■ 新・高校3年生が中心となるパリ五輪代表チーム6月4日(火)に18才を迎えるMF久保建(FC東京)はJ1で上位争いをするチームの攻撃の中心として活躍しているがポーランドで開催されるU-20W杯の本大会のメンバーには選出されなかった。よって、6月のコパ・アメリカのときに初めてフル代表に選出される可能性が高まった。早くから「日本サッカー界の希望の星」、「天才サッカー少年」と言われて注目を集めたMF久保建のフル代表入りが間近に迫って来た。
MF久保建は新・高校3年生ながらFC東京の中心として活躍しているが「2024年のパリ五輪」は彼らの世代が中心になる。もちろん、2001年の早生まれとなるDF中村拓(FC東京)やMF中山陸(甲府)などすでにプロの世界に飛び込んでいる選手の何人かは候補に入ってくると思うが基本は新・高校3年生の世代である。まだ5年先の話になるが、今後、パリ世代としてメディアでクローズアップされることになるだろう。
世代の顔であり、最も名前の知られている選手なので、「久保世代」とも言われているが、高校の部活で活躍する選手で名前が知られているのはFW西川潤(桐光学園高)、FW染野(尚志高)、MF武田英(青森山田高)の3人になる。「2019年度の高校ビッグ3」とも言われているが桐光学園高のFW西川潤はC大阪への加入が確定済み。ルヴァン杯ではアシストを記録して、7節の札幌戦(H)ではJ1デビューを飾っている。
→ 2019/03/05 【高校サッカー】 FW西川潤(桐光学園高)のセレッソ大阪への加入内定について
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■ 衝撃的だった青森山田高戦でのハットトリック彼はU-20W杯の本大会のメンバーに飛び級で選出されるなど大きな期待を受けているが「点取り屋としての資質では尚志高のFW染野の方が上」と言えるだろう。2年生の時に出場した冬の高校選手権のときはFW西川潤は不発。初戦敗退に終わったがFW染野は大会通算で5ゴールをゲット。立正大淞南高のFW藤井奨也(3年)、大津高のMF大竹悠聖(3年)とともに大会の得点王に輝く大活躍を見せた。
中でもインパクトが大きかったのは準決勝の青森山田高戦になる。札幌のMF檀崎、福岡のDF三國ケネディエブス、いわきFCのMFバスケス・バイロンの3人を中心としたスター軍団を相手にハットトリックを達成。一時は3対2と尚志高がリードを奪った。後半42分に青森山田高のFW小松慧が同点ゴールを決めて3対3の同点に追いついてPK戦の末に青森山田高が勝利したがFW染野が話題を独占した。
2年生ストライカーが最終的には高校の頂点に立った青森山田高を土俵際まで追い詰めたがその3ゴール全てが「ストライカーとしての高い資質」を感じさせるゴールだったことも彼の価値や名声を高めた。DF三國ケネディエブスを中心とした強固な守備を粉砕したプレーは観ている人に特大のインパクトを与えた。「昨年度の冬の高校選手権で最も輝いた選手」、「最も話題になった選手」と言えるだろう。
■ 最有力はやはり鹿島アントラーズ今年の2月に行われたスペイン遠征と3月に行われたUAE遠征のU-18日本代表に選出されているので「世代を代表するストライカーとして認められた。」ということが出来る。MF久保建、MF斉藤光、FW西川潤の3人は飛び級で上の世代の代表に招集されることが多くなっているので同学年の3人には負けているが彼らが不在になることが多いU-18日本代表の中で得点源となってゴールを決めることが期待される。
FW西川潤の進路先が確定したので次に注目されるのは「FW染野の進路先がどうなるのか?」である。これだけ評価の高い選手なので大学進学というのは考えにくい。高校サッカー界のニュースターであり、パリ世代として年代別代表での活躍も期待されるストライカーをどこが競り落とすのか?は興味深いが、最有力はやはり鹿島だろう。茨城県生まれ。中学年代は鹿島つくばジュニアユースでプレーしている。
伝統的に鹿島は「選手権で活躍した有望株を獲得するケースが多いチーム」である。東福岡高のMF本山と帝京高のMF中田浩をダブル獲得したのは衝撃的だったが、その後、鹿児島城西高のFW大迫を獲得して、島青森山田高のMF柴崎晃を獲得して、大津高のDF植田直を獲得して、流通経済大柏高のDF関川も獲得した。DF関川はまだ加入1年目になるが日本代表の中核まで育った部活出身の選手がたくさんいる。
もちろん、鹿島に加入しながら伸び悩んだ選手もいるが、「選手権のスター選手を高確率で一人前に育ててきた実績」はプレーヤーにとっては魅力に感じるだろう。高校サッカー界のスター選手であっても特別扱いはしないクラブなので勘違いをして道を外す選手が出てくることはあり得ない。鹿島つくばジュニアユース出身で、かつ、茨城県出身という事情に加えて、育成力の高さを加味すると鹿島が本命だろう。
■ 浦和レッズも獲得に乗り出す。「多くのJリーグクラブがFW染野に関心を寄せている。」と報じられているが具体的に獲得候補として鹿島とともに名前が挙がったのは浦和になる。「5月13日(月)からの練習に参加する予定」と報じられている。当然、代表の活動も絡んで忙しい選手なので「練習に参加してほしいと考えているがOKをもらえなかった。」というクラブも少なくないだろう。「練習への参加」というのは獲得成功の第一歩になる。
浦和は相変わらずFW興梠が君臨しているが続く世代がなかなか出てこない。オフにFW杉本健を獲得したが結果を出せていない。大分でプレーするFWオナイウ阿道の保有権を持っているので「彼も次代のエース候補」になるがFW染野のようなスター性のある選手を喉から手が出るほど欲している。五輪代表の中心になっているFW上田(法政大)の加入が確定している鹿島よりもFW染野を必要としているのかもしれない。
その他では川崎F、横浜FM、名古屋、G大阪、C大阪、FC東京などは、近年、高校生の目玉クラスの選手を獲得した実績がある。現時点では「進路先の候補」として名前は挙がっていないがすでに獲得に動いていることも十分に考えられる。また、札幌や神戸や湘南といった勢いのあるクラブが獲得レースに参加して競り落とすことも普通に考えられる。逸材ストライカーはどのクラブを選択するだろうか?
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