■ 準々決勝の1戦目アジア杯は準々決勝に投入した。ここまで4連勝。苦しみながらも勝利を積み重ねてきた日本はベトナムと対戦した。快進撃を続けているベトナムはラウンド16はヨルダンと対戦したがPK戦の末に勝利してベスト8進出を決めた。「テクニックのある選手が多い。」と言われているが2016年にJ2の水戸でプレーしたFWグエン・コンフォンが10番を背負っている。ただ、期待されながらもJ2では5試合の出場にとどまった。
日本は「4-2-3-1」。GK権田(鳥栖)、DF酒井宏(マルセイユ)、DF冨安(シントトロイデン)、DF吉田(サウサンプトン)、DF長友(ガラタサライ)。MF遠藤航(シントトロイデン)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、MF堂安(フローニンゲン)、MF南野(ザルツブルク)、MF原口(ハノーファー)。FW北川航(清水)。中2日なのでメンバーを大きく入れ替えてくることも考えられたが基本的には同じ。FW北川航が2試合ぶりのスタメンとなった。
ベンチスタートになったのはGKシュミット・ダニエル(仙台)、GK東口(G大阪)、DF三浦弦(G大阪)、DF槙野(浦和)、DF佐々木翔(広島)、DF室屋(FC東京)、DF塩谷(アル・アイン)、MF乾(ベティス)、MF伊東純(柏)、FW大迫(ブレーメン)の10人。先発復帰が予想されていたFW大迫はこの日もベンチスタートとなった。FW武藤嘉は累積警告で出場停止。ボランチのMF青山敏は怪我のためすでにチームを離脱している。
■ MF堂安のPKが決勝ゴールに・・・。試合は前半24分に日本が左サイドのCKを獲得するとDF吉田がヘディングシュートを決めて先制ゴール!!!かと思われがこの試合から導入された VARによってハンドと判定されてゴールは取り消し。準々決勝から導入されたので記念すべき「アジア杯での初VAR」だったが日本にとってはVARがマイナスに作用してしまった。前半の支配率は70%。支配率は高かったが攻めきれずに0対0でハーフタイムに突入する。
迎えた後半はギアチェンジした日本が攻め込む展開になった。後半10分にエリア内でMF堂安が倒されて「PKか!?」と思われたが笛はならず。そのまましばらくプレーは続いたが、その後、改めてVARシステムで確認したところPKの判定。ややラッキーな形で得たPKをMF堂安が自ら落ち着いて決めて日本がようやく先制に成功する。20才のMF堂安は今大会2ゴール目。代表では通算3ゴール目となった。
これまでの試合とは違って先制した後もペースダウンしなかった日本は後半26分にFW大迫を投入。4試合ぶりの出場となったエースのFW大迫を中心に攻撃を仕掛けると後半32分にはMF堂安のパスから抜け出したMF南野が決定機を迎えたが相手キーパーの好セーブにあってゴールとはならず。追加点を奪うことは出来なかったが1対0でベトナムに勝利した日本がベスト4に一番乗りを果たした。
■ アジア杯史上初めて導入されたVARシステム準々決勝の第2試合はイランが3対0で中国に完勝したので日本は準決勝でイランと対戦することになった。日本や韓国やオーストラリアといったW杯出場国が軒並み苦しみながら勝ち上がっている中、唯一、イランはここまで無失点。5試合で計12ゴールを奪っている。現時点では実力的に24か国の中で頭半分ほど抜け出しているイランを相手に森保JAPANがどんな戦いを見せるのか?は興味深い。
新興国のベトナムとの対戦になったが簡単な試合にはならなかった。ターンオーバーを採用するのでは?と思われたが出場停止のFW武藤嘉を除くとそのまま。このスタメン選びは意外だったがVARが試合の行方を大きく左右した。DF吉田のゴールが取り消されたプレーも、MF堂安が奪ったPKも、共にVARがなければそのままだっただろう。日本もベトナムもどちらもVARに泣いて、VARに救われた形になった。
またしても流れの中でゴールを奪うことは出来なかったがボランチのMF柴崎岳の状態が上がってきたのは日本にとっては大きい。今大会は4試合目のスタメンだったが明らかに過去3試合とは違った。後半5分にはDF酒井宏のクロスに合わせてゴール前に飛び込んでいくシーンもあったが運動量も多くてミスも少なかった。中盤でMF柴崎岳がこのくらいの存在感を発揮してくれると攻撃は多彩になる。
■ 不安定なところもある守備陣守備陣は2試合連続無失点。5試合で3失点なので結果は出ているが不安定はところはある。この日はDF吉田の出来が良くなかった。立ち上がりから軽率なパスミスが多くて危ない形で相手にボールを渡すシーンが何度もあった。難しいところを通そうとして相手にボールを奪われるシーンが多かったので相手にとってはカウンターのチャンスになる。今大会のDF吉田が安定感を欠いているのは気になるところ。
前半38分にはGK権田とDF吉田のパス交換がミスになってベトナムに大チャンスを作られたが「危ないところにパスを出したGK権田の判断」も、「周りが見えていなくて危険なエリアでボールを失ったDF吉田のプレー」も、どちらもが良くなかった。何とかGK権田がシュートストップして失点は免れたが絶対にやってはいけないミスだった。今大会はGK権田もらしいプレーが出来ていないのは気になるところである。
相手のベトナムは健闘したと言える。日本が欧州や南米のチームと対戦して0対1で敗れた場合と同じでベトナム側から見ると「スコアこそ1点差だがその差は小さくない。」という試合だったと思うが粘り強く戦って僅差の勝負に持ち込んだ。平均身長は日本が179.9センチで、ベトナムは174.7センチ。平均でも5センチほどの差があるので高さの部分では大きく劣ったが日本のセットプレーの場面も何とか対応した。
ベトナムのキーパーのGKダン・ヴァン・ラムは186センチ。母親がロシア人のハーフだと報じられているがこういう選手が何人かベトナム代表に入ってきたら相当に手ごわくなる。近年のベトナム代表は若年層の代表チームがアジアの大会で好成績を残すケースが増えている。FWグエン・コンフォンなどの世代は「黄金世代」と言われているが、今後、日本にとって侮りがたいチームになることは十分に考えられる。
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