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【J2】オフの戦力補強の最終評価 (FC岐阜・京都サンガ・ファジアーノ岡山) (2017年-2018年のオフ) | | |　

FC岐阜　・・・　D-

　主なin

　　MF 山岸祐也 (ザスパクサツ群馬)
　　MF 禹相皓 (大邱FC)
　　MF 島村拓弥 (京都サンガ)　・・・　レンタル
　　MF 長沼洋一 (モンテディオ山形)　・・・　レンタル
　　MF 宮本航汰 (V・ファーレン長崎)　・・・　レンタル
　　DF 竹田忠嗣 (ファジアーノ岡山)
　　DF イヨハ・理・ヘンリー (サンフレッチェ広島)　・・・　レンタル
　　GK 原田祐輔 (Bonner SC)

　主なout

　　FW クリスチャン (→未定)　・・・　契約満了
　　FW 瀧谷亮 (カターレ富山)
　　MF 庄司悦大 (ベガルタ仙台)
　　MF シシーニョ (徳島ヴォルティス)
　　DF 大本祐槻 (徳島ヴォルティス)　
　　DF ヘニキ (栃木SC)　・・・　契約満了
　　DF 磐瀬剛 (京都サンガ)　・・・　レンタル終了
　　GK 高木義成 (→引退)

→　J2の22クラブの中で最も苦しいオフになったチームの1つに挙げられる。「魅力的なサッカーを見せたシーズンのオフ」というのは中規模以下のクラブにとっては主力の流出に怯えなければいけなくなるが要だったMF庄司(→仙台)が退団。さらにはMFシシーニョ(→徳島)とDF大本(→徳島)も流出。42試合で6ゴール9アシストを記録したFW古橋は残ったが違いを生み出せる選手がごっそりと抜けてしまった。

代わりに加入した選手は若手が中心になっている。五輪代表のMF長沼(山形)、左利きのDFイヨハ・理・ヘンリー(広島)など面白い選手を獲得できているが即戦力と言えるのはMF山岸祐(群馬)、MF禹相皓(大邱FC)、DF竹田忠(岡山)の3人くらい。183センチのMF山岸祐は本来は2列目のアタッカー系の選手であるがサイズがあって空中戦もまずまず強い選手なので「3トップの中央」でハマる可能性はある。

MF禹相皓はパサー系の選手なので大木サッカーに合った選手と言える。経験豊富なDF竹田忠の獲得も効果的といえるが課題だった「ゴール前で仕事のできるストライカー」と「ゴール前で存在感を発揮できる即戦力の長身CB」の補強はどちらも成功せず。加入濃厚のNZ代表のFWライアン・デ・フリースもウイング系の選手である。流出が目立つだけでなく弱点を補う補強もできなかったので低評価せざる得ない。

京都サンガ　・・・　D+

　主なin
　
　　FW レンゾ・ロペス (プラサ・コロニア)　・・・　レンタル
　　MF アレシャンドレ (メトロポリターノ)　・・・　レンタル
　　MF 湯澤洋介 (水戸ホーリーホック)
　　MF マティアス・カセラス (プラサ・コロニア)　・・・　レンタル
　　DF 宮城雅史 (レノファ山口)
　　DF 磐瀬剛 (FC岐阜)　・・・　レンタルバック
　　GK キム・チョルホ (FCソウル)　　

　主なout

　　FW 大黒将志 (栃木SC)　・・・　レンタル
　　FW イ・ヨンジェ (ファジアーノ岡山)
　　FW ケヴィン・オリス (→未定)　・・・　契約満了
　　MF 吉野恭平 (サンフレッチェ広島)　・・・　レンタル終了
　　MF ハ・ソンミン (→未定)　・・・　契約満了
　　DF 麻田将吾 (カマタマーレ讃岐)　・・・　レンタル
　　DF 高橋祐治 (サガン鳥栖)
　　GK 菅野孝憲 (コンサドーレ札幌)　・・・　レンタル

