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【移籍市場】 2020年-2021年オフの補強ポイントについて考える。 (アビスパ福岡編) | | |　

アビスパ福岡

→　2019年はペッキア監督を招聘したが16位と低迷した。厳しいシーズンになったがオフに水戸で結果を残した長谷部監督の招聘に成功すると空気は一変した。水戸時代の教え子であるMF前寛之とMF福満とGK村上の獲得に成功。さらにFWフアンマ・デルガド、DFエミル・サロモンソン、DF上島、DFグティエレス、FW遠野などの獲得にも成功した。「J2の22クラブの中で最もいい補強ができたクラブ」と評価された。

残念ながら長身CBのDFグティエレスは開幕前に大怪我をして長期離脱となったがすぐさまDFドウグラス・グローリを獲得した。万全の状態で開幕を迎えたが新型コロナの影響でリーグ戦は中断。再開後は苦戦を強いられた。得点力が上がらずに16節を終えた時点では5勝6敗4分けで勝ち点「19」。17位と低迷していたが17節から快進撃がスタートした。驚異の11連勝中。破竹の快進撃を続けて一気に順位を上げた。

26節を終えた時点で2位。首位の徳島との勝ち点差は「ゼロ」となった。3位の北九州ならびに4位の長崎との差は「6」なので2016年以来となるJ1復帰は現実味を帯びてきた。J2は4強(徳島・福岡・北九州・長崎)の争いになっているがここ最近の4チームのチーム状態を考えると「このまま徳島と福岡が逃げ切ってJ1昇格を達成する可能性大」である。J2の上位争いを引っ張って来た北九州と長崎は息切れ中である。

「福岡の連勝記録がどこまで続くのか？」、「どこが福岡を止めるのか？」が大きな注目点になるが、無事にJ1昇格を達成できた場合は、「2016年以来のJ1挑戦」になる。定期的にJ1に昇格しているが2006年は16位、2011年は17位、2016年は18位。最後にJ1残留を達成したのは2000年の話になる。21世紀に入ってからJ1残留を達成したことはないので2021年にJ1残留を達成できれば「快挙達成」と言える。

まだJ2のリーグ戦は16試合も残っているので油断はできないが3位以下との差が広がって来たので「来シーズンのこと」も考えられるほどの余裕は生まれつつある。まず最初の注目点は「期限付き移籍中の選手をどこまで引き止めることが出来るか？」である。DF上島、MF増山、MF福満、MF菊池大、MF松本泰、FW遠野の7人がレンタル組になるがいずれの選手も重要な戦力である。絶対的な選手も少なくない。

当然、「2021年のカテゴリーがJ1になるのか？J2になるのか？」で話は大きく変わって来る。7人ともJ1のクラブからの期限付き移籍になるが「同一カテゴリーのクラブに選手を貸し出すこと」を好ましく思わないクラブは少なくない。J1の有力クラブから選手を借りることは難しくなる可能性もあるが守備の要として大活躍しているCBのDF上島を「レンタル延長もしくは完全移籍で獲得すること」はほぼ不可能と言える。

レンタル元の柏は怪我人が続出したこともあってCBをなかなか固定できていない。SBが主戦場となるDF古賀をCBの位置で起用するケースが多くなっているが、DF染谷、DF鎌田、DF山下などはベテランの域に入っている。「2021年が大卒3年目となるユース出身のDF上島を復帰させない。」というのはあり得ない。GK中村航やDF古賀と同様で「柏から福岡に期限付き移籍して評価を大きく高めた選手」と言える。

五輪代表のMF松本泰は夏に加入してボランチの定位置を確保した。MF前寛之とMF松本泰のWボランチで固定されてから福岡の快進撃がスタートしたので貢献度は大である。広島からの期限付き移籍になるが評価の高い選手であることを考えると引き止めるのは難しいと思われる。FW遠野は川崎Fからの期限付き移籍になるが「川崎Fの攻撃陣の層の厚さ」を考えると「レンタル延長は十分に可能」と考えられる。

地元に戻って来て右SHとして存在感を発揮しているMF増山は神戸からの期限付き移籍になるが「レンタル延長もしくは完全移籍での獲得は可能」と考えられる。C大阪からの期限付き移籍となるMF福満はここに来てラッキーボーイ的な存在になっているがC大阪に戻っても出番を得るのは難しいことを考えると「完全移籍で獲得できる可能性大」である。広島から期限付き移籍中のDFサロモンソンもMF福満と同様である。

所属選手の中で「他クラブへの流出」が考えられるのはGKセランテス、MF前寛之、FWフアンマ・デルガドなど。評価の高い選手はたくさんいる。ただし、J1に昇格できれば主力の引き止めに成功する確率は一気に高まる。その一方でJ1の舞台で多くの出場機会を得るのは難しいDF三國ケネディエブスやMF北島祐やDF桑原やFW東家などは「今オフにJ2のクラブなどに修行に出る可能性が高い。」と考えられる。

「DF上島が抜ける可能性大のCB」、「FW遠野とFWフアンマ・デルガドに続く選手が出てこないフォワード」、「2列目のアタッカー系の選手」が今オフの福岡の分かりやすい補強ポイントに挙げられる。他のポジションと比べると手薄感があった2列目は10月6日(火)にMF山岸祐(山形)を獲得して厚みが増したがJ1レベルで考えると十分とは言えない。GKセランテスが抜ける場合は即戦力のキーパーも必要になってくる。

最後に「今オフに福岡が獲得できたら面白いと思う選手」を何人か挙げてみたいと思うがフォワードの候補としてはFW小川航(磐田)の名前が挙げられる。2019年の後半戦は水戸でプレーした「長谷部チルドレン」になる。磐田がJ1復帰を逃した場合は「J1のクラブに移籍する可能性」が高まる。水戸時代に主力として大活躍したMF黒川(大宮)も同じく「長谷部チルドレンの1人」。獲得できたらクラブの未来は明るくなる。

DF上島が抜けるだろうCBは最優先補強ポイントになるが友好な関係を築いている柏のDF大南などは狙い目になる。大学3年生のDF角田(筑波大)の加入が決まって立ち位置が厳しくなるだろうDF伊藤槙(横浜FM)も狙い目となる。水戸時代に長谷部監督の指導を受けている。他にはDFシマオ・マテ(仙台)、DF菊池流(神戸)、DF鈴木大(浦和)、DFエドゥアルド(鳥栖)などを獲得できたら戦力upにつながるだろう。