■ 篠田監督の2試合目勝ち点「32」のアビスパ福岡と勝ち点「30」の横浜FCの対戦。開幕から出遅れた両チームだが、広島を除く上位陣が失速気味で、3位以内の希望も見えてきた。
福岡は7月11日にリトバルスキー監督を解任し、篠田監督が就任して2試合目。前節は徳島に2対1で勝利。就任初戦で白星スタートとなった。
対する横浜FCは、ここ11試合で1勝6敗4分。3試合連続でノーゴールと結果が出ていない。
ホームの福岡は<4-4-2>。GK神山。DF中村北・柳楽・宮本・中島。MF山形辰・城後・タレー・久藤。FWハーフナー・マイクと大久保。
アウェーの横浜FCは13得点を挙げているFWアンデルソンが出場停止。GK小山。DF中田・八田・エリゼウ・三浦淳。MF山田卓・八角・滝澤・三浦知。FW難波・池元。MFカズは今シーズン14試合目のスタメン。
■ 劇的な勝利!!!試合は立ち上がりは福岡が優勢。2トップの高さを生かした攻めで横浜FCのゴールに迫る。しかしながら、前半20分に福岡のFW池元が左サイドで1対1になると、相手DF中村北をフェイントでかわしてから豪快に左足でネットに突き刺さして先制。リードを許した福岡は、その後はやや意気消沈。前半は横浜FCが1点リードで折り返した。
後半開始から福岡は、MFタレーとDF中村北に代えて、MF中払とMF布部を投入。すると、MF中払の鋭い飛び出しから次々に好機を作る。後半12分には、FW大久保が中央をワンツーで突破してDFエリゼウのファールを誘ってPKをゲット。MF久藤が決めて1対1に追い付く。
これで福岡ペースに傾くかと思われたが、その直後のプレーで、MF中田のパスを受けたFW池元が再び、ドリブルからファインゴールを決めて勝ち越しに成功。
その後、福岡は完全にボールを支配して攻め込むが、なかなか同点ゴールは奪えず、万事休すかと思われた後半43分にCKから途中出場のMF田中佑昌がゴール前で押し込んで同点に追いつくと、さらにロスタイムに右サイドからのクロスをFW大久保がヘディングで決めて逆転に成功。ドラマチックな展開で、福岡が逆転勝利を飾った。
■ 執念の逆転勝利ホームのレベルファイブスタジアムに14628人という大観衆を集めたホームゲームで、福岡は気迫のこもった試合を見せて、大きな勝利を勝ち取った。ロスタイム直前に2対2に追い付いた後も逆転ゴールを目指してチーム一丸となって戦ったことが、エースの逆転ゴールに結びついた。
前半を1点ビハインドの状況で終えると、後半開始から機能していなかったDF中村北とMFタレーを外して、MF布部とMF中払を投入。この篠田監督の積極的な采配がチーム全体を前に押し上げて、後半は完全に主導権を握った。
■ エース大久保試合終了の寸前にゴールを決めたFW大久保哲哉は今シーズン7ゴール目。移籍1年目で、完全にエースのポジションをつかんだ。
190cmの高さはゴール前では圧倒的で、その上、ポストワークにも優れていて、中央でボールを受けて味方に落とすだけでなく、逆サイドに自らロングボールで展開するプレーも得意で、ポストプレーヤーとしては、なかなか高質のイメージを持っている。
この試合で2トップを組んだのは194cmのFWハーフナー・マイクで、190cmオーバーのコンビは相手にとっては非常に厄介である。ただ、FWハーフナー・マイクはまだプレーが荒く、FW大久保を生かそうとするプレーはほとんど見られず。FW大久保の得点力を生かすためには、シャドーストライカー的なフォワードの方が、威力を発揮するかもしれない。
■ リズムを変えたMF中払怪我でMF久永を欠いた福岡は、前半はMFタレーがフリーでボールを持つケースが多かったが、アイディアを欠いて効果的なプレーが出来なかったが、後半に投入したMF中払が活躍。彼のドリブルやキープが攻撃にリズムを作った。
