欲望解剖/茂木健一郎、田中洋
1つまえのエントリー「マーケティングという問題意識」でまえがきを紹介しましたが、『欲望解剖』をあっという間に読み終わりました。2時間くらいでしょうか?
ちょうどいま考えていること、悩んでいることにフィットする内容だったからでしょうね。いわゆるマーケティングの本じゃない視点から、そして、僕がこれからのマーケティングってこうでしょと思っている視点から、マーケティングというものを語ってくれていたので、非常に面白かったです。
ちょっと内容を紹介しておきましょう。
脳科学の視点この本は脳科学者である茂木健一郎さんと、法政大学大学院ビジネススクールの教授である田中洋さんの共著ということで、それぞれが別々に書き下ろした2つのパート+対談のパートという3つのパートで構成されています。
まずは茂木さんのパートである「脳科学の視点」からちょっとご紹介。
面白いなと思うと同時にとても納得させられたのが、茂木さんが脳科学とマーケティングを次のように描いているから。
モノやサービスをそれにふさわしい場所や人に届けるのがマーケティングの役割だとするなら、実はその過程というのは、もともとバラバラだったものが意味や欲望の空間の中で整理されていく、脳の中の記憶の整理、ないしは夢を見るときの感覚とまったく同じだということになります。
茂木健一郎、田中洋『欲望解剖』
茂木さんは一貫してこうした視点でマーケティングを見ています。
それゆえに後半で語られる、ブロードキャスト的に大量に投下される…