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【J3】 16クラブの中で「前評判よりも良さそうなチーム」をいくつか挙げてみた。 (下) | | |　

■　攻撃陣が爆発したFC琉球

2017年に初めてJ2ライセンスを取得することが出来たFC琉球は11位→9位→9位→8位→6位と毎年順位を上げてきた。金鍾成監督になって3年目となる今シーズンは集大成のシーズンになるがオフにMF田中恵(水戸)、MF田辺圭(熊本)、FW才藤(富山)、MF名倉(長崎)、DF藤澤(鹿児島)などが退団した。J3のクラブの中で「最も厳しいオフになったクラブの1つ」に挙げられるが開幕戦は富山に4対3で勝利した。

4対1とリードを奪いながら終盤に連続失点。1点差に追い上げられるなど最後は危うくなったが前半を3対0で折り返すなど持ち前の攻撃力が爆発した。主力の流出が目立ったこともあって開幕前の評価はそこまで高くなかったのでFC琉球も「前評判よりも良さそうなチームの1つ」に挙げられる。コンビネーションからチャンスを作る攻撃的なサッカーに取り組んでいるが悲願のJ2昇格に向けて幸先のいいスタートを切った。

攻撃に特徴を持った選手が抜けたので「誰が穴を埋めるのか？」が注目点になるが高卒3年目となるMF上門が2ゴール1アシストの大活躍でヒーローになった。MF田中恵がプレーすることが多かった右SHで起用されたが精度の高い右足のキックが光った。フルネームは「上門知樹(うえじょう・さとき)」となるがJリーガーの中では屈指の難解ネームである。初見で正確に読むことが出来る人は少ないだろう。

■　3対0で大勝したアスルクラロ沼津

藤枝MYFCもオフ期間はネガティブなニュースが多かった。主力中の主力だったMF枝本(FC琉球)、FW遠藤敬(富山)、DF久富良(栃木SC)、DF川島將(北九州)などが流出した。戦力ダウンが心配されたが開幕節はホームで昇格候補の長野に1対0で勝利。白星スタートを切った。スタメンは11人中9人が新加入選手なのでメンバーは様変わりしたが大石監督が手腕を発揮してある程度のレベルまで持ってきた。

後半36分に右WBのMF小牧のクロスから190センチのFW渡辺亮のヘディングシュートが決まって1対0で勝利したがMF小牧とFW渡辺亮はいずれも沼津から加入した選手になる。攻守の要になっていた中心選手がごっそり抜けたのでチームの雰囲気はガラッと変わったが「寄せ集め感」はあまりなかった。長野との開幕戦はGK杉本拓、DF金聖基、MF小牧、MF岩渕、FW渡辺亮などの頑張りが目立った。

沼津もオフにMF中村亮(秋田)とFW薗田(徳島)が流出。大きなマイナスと言えたが開幕節は3対0でFC東京U-23で勝利。アウェイで最高のスタートを切った。FC東京U-23も結構な数のチャンスを作ったのでスコアほど内容面で差があったわけではないが昨シーズンと同様でチャンスの場面で確実にゴールを奪って終わってみると大差がついていた。CBで起用されたJFLの得点王のDF坂本修がいきなりゴールをゲットした。

■　黒星スタートとなったザスパクサツ群馬

その一方で鹿児島・富山・長野・群馬は苦しいスタートになった。4チームとも昇格候補に挙げられているが黒星スタートとなった。ホームで鳥取と対戦した鹿児島は前半に2失点。エースのFW藤本憲(大分)が抜けた穴の大きさを感じる試合展開になってしまった。24ゴールを挙げたFW藤本憲の穴を1人で埋めるのは難しいが穴埋め候補であるFWアレックスならびにFWキリノはほとんど良さを出せなかった。

富山はアウェイでFC琉球と対戦して3対4で敗れた。先のとおり、前半だけで3失点。終盤に追い上げたが届かなかった。2017年のラスト6試合が0勝5敗1分け。嫌な流れでシーズンを終えたが悪い流れを引きずっているのか、簡単に決定機を作られて簡単に失点を喫した。古巣対決となるFW才藤が2ゴールと奮闘したがスタメンは半数ほどが新加入選手なのでチームが出来上がるまでに時間がかかる可能性がある。

アウェイで藤枝MYFCと対戦した長野は退場者を出す苦しい展開になった。それでも前半と後半に1度ずつ大チャンスがあった。得点力不足&攻撃力不足が解消されているのか？が最大の注目点になるが開幕節を見る限りでは大きな変化はなさそうだ。クラブとしての停滞感は否めないが鳥取から加入した新戦力のMF河合秀が持ち味のスピードを生かしていくつかチャンスを作ったのは数少ない収穫と言える。

初降格の群馬はアウェイで福島と対戦。開始早々にFW大久保哲哉がゴールを決めて先制に成功したが後半に2失点。逆転負けを喫した。早い時間帯に先制ゴールを奪ったが福島のテンポの良いパスワークを前に後手後手に回るシーンは多かった。内容的にも劣勢の試合だった。群馬の前評判はそこまで高くなかったが開幕節を見る限りでは「簡単なシーズンにはならないだろう。」と言える。前途多難である。

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