同じく後半から投入したMF布部も、ボランチの位置で攻守に貢献し、ベテランのMF久藤とともに中盤を支えた。福岡の中盤にはベテラン選手が多いが、難しい状況にもかかわらず、彼らが懸命にチームを引っ張っている。
■ 圧巻の2ゴールここ3試合ゴールがなかった横浜FCだが、フォワードで起用されたFW池元が2ゴールの活躍。東福岡高校の出身でリーベルプレートでもプレーした経験をもつFW池元は、その潜在能力の高さを地元の福岡で見せつけた。
アタッキングエリアに入ったとき、滑らかにドリブルからシュートにまで持っていくプレーは鮮やかで、2ゴールともにファインゴールだった。この試合は2トップを組んだFW難波が泥臭いプレーでチームプレーに徹していたが、その横でFW池元が決定的な仕事を見せた。
■ 悔やまれる失点試合終盤まで1点のリードを奪っていた横浜FCだったが、最後はボールがつなげなくなって、防戦一方になった。後半22分にMFカズに代えてMF根占を投入し逃げ切りを図ったが、持ちこたえられなかった。
守備陣はDFエリゼウを中心に踏ん張っていたが、ホームの観衆の後押しを受けた福岡に逆転を許した。勝ち点獲得までもう少しの辛抱であったが、辛抱しきれなかった。
■ アビスパ福岡(カテゴリー 2007年-2008年)0598 2007/05/28
【福岡×札幌】 勝てるチーム 0702 2007/08/23
【福岡×山形】 躍動する右サイドの田中佑昌 0712 2007/08/30
【京都×福岡】 宿命のライバル対決 0718 2007/09/02
【鳥栖×福岡】 ヒートアップする九州ダービー 0726 2007/09/09
【福岡×C大阪】 新しいタイプのドリブラー 0781 2007/10/20
【福岡×札幌】 ラストスパートと三浦サッカー 0809 2007/11/11
【C大阪×福岡】 香川真司が切り開く未来 0837 2007/12/01
Jリーグ クラブ別大総括(7) アビスパ福岡編 1071 2008/05/22
【C大阪×福岡】 どん底のアビスパ 1081 2008/06/03
【鳥栖×福岡】 いつかの夢に向かって・・・ (生観戦記 #7)■ 横浜FC(カテゴリー 2007年-2008年)0474 2007/01/27
07年展望・8 横浜FC 0527 2007/03/16
【横浜FC×横浜FM】 ダービー第二章 0531 2007/03/18
【川崎F×横浜FC】 ファンタスティックな90分 0547 2007/04/04
【横浜FC×名古屋】 強さはホンモノか? 0557 2007/04/08
【千葉×横浜FC】 階段を駆け上がる水野 0566 2007/04/22
【FC東京×横浜FC】 キング健在 (生観戦記 #7) 0594 2007/05/26
【横浜FC×大分】 カズの活躍 0612 2007/06/17
【横浜FC×磐田】 特別な一戦で・・・ (生観戦記 #11) 0643 2007/07/09
アレモン選手の悲報 0696 2007/08/19
【横浜FC×G大阪】 自信を取り戻せるのか? 0685 2007/08/12
【横浜FM×横浜FC】 横浜の一番熱い夜 (生観戦記 #15) 0758 2007/09/29
【磐田×横浜FC】 ビューティフル2ゴール 0770 2007/10/08
【横浜FC×川崎F】 遠くないカズのラストゲーム (生観戦記 #19) 0844 2007/12/01
Jリーグ クラブ別大総括(14) 横浜FC編 0916 2008/01/28
【観戦記】 城彰二選手 引退試合 (生観戦記 #1) 1043 2008/05/02
みんなKAZUが好きだった。
- 関連記事
-