■ J1の開幕戦ついに迎えたJ1の開幕戦。「悲願のJ1残留」を果たしたアビスパ福岡はホームのベスト電器スタジアムで昇格チームのジュビロ磐田と対戦した。2021年のJ2を制覇して「J1復帰」を果たした磐田は2019年以来のJ1の舞台となる。オフに磐田のエースだったFWルキアンが福岡に電撃移籍したことでこの2チームには新たな遺恨が生まれた。2021年のJ2の得点王であるFWルキアンはいきなりの古巣対決となった。
ホームの福岡は「4-2-2-2」。GK村上。DF前嶋、ドウグラス・グローリ、宮大樹、志知。MF前寛之、田邉草、ジョルディ・クルークス、金森。FWルキアン、山岸祐。オフの選手の入替はあまりなかったが右SBのDFエミル・サロモンソンが退団した穴をどう埋めるのか?が注目点になる。横浜FCから加入したDF前嶋が開幕スタメンを勝ち取った。福岡U-15出身のMF田中達、FWフアンマ・デルガドはベンチスタート。
対するアウェイの磐田は「3-4-2-1」。GK三浦龍。DF山本義、大井、伊藤槙。MF遠藤、山本康、鈴木雄、松本昌、黒川、大森晃。FW杉本健。前・甲府の伊藤彰監督が就任したがこちらも選手の入替はそこまで多くなかった。新戦力の中ではMF黒川とFW杉本健がスタメン出場となった。MF黒川は大宮の下部組織のときに伊藤彰監督の指導を受けている。FWファビアン・ゴンザレスはベンチスタートになった。
■ 後半48分にFWジャーメイン良が同点ゴール試合はどちらかというと福岡ペースになった。右SHのMFジョルディ・クルークス、左SHのMF金森の仕掛けからチャンスを作った。特に右SHのMFジョルディ・クルークスの正確なクロスが効果的だった。磐田は1トップの位置に入ったFW杉本健にボールを集めようとしたがなかなか起点になれず。新加入のMF黒川はシャドーの位置で起用されたがほとんど攻撃の部分で良さは出せず。前半は0対0で終了した。
0対0で迎えた後半15分にMFジョルディ・クルークスに決定機が訪れたがポストに直撃する。大チャンスを逃した福岡だったがその直後にも波状攻撃を仕掛けた。MF金森のパスを受けた右SBのDF前嶋がシュートを決めてホームの福岡が先制に成功する。DF前嶋はJ1通算では2ゴール目となった。シュートのコース自体はやや甘かったがブラインドになったのか、磐田のGK三浦龍は防ぐことはできなかった。
後半32分にもMFジョルディ・クルークスのクロスからFWルキアンに決定機が訪れたがヘディングシュートは枠を捉えることが出来ない。1点を追う磐田は後半48分にFKの流れからうまくボールをコントロールしたMFジャーメイン良が右足でシュートを決めて土壇場で1対1の同点に追いついた。試合は引き分けに終わった。福岡は目前まで迫っていた勝ち点「3」を逃した。磐田は何とか追いついて勝ち点を拾った。
■ 大きな注目が集まったのはFWルキアンだったが・・・。とにかく注目が集まったのはFWルキアンだった。福岡側の視点に立つと「FWルキアンをどう生かすのか?」、磐田側の視点に立つと「FWルキアンの穴をどう埋めるのか?」ならびに「FWルキアンの穴を誰が埋めるのか?」が注目点だった。FWルキアンが主役となる試合だったが主役のFWルキアンはそこまで目立たず。守備面での貢献度はかなり高かったがポストワークやフィニッシュに顔を出す場面は少なかった。
初戦ということもあってまだ福岡はFWルキアンをうまく使えていない模様。当然、戦力的にはリーグの中では最上位クラスでポゼッション率も高かったJ2時代の磐田の時と比べると相手チームにボールを持たれる時間は長くなると思われる。我慢の時間も長くなると思われる。1試合の中でボールに触る回数ならびに自身や味方の決定機も少なくなると思うのでFWルキアンにはより精度の高いプレーが求められる。
あまり目立たなかったFWルキアンに代わって攻撃の中心になったのはMFジョルディ・クルークスだった。昨シーズンは途中出場が多かったが今シーズンは右SHの主力として起用される可能性は高い。DFエミル・サロモンソンが抜けたので「右サイドアタックの威力がダウンするのでは?」と言われているがMFジョルディ・クルークスは周りを使うのが上手な選手なのでDF前嶋の良さは引き出されると思われる。
先制ゴールを決めたDF前嶋は幸先のいいスタートを切った。アシストを量産したDFエミル・サロモンソンと比べるとクロスという点では見劣りするが富山時代の2018年にJ3に7ゴールを挙げていることからも分かる通りで得点力は高い。もともとはサイドバックではなくてサイドハーフの選手だったのでゴール前でも仕事ができる。得点シーンは中央にいたが右SBの選手があの位置にポジションを取るのはかなり珍しい。
■ 期待が集まったのはFW杉本健だったが・・・。アウェイの磐田は何とか勝ち点「1」を獲得した。内容的にはあまり良くなかったことを考えると「負けなくて良かった。」と言える。途中出場したMFジャーメイン良が大仕事をしたがサイドから入ってきたボールを頭で競るのではなくてうまく足でコントロールしてシュートチャンスを作った。エリア内だったので時間もスペースもほとんどなかったがコンパクトに右足を振り抜いてシュートはコース隅に飛んで行った。
磐田は新たに伊藤彰監督が就任したが基本的なやり方は変わらず。スタメンも大半は昨シーズンの主力だった。MF黒川とFW杉本健が起用された程度。ベースはある。こちらは「FWルキアンの穴をどう埋めるのか?」が注目点になるがJ2の得点王であり、超・万能型のフォワードであるFWルキアンの穴を埋めるのは当然のことながら相当に難しい。1人でカバーするのは無理。チーム全体でカバーするしかない。
期待が集まるのは187センチのFW杉本健になるがあまり良さは出せなかった。FWルキアンと比べるとボールに触る回数は少し多かったが効果的な仕事はできず。途中出場したFWファビアン・ゴンザレスもそこまで目立たず。シャドーの位置で起用されたMF黒川もほとんど良さを出せなかったので「攻撃に関しては物足りなさが残った。」と言える。当面は1トップ+2シャドーのポジション争いに大きな注目が集まる。
J2では42試合で75得点を奪ったがJ1になると得点数は相当に少なくなると思われる。粘り強く戦って地道に勝ち点を積み上げたいがキーパー・3バック・左右のWB・Wボランチはいずれも昨シーズンと同じ。安定感はある。そろそろ新外国人選手の来日が許可されると思うのでMFドゥドゥとDFリカルド・グラッサが入ってどうなるか?は次の注目点になる。左右のストッパーの攻撃参加はもう少し増やしたいところ。
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