サッカーコラム J3 Plus+　

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【J2】 22クラブのオフの補強の最終評価ランキング (15位-22位) | | |　

22位：栃木SC

→　横山監督が勇退して前・福島の田坂監督を招聘したが草刈り場になった。昨シーズンの後半戦にCBのレギュラーとして活躍したDFパウロン(→新潟)、DF福岡将(→徳島)、DF服部康(→松本山雅)の3人はすべて流出となった。期限付き移籍だったDF西河(→FC琉球)も退団となったので実績のあるCBがほぼいなくなった。DFジョナス(バイーア)、DF森下怜(C大阪)、DF黒崎(法政大)などが頑張らないといけない。

「守備陣は不安いっぱい。」と言えるが攻撃陣はFW大黒やMF西谷和が残留。J3で2桁ゴールを記録したFW大島康(群馬)が加わってスピードのあるFWヴィニシウス(ヴィトーリア)とFW平岡翼(FC東京)を獲得。多くのチャンスに絡んだボランチのMF岡崎建(→山形)が抜けたのは痛いがMF岩間(松本山雅)を獲得しているので中盤から前目のポジションは戦力アップに成功した。守備陣がどこまで踏ん張れるか？である。

21位：水戸ホーリーホック

→　もともと期限付き移籍の選手が多かったので仕方がないところもあるがFWジェフェルソン・バイアーノ(→山形)、FW伊藤涼(→大分)、FW岸本(→徳島)、MF小島幹(→大宮)、DFジエゴ(→徳島)はレンタル終了。生え抜きのDF田向(→徳島)も移籍となった。MF前寛之やMF黒川やMF茂木駿などはチームに残ったが中心として活躍していた選手が何人も抜けたので「戦力ダウン」を否定するのは難しい。

今オフも苦しいオフになったが危機的な状況に陥っているのはフォワード陣である。FWバティスタ改めFWジョー、新加入のFW清水慎(大宮)、大卒ルーキーのFW村田航(明治大)などが「フォワードの軸候補」になるが不安は大きい。その一方でMF志知(松本山雅)、MF森勇人(G大阪)、DF瀧澤(FC琉球)、MF浅野雄(大阪体育大)、MF平塚(札幌大)など可能性を秘めた選手をたくさん獲得できた点は評価できる。

20位： V・ファーレン長崎

→　昇格1年目のJ1で18位に終わったものの勝ち点「30」を獲得。いい戦いぶりを見せたがFW鈴木武蔵(→札幌)、MF中村慶(→清水)、MF飯尾竜(→仙台)、DF田上(→柏)が流出。FWファンマ(→大宮)は契約満了で、MF中原彰(→札幌)はレンタル終了。予め予想されていた話になるが「主力の流出」が目立つオフになった。25才前後の働き盛りの選手がたくさん抜けたのは痛すぎる。草刈り場になってしまった。

逆に加入が決まったのはFW玉田(名古屋)、DF角田(清水)、FW長谷川悠(清水)、MF大竹(岡山)、FWイ・ジョンホ(蔚山現代)、DF亀川(柏)など。FWイ・ジョンホとDF亀川を獲得できたのは大きいが再スタートとなるオフにベテラン中心の補強を行ったのは理解に苦しむ。仙台時代の手倉森監督は若手を積極的に使うタイプでは全くなかったのでレギュラーの平均年齢は相当に高くなるのでは？と考えられる。

19位：愛媛FC

→　例年と比べると静かなオフになった。近年は主力の流出に苦しんできたが期限付き移籍だったGK岡本、MF神谷、MF野澤はレンタル延長。FW藤本佳は完全移籍での加入が決まった。DF林堂やMF近藤貴などもチームに残った一方で流出と言えるのはMF安藤淳(→京都)、MF小池純(→東京V)くらい。主力の流出が全くなかったわけではないが「このくらいの流出であれば十分に満足できる。」と言える。

一方、新たに加入が決まったのはMF山瀬功(福岡)、MF長沼(FC岐阜)、MF川村(広島)、MF下川(松本山雅)あたり。課題の攻撃力アップに直結する補強が最小限にとどまったのは気になるが電撃加入となった元日本代表のMF山瀬功はプロ意識の非常に高い選手である。ピッチ内はもちろんのこと、ピッチ外でも若い選手が多い愛媛FCに大きな貢献が出来るだろう。得点力アップに貢献できるのか？に注目が集まる。

