サンフレッチェ広島→ 2018年は開幕から好調。一時は独走態勢に入ったが秋以降に大失速して最終的には2位に終わった。辛うじて2位を死守してACLの出場権を確保したが公式戦は10試合勝ちなしでフィニッシュした。それもあって広島に対する前評判はあまり高くなかった。10位前後と予想する人が多かったが今シーズンも開幕ダッシュに成功するなど29節を終えた時点で14勝7敗8分けで勝ち点「50」。4位と好位置に付けている。
すでにJ1残留は確定している。残り5試合で首位の鹿島との差は「6」。残りの対戦カードがかなり厳しいので確率的にはあまり高くないとは思うが鹿島との直接対決が残っているので逆転優勝も不可能ではない。鹿島が3位以内に入って、かつ、天皇杯を制するようだと広島は4位の座をキープできればACLの出場権を獲得できる。苦手にしていたACLもGL突破を果たすなど「良いシーズンになっている。」と言える。
特筆すべきは若返りに成功しつつ、十分すぎるほどの結果が出ている点になる。昨シーズンまでの広島はJ1屈指のベテラン軍団だった。30才を超えた選手がたくさん主力を担っていたがGK大迫、MF松本泰、MF川辺、MF森島司、DF荒木などが主力に定着。GK大迫とMF松本泰は前半戦での活躍が評価されて五輪世代中心のメンバー構成だったコパ・アメリカのメンバーに選出されるなど大飛躍のシーズンになった。
「高齢化問題」という近年の広島の大きなテーマをほぼ解決させたのは大きい。クラブの未来は一気に明るくなったが今オフはこのいい流れを加速させたい。どのポジションも若手の台頭が著しいので今夏に松本山雅に期限付き移籍となったDF水本のように森保監督時代の功労者の何人かが今オフに広島を離れることになると思うがこれは仕方がない話である。スムーズに若返りが進んだのは見事と言うしかない。