→　12位と低迷した京都は巻き返しを図るシーズンになるが効果的な補強は出来なかった。期待を大きく裏切るシーズンになったシーズンのオフなので大幅な入れ替えが行われるのは当然の話。FWケヴィン・オリス(→未定)など外国人選手は3人全員が契約満了になって新たに4人の外国人選手が加入する。4人の外国人選手がどこまでやれるのか？が重要になってくるが動画を見る限りでは「スペシャルな選手」はいない。

注目はGKキム・チョルホ(FCソウル)になる。精神的な支柱だったGK菅野(→札幌)がまさかの期限付き移籍。終盤になって定位置を確保したGK清水圭とポジションを争うことになるが190センチとサイズのあるキーパーなのでGKキム・チョルホが定位置を確保するようだと高さは増す。ボランチでの起用が予想されるウルグアイ出身のMFマティアス・カセラスは左利き。気の利いたプレーが出来るので期待は持てる。

一方、日本人選手の補強は最小限にとどまった。新卒の選手を除くとMF湯澤(水戸)とDF宮城(山口)の2人だけ。ともに悪い選手ではないがJ1復帰を狙うクラブの補強としてはかなり地味である。引退の可能性があったFW闘莉王の残留に関する評価は難しいが闘将が抜けていたらさらに大変な状況になったので「どちらかというと朗報」と言える。Jリーグ初挑戦の外国人4人に多くを期待せざる得ない苦しい状況である。

ファジアーノ岡山　・・・　B+

　主なin

　　FW 齊藤和樹 (ジュビロ磐田)
　　FW イ・ヨンジェ (京都サンガ)
　　MF 仲間隼斗 (カマタマーレ讃岐)
　　MF 上田康太 (ジュビロ磐田)
　　MF 末吉隼也 (アビスパ福岡)
　　DF 椋原健太 (サンフレッチェ広島)
　　DF 濱田水輝 (アビスパ福岡)
　　DF 増田繁人 (町田ゼルビア)
　　DF 後藤圭太 (松本山雅)
　　GK 金山隼樹 (コンサドーレ札幌)

　主なout

　　FW オルシーニ (徳島ヴォルティス)　・・・　レンタル終了
　　MF 石毛秀樹 (清水エスパルス)　・・・　レンタルバック
　　MF 豊川雄太 (オイペン)　・・・　レンタル終了　　
　　MF 加地亮 (→引退)
　　MF 片山瑛一 (セレッソ大阪)
　　MF 渡邊一仁 (横浜FC)
　　MF パク・ヒョンジン (水原三星)　・・・　契約満了　　
　　MF 田中奏一 (鹿児島ユナイテッド)　・・・　契約満了
　　DF 篠原弘次郎 (アビスパ福岡)
　　DF 竹田忠嗣 (FC岐阜)　・・・　契約満了
　　GK 櫛引政敏 (モンテディオ山形)　・・・　レンタル終了

→　退任の可能性もあった長澤徹監督の続投が決まった岡山はJ1昇格を目指して大幅な選手の入れ替えを行った。期限付き移籍だったMF豊川(→オイペン)、MF石毛(→清水)、GK櫛引(→山形)などが抜けた一方で即戦力として活躍できる可能性が高い実績十分の選手を大量補強した。J2で24試合に出場した元日本代表のMF加地も現役を引退したのでレギュラーは総入れ替えに近い状態になる可能性が高まった。

即戦力クラスの選手を大量に獲得した場合、新加入選手が攻撃的なポジションの選手に偏るケースは多い。今オフの松本山雅が典型例に挙げられるが「顔ぶれは相当に豪華になったが試合に出場できるのは11人だけなので戦力的にはそこまでアップしていないのでは？」と思われるケースは意外と多いが今オフの岡山はバランスのいい補強が出来た。お金はかかっていると思うので本気度が伝わってくる補強と言える。

「最終ラインの高さ不足」が弱点だったので空中戦に強いCBを3枚も獲得できたのは大きい。2014年の躍進を支えたボランチのMF上田康(磐田)の復帰もポジティブな要素と言えるが左右のWB(or SB)ならびにアタッカーのポジションはやや見劣りする。特に攻撃の中心となってチャンスを演出できるアタッカーが不足しているのは気になるところ。オールラウンドなFW齊藤和(磐田)はキーマンの1人と言える。

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