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正義は盲目、あるいは肩書きで盲目にされる?
――『アンドリュー王子とジュリアン・アサンジの物語』

Justice blind or blinded by titles? A tale of Prince Andrew and Julian Assange
George Galloway
Rt. Op-ed 2019年11月26日

(翻訳: 寺島メソッド翻訳グループo.n. 2019年12月27日)

<記事原文>寺島先生推薦 Justice blind or blinded by titles? A tale of Prince Andrew and Julian Assange

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勇ましいヨーク公(訳注:出典はマザーグース)は、今夜、王宮の羽根枕で眠る。 世紀を代表するパブリッシャーのジュリアン・アサンジは、英国のグアンタナモ刑務所と言ってもいいベルマーシュ刑務所で眠っている。


 ヨーク公は、児童買春業者と取り沙汰されている故ジェフリー・エプスタインをいつから知っていたのか、どういう関係だったのかについて嘘をついた。ジュリアン・アサンジは、戦争と平和の時代の富裕層と権力者の重罪と微罪について真実を語った。


FBIは女王のお気に入りの息子と話す必要がある。 しかし、地上のどんな権力も、彼が現代のソドムやゴモラであるマンハッタンのタウンハウスで見たかもしれない、あるいは参加したかもしれないことを彼に証言させるために配置されることはないだろう。 


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同じ米国の司法制度が、アサンジの残虐な投獄とこれから何年続くかもしれないアメリカへの送還話の中でカフカの小説ばりの監禁状態を引き起こした。 すべてのプロセスが終了する前に彼が死なないにしても、そうなる可能性はあると60人もの医師が最近警告した。


米英の犯罪人引き渡し協定は、これまで女王陛下の閣僚達が締結した条約の中で最も不平等なものかもしれない。今回のケースで、元ブレア政権の内務大臣デイビッド・ブランケット氏は視覚障害者ではあったが、自分が何をしているのかを正確に見ることができる人間だった。


本質的に、英国から米国への犯罪人引き渡しは、正当な理由を示す必要もなく、事実上米国から要求があれば実施されることになっていた。 しかし、その逆はない。英国が米国市民を英国で裁くために英国に送還するよりも、ラクダを針の目に通す方が簡単だろう。


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この条約が調印された当時、私は英国議会の議員だった。このことの持つ意味を軽視しているわけではない。この条約は、議会が開かれていなかった夏季休会期間中、王室大権の行使により署名されたものなのだ。


この条約はすでに発効してしまっていて、まさにその時私はこの条約の最初の犠牲者となった人間たちの引き渡しに文字通り反対することができた。 まずシティ・オブ・ロンドンの金融詐欺師と言われた人間たち、そして「テロリスト」の濡れ衣を着せられたロンドンの住人ババール・アーマド。


アンドリュー王子はそのような試練に直面することはないだろう。 今では王室サークルから追放され、事実上平民階級に格下げされ、ぎっしり並べられたよくわからない勲章が剥ぎ取られた彼のエポレットが、ただチュニックに付いた金属くずになってしまってはいるが。


従来の引渡規則では、上記いずれの事件も、英国の裁判官を説得するのに十分な推定的証拠(疎明)を提出しなければならないという以前の要件を満たすことはできなかっただろう。新しい条約の下では、それはお茶の子さいさいだった。そして、彼らは送還された。

十代の少女との性的不品行を非難され、未成年女性との買春斡旋人と言われるギスレイン・マックスウエルとの密接な関係は認めている。 またギスレインのロンドンの自宅は性交渉の場の1つであるとされている。 しかし、米国が王子に証拠を提出するよう要求することや、英国が彼を差し出すことは決してないだろう。

 

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アサンジは冤罪でレイプの罪に問われているが、実質的に過去10年間、何らかの形で投獄されている。 もしアメリカに送還されることになると、最長175年の禁固刑が待っている。


これはバッキンガム宮殿とベルマーシュ・マキシマム・セキュリティ刑務所の『二都物語』だ。


二人の個人の物語――一人は今やうそつきが証明された人間、もう一人は真実を語っていることが十分に証明された人間の物語である。


二つの運命の物語――道徳的な乞食となった王子と、もう一人は道徳の巨人となった貧乏ジャーナリストの物語である。


これは今の時代の物語だ。






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