ベガルタ仙台→ 14位と不満足なシーズンになった仙台は基本的には堅実なチームである。オフに積極的な補強を行うケースはあまりなかったが、資金的な余裕が出来たからなのか、危機感が生じているからなのか、今オフはいつになく活発である。レギュラーCBのDF鎌田は古巣の柏への復帰が濃厚とされているが、MF阿部拓(甲府)、MF前田直(松本山雅)、MF三田(FC東京)、MF小林裕(新潟)に興味を示している。
クレバーなタイプのボランチであるMF小林裕を除く3人はドリブルで局面を打開できる能力を持った選手である。そういう系統の選手を必要としていてフロントが力を入れて探しているのは間違いないだろう。MF阿部拓はFC東京への移籍が確実視されているので出番がさらに減少する可能性が高くなっているMF三田に目を付けたのは悪くない。運動量も多くて、技術も高くて、仙台にはいなかったタイプのレフティである。
ボランチはMF富田は不動だったが相方を固定できず。33歳のMF梁勇基は出来れば2列目で起用したい。U-22韓国代表のMFキム・ミンテは飛躍が期待されるが即戦力の補強は不可欠。計算できるMF小林裕に興味を示しているのは納得できる。新潟にはMFレオ・シルバがいるが、20歳のMF小泉慶が台頭。21歳のMF小塚もJ3の山口で大活躍して戻ってくる。MF小林裕の立場は微妙になりつつあるのでチャンスはある。
獲得できるかどうかは別にして今オフの仙台の補強は狙いどころはなかなか良い。補強が必要なのはCB。長期離脱から戻ってきた後は出番に恵まれないDF上本はJ2の長崎が関心を寄せており、DF鎌田の退団が情報どおりであれば大きな穴が空く。23歳のDF二見が安定感を身に付けて左SBのレギュラーにおさまるようだとDF石川直をCBで起用することができるが、まだ難しいようであれば即戦力となるCBの補強は必須。