■ 玉突き人事8月26日にガンバ大阪のFWレアンドロのカタールリーグのアルサドに完全移籍することが決定。これで、G大阪は2007年のFWマグノ・アウべス、2008年のFWバレーに続いて、3シーズン連続でシーズン途中に助っ人外国人が中東のリーグに移籍するという異常事態となった。
また、その翌日、G大阪は大宮アルディージャに保有権があって、今シーズンはアルビレックス新潟にレンタル中だったFWペドロ・ジュニオールの獲得に成功した。
■ レアンドロの移籍Jリーグの外国籍フォワードが中東のリーグに移籍するのは、元名古屋のFWダヴィに続いて今シーズンは2件目。FWレアンドロのケースも、FWダヴィのケースも、多額の移籍金や違約金が発生しているので、移籍元のクラブは潤うが、そろそろ、リーグとしても考えなくてはいけない時期に入っている。
クラブ側には、FWダヴィの移籍には8億円、FWレアンドロの移籍には10億以上のお金が入って来たという報道もあるが、リーグ戦が佳境に入る所で、リーグの主役を張るべき選手がいなくなることは、リーグの価値を高めることにはつながらない。
■ 定まらないストライカーのポジションFWマグノ・アウべスのケースはやや例外であるが、FWバレーも、FWレアンドロも、チームの絶対的なエースストライカーであり、彼らがチームから抜けることで、新しいチームを作らなければならなくなる。多額の移籍金でさらに高性能なストライカーを獲得できるのは事実であり、他のポジションにも強力な選手を獲得できる可能性は高まるが、柱となるべきストライカーのポジションが定まらず、入れ替わり立ち替わりになっていることと、ここ最近のG大阪の低迷とは無関係ではないだろう。
過去の反省から、FWレアンドロと契約する場合、「シーズン途中の移籍を認めない。」という条項を盛り込んだというが、多額の違約金を払おうとする相手方の意欲には勝てなかった。
気の毒といえば気の毒であるが、FWマグノ・アウべスは大分トリニータ、FWバレーはヴァンフォーレ甲府、FWレアンドロはヴィッセル神戸から獲得した選手であり、チーム(ガンバ大阪)への愛情は薄く、移籍へのためらいはなかった。クラブが潤うことは悪いことではないが、今後、真の意味で強豪クラブとなるには、外国人戦略を見直さないといけないだろう。
■ ペドロ・ジュニオールの移籍FWレアンドロを失ったG大阪は、電光石火で大宮のFWペドロ・ジュニオールを獲得。シーズン途中に、リーグ戦で同じような順位のクラブから相手のエースストライカーを引き抜くという行為は、Jリーグ史を振り返ってみてもほとんど例がない。
所属の新潟は、先日、FWエヴェルトン・サントスという評価の高いストライカーを獲得しているが、前評判通りだとすると、FWペドロ・ジュニオールとポジションや役割が重なる部分があって、どのように共存させるのかが注目されていたが、FWペドロ・ジュニオールの退団は、ある程度、予測していたのかもしれない。それほど、当時はやや過剰とも思うえる補強であったが、こうなると、タイムリーな補強だったといえる。
一方で、世の中はお金が全てであるので仕方がない部分もあるが、ガンバ大阪のFWペドロ・ジュニオールの獲得というニュースはげんなりである。あっさりと他のクラブのストライカーを獲得できるだけのお金と魅力がG大阪には備わっているのかもしれないが、FWペドロ・ジュニオールも、また同じ轍を踏むような感じもするし、(レンタル中の選手ではあるが、)シーズン途中にエースストライカーを奪われた新潟の状況を考えると、いいニュースとはいえない。
世の中はお金が全てであるので仕方がない部分もあるが、あまり過剰に富める人とそうでない人の差が出来てしまうと、リーグ全体の面白みもなくなってしまう。どうせなら、バレーやレアンドロで得た莫大な資金で、もっともっともっとスケールの大きな話を聞きたかった。
<アルビレックス新潟 人気エントリーベスト10>第01位 0767 2007/10/07
【新潟×大宮】 ビッグスワン初体験記 (生観戦記 #18)第02位 0939 2008/02/16
アルビレックスの成功例に見る「サポーターの高齢化」はむしろ歓迎すべきことだという思い第03位 0894 2008/01/10
坂本将貴のジェフ復帰報道 第04位 1238 2008/11/12
【検証1】 アルビレックス新潟は本当にホームで強いのか?第05位 0009 2005/11/28
反町康治監督の勇退 第06位 0974 2008/03/13
【大宮×新潟】 覚醒するペドロ・ジュニオール第07位 1356 2008/03/09
【FC東京×新潟】 左サイドバックの新戦力ジウトン第08位 0277 2006/07/22
「ニイガタ現象」を読んで第09位 0596 2007/05/27
【磐田×新潟】 才能開花のとき 第10位 0618 2007/06/23
【千葉×新潟】 躍進を支えるふたりの充<ガンバ大阪 人気エントリーベスト10>第01位 0684 2007/08/11
【U-16日本×U-16米国】 君は宇佐美貴史を見たか? (生観戦記#12) 第02位 0802 2007/11/04
【ナビスコ決勝戦:川崎F×G大阪】 決勝戦・体験記 (生観戦記 #20) 第03位 1101 2008/06/19
DF水本裕貴の退団とカンテーラについて第04位 1272 2008/12/15
【クラブW杯:G大阪×アデレード】 世界の舞台 デビュー戦 (生観戦記 #20) 第05位 0649 2007/07/14
【ナビスコ:G大阪×浦和】 飛翔する家長 第06位 1069 2008/05/19
さいたまスタジアムの騒動に関して第07位 0998 2008/04/04
【G大阪×東京V】 遠藤ヤットの存在 (生観戦記 #2)第08位 0637 2007/07/07
【ナビスコ:浦和×G大阪】 現れた超新星 第09位 1188 2008/08/12
【U-16日本×U-16ルーマニア】 天才・宇佐美貴史の未来(生観戦記#12) 第10位 1261 2008/12/05
【G大阪×浦和】 日本最高級の右サイドバック 加地亮
- 関連記事
-
いや、世の中もお金が全てではないでしょう。笑
プライオリティは高いとは思いますが。
サッカーの世界でもレアルやマンCのような補強するチームが必ずしも成功する訳でもない所が面白いわけで。
そして、これは主力を引っこ抜かれたクラブだけの問題には留まりません。得点王など個人タイトルの価値も相対的に下がってしまいますし、ファン、サポーターの興味が徐々に削がれていってしまう恐れもあります。
これはリーグ全体が対策を考えるべき問題でしょう。件のJの危機報道などよりもよっぽど深刻な事態と考えるべきだと思います。
犬飼氏も選手のプレー内容にグダグダ文句たれるばかりでなく、こういうところで指導力を発揮するべきでしょう。
| トップページ | 人気ブログランキング | Jリーグブログ村 | 全記事一覧 (2018年-2023年) | お気に入りに追加 |