民主党はまたぞろ「ロシアゲート」持ち出し、トランプとバーニー・サンダースを攻撃し、自分たちの選挙不正を隠蔽しようとしている
<記事原文 寺島先生推薦>Democrats resurrect ‘Russiagate’ to go after both Trump and Bernie Sanders, hide their own election trickery
RT-Oped 2020年2月22日 ナボイサ・マリック
Nebojsa Malic
is a Serbian-American journalist, blogger and translator, who wrote a regular column for Antiwar.com from 2000 to 2015, and is now senior writer at RT. Follow him on Twitter @NebojsaMalic
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年3月12日
民主党上層部は 「ロシアの干渉」 という主張を利用して、党内進歩派陣営とドナルド・トランプ大統領を攻撃している。そのいんちきな告発は、彼ら自身の不正を隠すためのものにしか思えない。
2020年の米国大統領選挙で、モスクワはバーニー・サンダースを支援しているらしい。つまり、情報源が匿名のワシントン・ポスト紙に載った「爆弾」記事を信ずれば、の話だが。これは、木曜日のニューヨーク・タイムズが、クレムリンが「再び」トランプに賭けていると主張したことに続くもので、このニューヨーク・タイムズの記事はその存在をよく知られたゲリラ的ハッカーグループが書いたものであり、以前と同様に情報源も匿名だ。
ALSO ON RT.COM
‘Russians helping Sanders!’ MSM takes abrupt break from anti-Trump frenzy for a ‘never Bernie’ moment on the eve of Nevada caucus‘
「ロシアゲート」カルト集団の頭の中には、ロシアはトランプを再選させるため、あるいは、「社会主義者」大統領を実現させるために、サンダースを支援している、ということしかない。ロシアが社会主義国でないことなど、彼らにとってはどうでもいいこと。今回も前回2016年の時も、ロシアがアメリカ大統領候補の誰かを支援している、あるいは支援していたなどという証拠は全くゼロであることをちょっと議論してみてほしい。そして彼らの頭が爆発しておかしくなっているのをじっとみてやってほしい。
必要以上に賞賛されているアメリカ「情報機関」とやっていることは大同小異。民主党上層部は信じたいのだ。信じることしか2016年にヒラリー・クリントンがトランプに敗北したという心が張り裂けんばかりのショックを説明する手段は残されていない。
だが、これ以上に衝撃的なのは、この非難がサンダースに向けられていることだ―それも彼が過去4年間、DNC(民主党中央委員会)の忠実な歩兵であることを繰り返し身をもって証明しているのにも拘わらず、だ。ヒラリー候補と民主党全国大会が共謀して、予備選挙からバーニーを強引に排除するという報道が流れた後も、彼は「ロシアゲート」という民主党が鳴り物入りで吹聴するキャンペーンに相乗りした。そればかりか、今週になって彼はクリントン陣営が「Bernie bros」という言い方でネット上で意見を述べる若い人たちに底意地の悪い非難を向けるのを躱そうと「ロシアゲート」キャンペーンまで使ってみせた。
それでも、バーニーは、今、「ロシアの資産」と中傷されている。民主党の予備選の状況を見ると、その答えは明らか:バーニーが勝ち進んでいるからだ。民主党全国委員会(DNC)といえば、アイオワ州党員集会そしてニューハンプシャー州予備選で、ピート・ブティジェッジや文字通りバーニー以外であれば誰でも構わないから、との方針で後押ししようとしている。ジョー・バイデンが失速し窮地に陥る中、民主党は億万長者のメディア王、マイク・ブルームバーグを抱き込むことすらやってのけた。しかし、その結果といえば彼は先週金曜日の討論会の段階で影が薄くなり、世論調査におけるサンダースの支持率が高まった。
そこで、アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾスが所有する新聞が箱のガラスを割り、その中の「ロシアゲート」という赤いボタンを押したのだ。ベゾスがブルームバーグに出馬を要請し、もしサンダースが当選したら数十億ドルの税金を支払う用意があると報じられている。おかしなところはどこにもありません、よね。
— Mark Ames (@MarkAmesExiled) February 21, 2020
偶然には違いないが、民主党全国委員会は討論会のルールをブルームバーグに合わせて変更していた。まさに民主党はその組織の体裁を変えてまでハワイ州選出のタルシ・ギャバード下院議員を討論会から排除しようとしたのだ。
さらに驚くべき偶然は重なる。ギャバードは昨秋、「ロシアのお気に入り」と非難されていた。そう非難したのは他ならぬヒラリー・クリントンであり、彼女こそ「ロシアゲート」陰謀説を唱えた本家本元であった。もっともこの二つの事柄の間に関連性は何もない。単純に関連性があると考える人間はロシアのスパイに違いない! CNNのカメラマンを引き連れた武装FBI捜査官があなたの家の前に現れ、連邦判事があなたは「わが国の民主主義にとって危険分子」だと今にも宣言することを覚悟したほうがいい。
Periodic reminder that it was Hillary Clinton's campaign that originated the Russiagate conspiracy theory
— Will Chamberlain 🇺🇸 (@willchamberlain) February 21, 2020
They've never been held to account for their vicious, divisive rumor-mongering https://t.co/LzAGdIe3qa
だからといって、米国の選挙が干渉や影響、さらにはハッキングの標的にされていないわけではない。問題は、記録されているどの事件もその標的はすべて、...そう、民主党に向けられている傾向があることだ。
「ロシアはバーニーに手を貸している」という叫び声にかき消されてはいたが、金曜日FBIがカリフォルニア州の民主党員ケイティ・ヒルに関係のあるハッカーを逮捕し起訴したという発表があった。ケイティ・ヒルは2018年に(民主党)予備選における彼女の主要なライバルをサイバー攻撃したとされている。おっと。
ALSO ON RT.COM
The only ‘Russian bots’ to meddle in US elections belonged to Democrat-linked ‘experts’
それからニュー・ナレッジという「サイバーセキュリティー」会社がある。この会社は上院情報委員会が「ロシアの積極的な関与」に関する理解を通知するために選んだものだ。この会社は、まあ、他にはない特別な資格を持っていた。なぜならこの会社は2017年のアラバマ州での上院特別選挙の際、でっち上げの自動投稿プログラム「ロシア・ボット」を使って共和党候補を中傷する偽の情報キャンペーンを実際に行っていたからだ。
「ロシアの干渉」 を最も声高に叫んでいるのは、選挙不正工作に実際に関与していた人々である。彼らは、英国のスパイが編集した怪しげな書類を使ってトランプの選挙運動を違法にスパイしたりしていた。そのことを考えると、浮かび上がってくるのは「心理的投影」というとんでもない図柄だ。
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