18位：町田ゼルビア

→　昨秋にサイバーエージェントが経営権を獲得した町田は豊富な資金力を生かした大型補強に乗り出すかに思えたが意外と静かだった。大型補強を期待していた人にとっては物足りないオフになったと言えるがFW富樫(FC東京)やDF山田将(FC東京)やGK増田(長崎)などを獲得。派手さはないものの堅実な補強を行ったが2018年のJ2でアシスト王に輝いたMF平戸(→鹿島)の抜けた穴は大きく空いたままである。

MF平戸(→鹿島)、FW鈴木孝(→FC琉球)、MF中村祐(→栃木シティ)、MF吉濱(→山口)、MF杉森(→名古屋)が抜けた一方で攻撃的なポジションの補強はFW富樫(FC東京)とMF端山(栃木SC)とFWジョン・チュングン(岡山)とFW岡田優(早稲田大)くらい。ポテンシャルの高い選手をかき集めたがFW富樫やFW山内やFW岡田優あたりが一気にブレイクしない限りは得点力不足に苦しむ可能性が高い。不安は大きい。

17位：ツエーゲン金沢

→　昨オフは元エースのMF清原を再獲得するなど大型補強に成功した。「J2の22クラブの中で最もいい補強ができたクラブの1つ」に挙げられたが今オフは一転して静かなオフになっている。FW垣田のレンタル延長に成功したのは良かったが守備の要になったDF庄司(→大分)はレンタル終了。即戦力クラスのCBの補強はなかったので「DF庄司の穴を誰が埋めるのか？」が大きな注目点になる。

中盤の顔ぶれはあまり変わらない。期限付き移籍だったボランチのMF藤村を完全移籍で獲得できたのは大きい。SBは引き続いてストロングポイントになると思うが攻撃の駒は不足気味。FW垣田とMF清原が中心になると思うが「この2人に続く選手」が出てこないと得点力不足に苦しむだろう。FWクルーニー(カルタヒネス)とFW小松蓮(松本山雅)に期待したい。FWクルーニーは193センチの長身フォワードである。

16位：京都サンガ

→　五輪代表のMF岩崎(→札幌)が流出したがMF宮吉(札幌)とMF安藤淳(愛媛FC)が復帰した。去就が注目されていたMFエスクデロとFW闘莉王はともに残留。実力者のDF石櫃やDF本多もチームに残ったので「下位に低迷した割には選手の入れ替えはあまり激しくなかった。」と言える。駒不足が深刻なフォワードを除くと各ポジションに優秀な選手を揃えている。中田一三監督次第で上位進出もあり得る陣容である。

MF庄司が中心となる中盤は「J2でも上位クラス」になるが問題はフォワードである。FWカイオ(→エミレーツ・クラブ)が抜けて、FWレンゾ・ロペスも退団濃厚。FW一美(G大阪)が相当に頑張らないと得点力不足に陥るのは確実である。FW闘莉王については様々な意見が出ているが「昨シーズン限りでの円満退団」がベターだったと思う。彼がいることで生じるプラスの面よりもマイナスの面の方が大きくなってきた。

15位：ファジアーノ岡山

→　15位に終わった岡山は有馬監督を招聘して立て直しを図る。「4バックを採用する可能性が高い。」と言われており、攻撃力アップは分かりやすい課題になるがFWレオ・ミネイロ(福岡)を獲得。FC岐阜時代のに2桁ゴールを記録した経験を持っている「攻撃の中心になれる選手」を獲得できたのは大きいが攻撃の駒は不足している。実績のあるFWイ・ヨンジェ、FW赤嶺、FW齊藤和が頑張らないといけない。

ボランチはMF塚川(→松本山雅)が流出。将来の主軸候補だったMF塚川が抜けたのは痛い。またしても松本山雅に主力選手を引き抜かれてしまったがブラジル出身のMFデネル・ピニェイロ(ヴィラ・ノヴァFC)を獲得。動画を見る限りでは能力の高いボランチになので「彼がMF塚川の穴を埋めることが出来るか？」が注目点になる。岡山らしいピンポイント補強に成功したがもう少し攻撃の駒をそろえたかった。

　→　2019/01/12 　【J2】 2019年の展望 (上) ～大本命の柏レイソル。自動争いは3強が中心か！？～
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