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【J1】 2020年シーズンの再・戦力分析 (コンサドーレ札幌編) | | |　

コンサドーレ札幌

Jリーグの再開は「7月上旬が有力」とされている。6月中の再開は難しいので「最速でも7月1日(水)に行われる20節から」になると思うが7月1日(水)に再開できたとしてもJ1は18試合が延期されたことになる。半年間で18試合を新たに組み込むのはかなり難しいので「全34試合をこなすのはほぼ無理」と言える。ただ、出来る限り多くの試合をこなさないといけないので超・過密日程になるのは確実である。

過密日程になると選手層の厚みが重要になってくる。降格が無くなったことも絡んで大胆なターンオーバーを採用するチームも出てくるだろう。週2で試合が続くのであれば完全に2つのグループに分けて「週末の試合はAグループを起用して、水曜日の試合はBグループを起用するクラブ」が出てくる可能性はある。「新しい生活様式」という言葉がにわかに注目を集めているがJリーグの各クラブも模索する必要がある。

札幌は開幕戦はアウェイで柏と対戦して2対4で敗れている。0対4になった後、2ゴールを奪ったが、MF江坂とFWオルンガを中心とした柏の鋭いカウンターに全く対応できなかった。「完敗」と言うしかない試合になったが開幕の柏戦(A)でスタメン出場したのは以下の11人になる。

　GK ク　ソンユン
　DF 進藤　亮佑
　DF キム　ミンテ
　DF 福森　晃斗
　MF 荒野　拓馬
　MF 宮澤　裕樹
　MF 白井　康介
　MF 菅　大輝
　MF 鈴木　武蔵
　MF チャナティップ
　FW ジェイ

「当時のベストメンバー」が順当に開幕戦ではスタメンに名を連ねたが「再開後のJリーグでターンオーバーを採用した場合にどんなメンバーになるのか？」を考えてみた。怪我人の情報はあまり流れていないので「全員が無事」と仮定すると全入替した場合はこんな11人になる。

　GK 菅野　孝憲
　DF 早坂　良太
　DF 田中　駿汰　
　DF 石川　直樹
　MF ルーカス　フェルナンデス
　MF 中野　嘉大
　MF 駒井　善成
　MF 高嶺　朋樹
　MF 金子　拓郎
　MF アンデルソン　ロペス
　FW ドウグラス　オリベイラ

他には2021年の加入が内定している200センチのGK中野(法政大)、同じく2021年の加入が内定しているFW小柏(明治大)、青森山田高出身で高卒2年目のMF檀崎、ユース出身で高卒3年目のFW藤村怜、ユース出身で高卒4年目のDF濱などがいるが開幕の時点で保有している選手は2種登録や特別指定選手の選手を除くと28名のみということもあって選手層はそこまで厚くない。大胆なターンオーバーは難しい。

その一方で若い選手が多いのはプラスに考えられる。試合が続くと回復力の早さも重要になってくるが札幌は24歳前後の選手が多くて主力の平均年齢はJ1の18クラブの中では最も低い部類に入る。オフの選手の入替はほとんどなかったので大卒ルーキートリオに注目が集まるが五輪代表のDF田中駿はもちろんのこと、MF高嶺とMF金子拓にも多くのチャンスが回ってくるだろう。是が非でもチャンスを生かしたい。

心配されるのは3月上旬に「バセドー病と診断されて投薬治療を行っている。」と報じられたGKク・ソンユンの状態になるが4月2日(木)に屋外での練習を再開した。「2月27日(木)から休養をしていた。」という話なのでJリーグが中断しなかったらかなりの試合を欠場せざる得なかった。その点はGKク・ソンユンならびに札幌にとってはラッキーだった。絶対的なキーパーなのでプレーできそうな状態に戻ったのは良かった。

「兵役の問題で今シーズン限りでの退団が濃厚と報じられたGKク・ソンユンがバセドー病と診断されたことは兵役にどう影響するのか？」も気になるがMFチャナティップには中断期間中に欧州移籍の噂が浮上するなど今の充実したメンバーで戦える期間はそう長くは続かないだろう。昨シーズンはルヴァン杯制覇まであと少しに迫ったが何とかタイトルを獲得したいシーズンになるのは言うまでもない話である。

コロナの影響は小さくはない。すでに触れたとおり、選手層は厚くないので過密日程になると大変で、今後、飛行機での移動が制限されるようだとアウェイ戦のときの移動が大変になる。また、北海道は第二波の影響で「5月21日(木)には緊急事態宣言が解除されない可能性が高い。」と報じられているので全体練習の再開はJ1の18クラブの中ではFC東京や横浜FMなどと並んで最も遅くなる可能性が高まっている。

さらに言うと寒い地域なので秋以降に新型コロナが大流行する可能性は他の地域と比べるとかなり高い。「新型コロナによるダメージが大きいクラブの1つ」に挙げられるが中断期間中は大学ナンバー1のアタッカーとも言われるFW小柏の獲得に成功するなど明るいニュースもたくさん流れた。所属する選手が年俸の何割かをクラブに返納したことは大きな話題になったが今年も北海道中に明るいニュースを届けたい。