■ 13節を終えた時点で・・・。J2は13節が終了した。42試合制なので次の14節が終了すると「全日程のちょうど1/3」が消化したことになる。長丁場のリーグ戦の序盤戦が終了して中盤戦に突入しつつあるが稀に見る大混戦になっている。首位の山形が勝ち点「27」を獲得しているが最下位で22位のFC岐阜でも勝ち点「12」を獲得している。「15差」の中に全22チームが入っている。これだけ上位と下位の差が小さいシーズンは珍しい。
「2010年以降のJ2の13節を終えた時点での順位表」を確認してみたが首位のチームと最下位のチームの勝ち点差が「15」というのはやはり最小になる。「稀に見る大混戦になっている。」というのは正しい認識と言えるが勝ち点「27」の山形、勝ち点「26」の水戸、勝ち点「25」の大宮の3チームが少し抜け出す形になっている。4位の金沢は勝ち点「22」なので『上位3チームと4位以下のチームの差』は広がりつある。
山形は3連勝中。2節から8試合負けなしを続けた。水戸は13節でついに初黒星を喫したが開幕から12試合負けなしと突っ走った。開幕5試合は1勝2敗2分けと開幕ダッシュには成功しなかった大宮は6節から挽回して5連勝。ここ9試合負けなしと順調に勝ち点を積み上げている。山形・水戸・大宮の3チームが着実に勝ち点を積み上げているので自動昇格を狙うチームは離されることなく付いていかないといけない。
■ 「3強」が抜け出しつつあるが・・・。当面は「3強(山形・水戸・大宮)」が上位争いの中心になると思うが3チームとも失点の少なさが目立つ。山形は13試合で8失点のみ。GK櫛引とDF栗山を中心とした守備陣はJ2屈指の安定感を誇る。13試合で17得点というのは首位のチームにしては「やや少ない数字」になるがMF三鬼のプレイスキックからコンスタントに点が取れている。大卒1年目のMF坂元が攻撃の中心になっているのはサプライズと言える。
水戸は13節のFC琉球戦(A)でついに初黒星を喫したが開幕12試合で7勝5分け。見事なスタートダッシュを見せた。こちらは13試合で何と5失点のみ。GK松井とDF伊藤槙を中心とした守備陣の頑張りは称賛に値する。13試合で14得点なので多くのゴールを奪えているわけではないが東京世代のFW黒川が独り立ちをして、FW清水慎は前線の軸として活躍中。MF前寛之やDF志知の活躍も前半戦は大いに目立った。
「J1経験のない水戸がどこまで粘れるのか?」は目下の最大の注目点の1つになる。資金力ではJ2の中でも下のレベルになるクラブである。大卒ルーキーのMF浅野雄など若手の台頭によって計算できる駒は増えたが選手層が厚いとは言えない。地力という点では山形や大宮と比べると見劣りするのは否めない。次の14節はホームの柏戦になるが「水戸にとってはターニングポイントになる試合」と言える。
注目の上位対決なのでスタジアムの入りは「今シーズン最多」になるはず。「無敗記録がストップした次の試合」というのはどこが相手でも重要になるが相手が柏となるとなおさらである。ここで柏を下すことが出来ると、再度、勢いに乗ることが出来る。ライセンスの問題もようやくクリアになったのでクラブ史上初めてJ1の昇格争いに参加しているが密かに水戸を応援しているJリーグのサポーターは多いだろう。
■ 極度の得点力不足に苦しむ柏レイソル大宮は、先のとおり、開幕ダッシュに成功しなかったが6節から5連勝。ここ8試合で6勝2分けと快進撃を見せている。17得点/11失点なので際立つ数字を残しているわけではないが粘り強い戦いを見せている。後半の終盤にゴールを奪って勝ち点を積み上げる試合がすでにいくつもあるが後半に奪ったゴールが「15」もある。また、後半30分以降に奪ったゴールも「9」。これはどちらもJ2最多の数になる。
4位の金沢、5位の京都、6位の柏はいずれも6勝3敗4分けで勝ち点「22」を挙げている。開幕前の評価を考えると金沢と京都はよく頑張っていると言える。一方、「優勝候補の筆頭」と言われた柏にとってはかなり不本意な成績になる。柏は開幕4連勝を達成したがその後は停滞。5節以降は9試合で2勝3敗4分けとなる。極度の得点力不足に苦しんでおり、13試合でわずか11得点のみ。これは信じ難い数字である。
MFクリスティアーノは13試合で2ゴールのみ。MF瀬川祐は13試合で1ゴールのみ。FW江坂も10試合で1ゴールのみ。3人合わせて4ゴールのみというのは考えられない。13試合で7失点のみという守備陣はGK中村航とDF染谷を中心に奮闘しているので問題は攻撃陣である。とは言っても、実力者の3人がこのまま終わることはまずあり得ない。依然として「自動昇格の可能性が最も高いチームは柏」と言えるだろう。
■ 頑張りが目立つツエーゲン金沢と京都サンガ4位と好位置に付ける金沢は攻撃陣が元気いっぱいである。13試合で21得点を奪っているがこれはJ2最多になる。誰か1人がゴールを量産しているのではなくて万遍なくたくさんの選手がゴールを記録しているのが今シーズンの金沢の強みになっている。FWクルーニー、FW小松蓮、FW杉浦恭、MF大石竜の4人がチーム最多の3ゴールを挙げており、MF金子昌とDF廣井の2人も2ゴールを記録している。
得失点差「+10」というのもJ2最多になる。昨シーズンは42試合で52得点だったことを考えると「大幅に得点力がアップしている。」と言えるが攻撃陣はチームの顔であるMF清原を除くと若手がほとんどになる。当然、FWクルーニー、FW垣田、FW小松蓮、MF大石竜などにはさらなる成長が期待できることを考えると「J2のダークホース的な存在」になりつつある。ここ10試合で6勝1敗3分け。波に乗り始めている。
京都が6位に位置するのもサプライズと言える。開幕前は中田一三監督のツイッターが(ネガティブな意味で)話題になったが開幕後は洗練されたサッカーを見せて順調に勝ち点を積み上げている。こちらも13試合で14得点なので爆発的な得点力があるわけではないがわずか10失点。中田一三監督はDF石櫃やDF本多やDF闘莉王といった経験豊富なベテランのやる気をうまく引き出すことに成功している。
FW小屋松、MF福岡慎、FW一美、FW大野、MF中野克など有望な若手の多いチームなので金沢と同様にノビシロの大きいチームである。J1昇格を狙うためには得点力が不足しているがFW一美やFW大野などがストライカーとして覚醒してコンスタントにゴールを決めるようになると「新・スタ元年をJ1で迎える。」というクラブの目標達成が不可能ではなくなってくる。若手中心の京都の戦いぶりからも目が離せない。
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