■ 残り3試合残りは3試合。J1昇格の可能性を残すC大阪は、草津戦、水戸戦、東京V戦を残す。最終節の東京Vを迎えるまでのアウェー2連戦は、何としてでも2連勝しなければならない。対する草津は、現在11位。すぐ上の愛媛FCとの差が、勝ち点「3」と射程圏内である。
C大阪は、<4-4-2>。GK吉田。DF柳沢・前田・江添・丹羽。MFジェルマーノ・羽田・濱田・香川。森島康仁と古橋の2トップ。MFアレーとDFゼ・カルロスがともに怪我のため、ベンチ外。
草津は、<4-5-1>。GK本田。DF喜多・田中・尾本・寺田。MF秋葉・松下・鳥居塚・櫻田・佐田。1トップでカレカ。FW高田は出場停止で、右サイドバックに喜多、右サイドハーフに佐田を起用。2試合連続ゴール中のカレカに期待がかかる。
■ よもやの2失点試合は、前半21分に、草津が先制する。中央でボールを受けたMF櫻田がロングキックでサイドを変えると、左サイドでボールを受けたDF寺田のクロスボールを中央でフリーとなっていたFWカレカが流し込んで先制する。
先制した草津だったが、前半33分にMF松下が不可解なイエローカードを受けて退場し、数的不利となる。これで、C大阪が反撃を開始するかと思われたが、前半40分に、草津のFWカレカの突破を阻もうとしたDF江添が体で止めたとして、レッドカード。こちらもやや不可解な判定で、前半から、両チームとも10人での戦いを余儀なくされた。
そして、そのFWカレカの突破で得たFKで、草津が追加点を挙げる。FWカレカが蹴ったボールが、相手の壁に当たってコースが変わるラッキーなシュートとなって、ネットに吸い込まれた。前半は、草津が2対0でリードを奪った。
■ 同点に追いつくも・・・後半は、後のないC大阪が猛反撃を見せる。
後半4分に、FW古橋のクロスから、DF前田がボレーで決めて1点を返すと、さらに後半22分にも、MF香川のラストパスを受けたFW古橋が決めて、2対2の同点に追いつく。
C大阪は、後半だけで20本のシュートを放つなど、一方的な展開に持ち込むが、どうしても勝ち越しゴールは奪えず。そのまま2対2で終了し、痛い引き分けとなった。
■ 奪えなかった勝ち越しゴールC大阪は、後半22分に古橋のゴールで2対2としたが、勝ち越しゴールはならなかった。追いついてから、25分程度の時間があったので、十分に勝ち越しゴールを奪う時間はあったが、シュート精度を欠いた。
14時キックオフの試合で、4位仙台が6位湘南に敗れたため、勝てば4位浮上であったが、ここにきて痛いドローに終わった。これで、自動昇格となる2位以内はほぼ絶望であり、3位を目指して戦うことになる。
■ 古橋にかかる負担C大阪は、第3クール以降、快進撃を続けてきたが、ここ数試合は、ぎりぎりの試合が続いている。FW古橋とMF香川を中心とした攻撃陣は好調で多くのチャンスを生み出すが、フィニッシャーとして期待される、長身のFW小松塁とFW森島康仁の2人が不振で、決定機を決めきれないシーンが目立ってきている。
森島は、リーグ戦のここ13試合で1ゴールのみ。小松も、9試合ゴールが無い。大黒柱のFW古橋は、ここ12試合で9ゴールと十分な結果を残しているが、やや古橋にかかる負担が増している。
■ デカモリシの不振草津戦では、小松ではなく、森島が2トップの一角に起用されたが、ことごとく決定機をフイにして、大ブレーキとなった。
森島は、186cmの長身に加えて横幅もある選手だが、その割にはスムーズに動くことの出来る大器であるが、現状は、そのポテンシャルを十分に生かしきれていない。U-20代表では、強引なプレーが吉と出ていたが、C大阪では凶と出ていて、なかなかチームに貢献できていない。
特に気になるのは、判断力の欠如であり、積極的にシュートを放つのは悪くないが、シュートセレクションが極端に悪く、フリーの味方をうまく使うことが出来ずに、チャンスをつぶすシーンが多々ある。
まだまだ、素材の段階なので、辛抱強く見守る必要があるが、もっと経験を積んで、精進してほしいところである。
■ 博打をかけてもよかったクルピ監督は、後半43分になってようやくFW小松とMF酒本を投入したが、もっと早い時間に動いてもよかった。
後半は、攻撃のリズムが悪くなかったので、辛抱したくなる気持ちは分かるが、完全に草津を押し込んでいたので、森島&小松のツインタワーに勝負をかけてもよかったし、あまり機能していなかったMF濱田に代わってMF酒本を早い段階で起用してもよかった。
■ 深刻な層の薄さC大阪は、MFアレーとDFゼ・カルロスが怪我のため戦線を離脱し、選手層の薄さが深刻になっている。
特にボランチは壊滅的な状態で、次節の水戸戦は出場停止のジェルマーノに加えて、アレーも復帰の目処が立たず、草津戦でボランチで起用された羽田は、CBの江添が出場停止になるため、CBでの起用が濃厚で、全く人材がいない。
■ 試合を壊した北村主審それにしても、この試合の北村主審はひどかった。
前半33分の草津のMF松下の2枚目のイエローカードは、FKの場面で、松下がキックフェイントを行って相手DFの対応の様子を探ろうとしたシーンを時間稼ぎと判定した末のイエローカードであり、前半40分のC大阪のDF江添のレッドカードも、VTRを見る限り、とても一発レッドに値するプレーではなく、イエローカードが妥当だった。
試合の行方を左右するような判定は本当に慎重に行わなければならないし、試合の結果がリーグ全体の行方を左右するかもしれないのだから、落ち着いて判定しなければならない。
■ カレカの爆発草津は勝利こそならなかったが、前半に2点リードを奪い、C大阪の夢を遠ざけるドローゲームを演じた。先日の東京V戦に続いて、ホームゲームで非常に熱い試合をした。
その中でも、FWカレカは3試合連続ゴールと、遅まきながら本領を発揮し始めている。
左サイドに流れるプレーが特徴で、シーズン途中にチームに加入してからはチャンスメーカーとして機能し、ずっとゴールは無かったが、48節の東京V戦でJリーグ初ゴールをマークすると、湘南戦、C大阪戦と3試合連発となった。
懐の深さから生まれる高いキープ力は草津の攻撃に幅を持たせることに成功している。
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