■ J3の第6節J3の第6節。3勝1敗1分けで3位と好位置に付けているセレッソ大阪U-23はホームのヤンマースタジアム長居でザスパクサツ群馬と対戦した。J3で4年目となるC大阪U-23は開幕から4試合負けなしの後、5節はアウェイで秋田に0対3の完敗。今シーズン初黒星を喫した。一方の群馬は布啓一郎監督になって2年目。昇格候補の1つに挙げられているがここまで2勝2敗1分け。8位とまだエンジンがかかっていない。
ホームのC大阪U-23は「4-2-2-2」。GK丹野。DF西尾、藤本康、瀬古、舩木翔。MF中島元、西本、西川潤、山根永。FW山田寛、澤上。先日、C大阪への入団が発表された桐光学園高の3年生のMF西川潤がJ3では初スタメンとなった。2002年生まれでありながら飛び級で直近のU-20日本代表に選出されている。C大阪からはGK茂木秀、DF瀬古、MF中島元の3人も直近のU-20日本代表に選出されている。
対するアウェイの群馬は「3-4-2-1」。GK吉田舜。DF久木田、渡辺広、岡村大。MF青木翼、佐藤祥、飯野、光永、田中稔、加藤潤。FW青木翔。大卒ルーキーのGK吉田舜とMF飯野は開幕から6試合連続スタメンとなった。同じく大卒ルーキーのDF岡村大は2試合連続スタメンとなった。オフにJ3の鳥取から電撃移籍したMF加藤潤は4試合で3ゴールを記録を挙げている。FW青木翔は開幕戦で2ゴールを挙げている。
■ 3ゴールを奪ったC大阪U-23が大逆転勝利試合は前半47分に群馬の大卒ルーキーのMF飯野が右サイドを突破してから中央にクロスを入れるとフリーになっていた166センチのMF加藤潤がヘディングシュートを決めてアウェイの群馬が先制に成功する。MF加藤潤は2試合連続ゴールとなった。1対0で迎えた後半5分には右サイドからMF加藤潤がゴール前にシュート性のクロスを入れるとゴール前でFW青木翔が合わせて大きな追加点を奪った。
2点を追うC大阪U-23は直後の後半6分にU-20日本代表のDF瀬古の縦パスを受けた高校3年生のMF西川潤がドリブルから得意の左足で強烈なシュートを放つとキーパーがはじいたところをFW山田寛が押し込んで1点差に迫った。FW山田寛は今シーズン5ゴール目。J3の得点ランキングで2位と結果を出している。後半25分にはオーバーエイジのFW澤上に決定機が訪れたが決めることはできなかった。
追いつきたいC大阪は後半30分に高卒2年目のFW安藤瑞を投入。すると直後の後半31分にFW山田寛のスルーパスを受けたFW安藤瑞が相手CBとの競り合いを制してからゴールに流し込んで2対2の同点に追いついた。さらに後半38分にもFW山田寛が頭で落としたボールに反応したFW安藤瑞がキーパーとの1対1を確実に決めて3対2と逆転に成功する。0対2から3ゴールを奪ったC大阪U-23が逆転勝利を飾った。
■ FW山田寛は早くも5ゴール目J3の上位争いは大混戦になっている。4勝1敗1分けでC大阪U-23・北九州・讃岐・藤枝MYFCの4チームが並んでいるが得失点差「+5」のC大阪U-23が6節を終えた時点で首位に立った。C大阪U-23は6試合で計13ゴールと攻撃陣が結果を残しているがFW山田寛が6試合で5ゴール3アシスト。目覚ましい活躍を続けている。J2の鹿児島に移籍したFW米澤に代わってC大阪U-23の攻撃陣を引っ張っている。
タフさや力強さには欠けるが181センチとサイズに恵まれており、細かいテクニックも合わせ持っている。武器となるのは裏への飛び出しとドリブル突破の2つ。今シーズンは決定機で確実にゴールを奪う「決定力の高さ」が目立っている。C大阪U-23のフォワードの競争は激しいが不動のエースになりつつある。このままJ3で結果を出し続けることが出来るとC大阪のトップチームでの出場機会も訪れるだろう。
J3では初出場となった高校3年生のMF西川潤に注目が集まったが逆転劇の主役になったのは19才のFW安藤瑞だった。鳴り物入りでC大阪に加入しながら昨シーズンはJ3でも15試合で1ゴールのみ。ここ最近は年代別代表から外れるケースが多くなっているが今シーズンはJ3で5試合に出場して4ゴール。わずか134分間の出場時間で4ゴールを奪っている。4ゴールはいずれも途中出場のときに決めている。
この日はキーパーとの1対1を確実に決めたが、やはり、シュート技術は高い。自身の2点目となる逆転ゴールは前に出てきたキーパーをあざ笑うかのような見事なループシュートだった。MF西川潤の加入はC大阪にとっては大きなニュースと言えるが、同世代で、かつ、攻撃的なポジションでプレーする選手にとっては有り難くない話である。FW安藤瑞も危機感を抱いたと思うが結果を残して価値を証明している。
18才のMF西川潤は右SHでプレーした。大きなインパクトは残せずに後半19分で交代となったが後半6分に生まれたFW山田寛のゴールはMF西川潤のドリブルからのシュートがきっかけになった。慣れるまでに少し時間はかかると思うがJ3初出場ということを考えると「まずまずだった。」と言える。DF瀬古→MF西川潤→FW山田寛の3人の関係から生まれた1点目のゴールは「C大阪の新時代の到来」を予感させた。
■ まさかの大逆転負けとなったザスパクサツ群馬群馬にとってはショックの大きい敗戦になった。どちらのリズムとも言えない試合展開の中、2ゴールを奪って2対0とリードを奪ったが、その後、3失点。2点目を奪った直後に1点を返されたことで難しい試合になった。後半31分と後半38分にFW安藤瑞に連続ゴールを許したがフィジカルの強いFW安藤瑞との競り合いに勝てず。終わってみると3失点とも「C大阪U-23の選手の個の力」にやられてしまった。
これで2勝3敗1分け。5位の岩手から16位のY.S.C.C.横浜までの勝ち点差が「3」なので中位争いも今シーズンは大混戦になっているが群馬はスタートダッシュには成功しなかった。6試合で8得点/8失点。課題だった得点力は昨シーズンと比べるとアップしているがメンバーが大きく入れ替わった守備陣は安定感を欠いている。大卒ルーキーのGK吉田舜は奮闘しているがなかなか活躍が勝利にはつながらない。
思うような序盤戦にはならなかったがMF加藤潤は早くも4ゴール目。5試合で4ゴール1アシストと目立った活躍を見せている。軸となるFW青木翔も6試合で3ゴール。十分な結果を残している。MF加藤潤とFW青木翔の2人が攻撃の中心になるのは間違いないが問題は「3人目が誰になるのか?」になる。FW辻、MF田中稔、FW中村駿などがスタメンのチャンスを与えられているがアピールは出来ていない。
・ 2019/03/05 【高校サッカー】 FW西川潤(桐光学園高)のセレッソ大阪への加入内定について
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