも考えられるが、今シーズン途中、MFブルザノビッチやMF三都主を獲得したことで、サッカースタイルを変化させようとしてあまりうまくいかなかったという前例もある。
選手補強において、チームのスタイルにあった選手を狙って獲得する場合と、その反対で異端児を獲得して予想外のプラス効果が生まれることを期待する場合の2通りあるが、名古屋の場合は後者がほとんど。ただ、監督としての経験がまだ2年しかないという理由もあるのか、ストイコビッチ監督は異端児を融合させることに関しては、それほど得意とはいえない感じである。もちろん、将来的にはチームの軸になり得る選手であるが、早期にフィットするかというと、なかなか難しい気はする。
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② 荒田智之(水戸ホーリーホック → ジュビロ磐田) → J2屈指のストライカーといえる水戸のFW荒田智之も、噂通りにJ1のジュビロ磐田への完全移籍が決定した。昨オフもJ1チームへの移籍の噂があったが、結局、水戸での生活は2年間で終了することになった。
FW荒田という選手は完全なストライカータイプであり、点取り屋としての能力は非常に高い。執拗に裏のスペースを狙って、90分間、ディフェンダーと駆け引きするプレーをメインの仕事とするストライカーである。ただ、その反面、ゴールに直結するプレー以外には、まだまだ課題を抱える。2009年シーズンは最高のスタートを切ったが、途中で怪我をして長期離脱。復帰してからは本来のプレーがなかなか見せられなかった点も1つの不安要素となる。
現状、磐田には、FW前田とFWイ・グノがいて、2トップは万全である。仮に、この二人が残留することになると、残念ながら、FW荒田に出番は回って来ないだろう。が、共に移籍の噂の絶えない選手であり、2011年以降、どうなるのかは分からない。
率直に言うと、FW前田とFWイ・グノがいるため、2010年シーズンの活躍はなかなか難しいかもしれないが、地元の静岡に戻って、1年間、じっくりとJ1仕様の技術を身につけることが出来れば、フォワードにとっては回り道になるかもしれないが、いい準備期間であり、貴重な1年になる可能性もある。
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③ 河原和寿 (栃木SC → アルビレックス新潟) → レンタルで栃木に移籍していたが、予定通りというべきか、アルビレックス新潟への復帰が決定した。栃木では48試合で13ゴール。フォワードではなく左サイドハーフがメインになったが、得点力の乏しいチームの中で、孤軍奮闘した。
2007年のカナダワールドユースの日本代表のレギュラー。同世代の選手がステップアップする中で、新潟では出場機会に恵まれなかったが、栃木でシーズンを通してチームの中心としてプレーした経験は何物にも代えがたいものである。栃木で急速にレベルアップしたというよりも、もともとのポテンシャルが高かったので、このくらいのプレーが出来ても不思議ではないという評価が正しいだろうが、新潟も監督が変わってチャンスが多くなるだろう。本人にとっては非常に大切な1年になる。
新潟は黒崎氏の監督就任が確実視されているが、どういったサッカーを目指すのかは分からないが、FWエジミウソンやMFマルシオ・リシャルデスといった外国籍選手がチームの中心のままでは、チームとしてステップアップするのは難しい。そろそろ、生え抜きの日本人選手が攻撃の中心になって活躍してもいい頃である。FW河原にはそういった部分での期待もかかる。
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④ パク・チュホ (鹿島アントラーズ → ジュビロ磐田) → 移籍金がかからないこと、アジア枠が適用されること、低年俸ということで、移籍市場の目玉の1人になっていて、浦和レッズも獲得に乗り出していたということであるが、こちらも噂通りに磐田への移籍が決定した。
2008年は水戸、2009年は鹿島でプレー。鹿島では、一時期、DF新井場徹から左サイドバックのポジションを奪うなど、チームの優勝に貢献したものの、結局は、ポジションをつかみ切れなかった。2007年のカナダ・ワールドユースの韓国代表のキャプテンであり、そろそろ、落ち着きたい頃である。鹿島に残留するよりも、レギュラー獲得のチャンスが増える磐田への移籍は正解だったといえる。
磐田はここ数年、左サイドバックが泣き所になっていただけに、計算の立つDFパク・チュホの加入は大きいが、左サイドバックだけではなく、ボランチ、左サイドハーフでの起用も考えられる。このDFパク・チュホのユーティリティー性は、どちらかというとスペシャリストの多かった磐田にとって、戦略の幅を広げる上でも大きいだろう。チームの中心になり得る選手というわけではないが、チームに不可欠なパーツとして大いに期待出来る選手である。
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⑤ 西大伍 (コンサドーレ札幌 → アルビレックス新潟) → こちらも噂があったが、コンサドーレ札幌からオファーのあったアルビレックス新潟へのレンタル移籍が決定。J2で2年目となるチームを離れて、J1でのプレーを選択したことになる。
今シーズンは41試合で7ゴール。フォワードでも、攻撃的MFでも、ボランチでも、サイドバックでもプレーする事の出来るユーティリティー性が最大の魅力である。そのため、結局、どのポジションが彼にとって最適なのか、分かりかねる部分もあるが、ユーティリティー性を備えた選手というのは、新潟には絶対的に不足していた部分であり、非常に効果的な補強といえるだろう。
新潟も監督が交代するので、どういうシステムになるのかは全く分からないが、新潟にとっては上位躍進ののキーとなりそうな補強である。
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